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月夜見 [ツクヨミ]コミュの十二の月の和風月名(わふうげつめい)

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更新(2008/1/9)

旧暦では一月、二月、三月・・・という以外に、十二の月の和名として「和風月名(わふうげつめい)」という呼び名があります。
古い時代の行事や農事から名付けられたもの、その月の天候の特徴から生まれたもの、出自がはっきりしないものなど語源は様々ですが、どれも日本の季節感を巧みに表現した言霊のような気がします。


 春  一月:【睦月(むつき)】

 春  二月:【如月(きさらぎ)】

 春  三月:【弥生(やよい)】

 夏  四月:【卯月(うづき)】

 夏  五月:【皐月(さつき)】

 夏  六月:【水無月(みなづき)】

 秋  七月:【文月(ふみづき)】

 秋  八月:【葉月(はづき)】

 秋  九月:【長月(ながつき)】

 冬  十月:【神無月(かんなづき)】

 冬 十一月:【霜月(しもつき)】

 冬 十二月:【師走(しわす)】


本来は旧暦(陰暦)による月名の呼称であるため、そのまま新暦に適用すると季節感が合わなくなります。
別称も含めこれらの言葉からは、自然と神の下で人々が謙虚に共存して生活をしていたことが読み取れます。
そして、はるか縄文からの流れを継承しているのだと思います。
一度、アイヌの月名とも比較してみてください...

▽叙事詩的なアイヌの暦「イノミチュプ」
 http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=10838948&comm_id=1110372



◆一月:睦月(むつき)

別称:正月、祝月、初空月、太郎月、霞初月、年端月、初春月、暮新月、初見月、早緑月、子日月、建寅月...

年の改まる月。
この月だけ、正式には一月とはいわず「正月」です。

正月になると親しい人たちが互いに訪ね合い、和やかに仲睦まじく過ごす月であることから、「睦み月」と呼んだことが由来とされています。
他に、新年になって天地の気が和合して睦ぶことが由来だという説もあります。

縁起のいい別称が並んでいますが、「建寅(けんいん)月」は中国から来ました。
「建」とは北斗七星の柄の先で、正月には夕方に寅の方向を指すためです。


◆二月:如月(きさらぎ)

別称:着更衣月、梅見月、令月、初花月、次郎月、木芽月、小草生月、雪消月...

暖かさに一度脱いだ着物を、寒の戻りでさらに着直すため「着更衣」とよんだのが始まりとされています。
寒さのあまり更に着物を重ねて着ることを表す「衣更着(きさらぎ)」、そして草木が芽吹いて春を待つという意味の「生更ぎ(きさらぎ)」、陽気が発達する季節である(更に来る)ことを告げる「気更来(きさらぎ)」など。
また、「萌揺月(きさらぎ)」の略称であるという説もあります。
どのいわれも定説ではありませんが、「きさらぎ」の意味には厳しい寒さと春の面影の両方が織り込まれ、旧暦二月の仲春を語った名であることには違いありません。

別称からも野山の芽吹きが感じられますが、吉野の桜をこよなく愛した平安末期の歌人・西行法師(1118〜1190年)が、「願わくば花の下にて春死なん その如月の望月の頃」という辞世の句を残して死んだのは、享年73才、ちょうど望月の日でした。


◆三月:弥生(やよい)

別称:花月、桃月、桜月、花咲月、花見月、花津月、早花月、早花咲月、花老、華節、桃緑、桃浪、花飛、竹秋、夢見月、雛月、禊月...

古来から弥生とは、草木が勢いよく成長し始める月という意味。
春めいてきて、草木が益々盛んに生い茂る月の意味で「木草弥生しげる月(きくさいやおいしげるつき)」が詰まって「弥生(いやおい)」が転化したといわれています。

花と関係の深い月なので、別称には咲き始める桜を語った名前が多く、春がやってきた嬉しさが宿っています。


◆四月:卯月(うづき)

別称:卯花月、苗植月、花残月、木葉採月、麦秋、乾梅、夏初月、立夏、始夏、花残月、清和月、正陽月...

卯月としているのにいろいろな説があります。
卯の花さかりにひらくゆえに、卯の花づきということから「卯の花月」の略が定説となっています。

高さ2m程度になるユキノシタ科の落葉低木が空木(うつぎ)。
この空木は5月〜6月頃に5枚の花弁を持つ白い花、「卯の花(うのはな)」を咲かせます。
ちなみに、この花に似ていることから豆腐のおから(雪花菜)の別名にもなっていますね。

また、稲の苗を植える「苗植月(なえうえづき)=植月(うづき)」の転化という説や、種が芽を出す「産み月」が転じたという説もあります。


◆五月:皐月(さつき)

別称:早苗月、早稲月、田植月、稲苗月、月見ずの月、五月雨月、鶉月梅月、梅天、星花、橘月、多草月、菖蒲月、啓月...

さつきの「さ」は神仏にささげる白米である神稲(くましね)、または御供米(おくま)のことで、「さつき」とは神に供える稲を植える月という意味があります。

またこの月は田植えが盛んなので、苗代から早苗(さなえ)を取って田に移し植える月として「早苗月(さなえつき)」を略して「さつき」としたという説もあります。

万葉集や日本書紀では「五月」をさつきと訓ませていています。
いずれにしても、「皐月、早月」の字をあてるようになったのは後世のことです。

ちなみに「さつき」といえばツツジの花ですが、日本特産の常緑低木「サツキツツジ」を略した呼び方で、旧暦五月頃に咲くためこう呼ばれるようになったものです。
他にも「さつき」から転じた言葉に「五月雨(さみだれ)」がありますが、これは梅雨のことです。
それに対して「五月晴れ」は、梅雨の間の晴れ間のことです。
また、この時期に田植えをする女のことを「五月女(さつきめ、さつきおんな)」とか、「早乙女(さおとめ)」といいます。


◆六月:水無月(みなつき)

別称:涸月・鳴神月、松風月、焦月、風待月、常夏月、雷月、田無月、季夏、涼暮月、蝉羽月...

読んで字のごとく水の無い月。
旧暦六月は梅雨が明けて水が少ない、あるいは梅雨明け直後の晴天を指しているという説。

その反対に「水の月」ともいわれます。
水無月という漢字は後世になってつけられた当て字で、「な」は「無」ではなく、本来古い形の格助詞で「の」と置き換えて、「田んぼに水を引く月」という意味もあるようです。

そこからさらに、田ごとに水を張る「水張り月(みずはりづき)」から来ているという説。
また、田植えも終わり、一番草や二番草を取り終わって、稲作の大切な仕事をすべてし尽くしたという意味から「皆し尽くした月」が詰まって「皆仕尽(みなしつき)」など。


◆七月:文月(ふみづき)

別称:相月、桐月、桐秋、蘭秋、瓜時、秋初月、女郎花月、多草月、七夕月、親月、文招月、穂見月、穂含月...

文月は「ふづき、ふんづき」とも読みます。
その由来として、牽牛・織女に詩歌の文を供え祭る七夕の行事にちなんで書物の「文」とするのが定説。
他には、中国の七月七日で書物の虫干しをする習慣が日本に伝わり「文書ひらく月」、「文披月(ふみひらきづき、ふみひろげづき)」となったという説。

また、稲の穂が脹らむ季節として「穂含月(ほふみづき)」、「含月(ふくみづき=ふふみづき)」とする説。
穂がよく見えるようになるから「穂見月(ほみづき)」ともいい、やはり語源ははっきりわかっていません。


◆八月:葉月(はづき)

別称:秋風月、雁来月、燕去り月、落葉月、初来月、穂張月、月見月、桂月、桂秋、木染月、草津月、ささはなさ月、竹の春、橘春、豆雨...

春に楽しんだ桜の木も葉を落とし始めます。
『奥義抄』によると、木々の葉がそろそろ散り落ちる頃なので「葉落ち月」。
これを略して「はつき」となった、というのが定説です。
ちなみに『類聚名物考』では、秋を知らせる雁が初めて渡ってくる月、つまり「初来(はつき)月」だと説明しています。

また、稲が穂を張る月、すなわち「保波利月(ほはりつき)」が略され、「発月(はりづき)=波月(はつき)」となったという説もあります。

その他、旧暦八月は秋の真ん中の月で仲秋の名月があるので、「月見月」ともいいます。


◆九月:長月(ながつき)

別称:菊開月、菊間月、菊月、朽月、竹酔月、紅葉月、小田刈月、夜長月、稲熟月、稲刈月...

諸説ありますが、一般的には「秋の夜長の頃」という意味です。
『拾遺和歌集』の問答歌によると、秋も次第に深まり、夜の時間が長くなってくると恋する人は朝が来るのが待ち遠しく、夜が長く感じられるから「夜が長い月」となったとしている。

稲作由来の説では「稲刈月(いながりづき)」、「稲熟月(いなあがりづき)」が転じて「ながつき」となった。
また別の説では、秋の長雨で物忌みの月とされていたことから、「長雨(ながめ)月」が長月となったともいわれています。


◆十月:神無月(かんなづき)

別称:神在月、小六月、陽月、初霜月、神去月、時雨月、雷無月、大月、鏡祭月、鎮祭月...

昔々、毎年十月は全国の神々が出雲国に集まり、出雲大社で政治などの話し合いにがされていたとか。
一般的な説として、各地の神々が留守になるということから「神無月」といわれています。
したがって、出雲国だけは「神在月」となります。

▽出雲の「神在月(かみありづき)」
 http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=12784405&comm_id=1110372


他にも、雷の鳴らない「雷無月(かみなづき)」とする説がありますが、雷は神なので同じことかもしれません。
反対に、「無(な)」は「の」の意で「神の月」とする説もあります。
つまり収穫祭の月でもあるため、神祭りの月が語源とする「神な月=神の月」であるともいわれます。

また、翌月の新嘗(にいなめ)の準備として、その年に収穫した新米で酒を醸し造る月でもあります。
新酒を醸す月で「醸成月(かんなみづき/かもなしづき)」から来ているという説もあります。

別称に関しても、一年のうちで植物に関する名ないのは十月だけのようです。


◆十一月:(しもつき)

別称:神帰月、神楽月、雪待月、仲冬、子月、つゆこもりの月、雪見月、広寒月、霜降月、霜見月、暢月...

霜月の語源は『奥義抄』の中に「十一月(しもつき)、霜しきりにふるゆえに、霜降月というを誤れり」とあるように、「霜降月(しもふりづき)」の変化したものだとするのが定説となっています。

その他の語源として、「神無月」を「上な月」と考えて、「下な月」で「霜月」になったとする説。
また、十は満ちた数で一区切りなので「上月」になり、それに対して十一が「下月」となったとする説など、上下の「下」とみる説があります。
他にも「食物月(をしものつき)」の略とする説や、「摺籾月(すりもみづき)」の意味など諸説あります。

別称として、露に濡れる植物たちの様子を語る「露ごもりの葉月(つゆごもりのまづき)」や、冬を待つ様子を表すものが多く知られています。
冬至を含む月のため、旧暦十一月を「一陽来復(いちようらいふく)」と呼び、易学の世界では凶事(陰)が去って再び吉事(陽)が訪れるとされました。
一陽来復は冬至や新年を表す言葉でもあり、春の訪れを告げる意味を持っています。
そこから転じて、陽の訪れを神の岩戸を開いて神を招くことに例え、神楽を奏し神帰りの式を行うことから、十一月を「神帰月(しんきづき)」とか「神楽月(かぐらづき)」と呼ぶこともあります。


◆十二月:師走(しわす)

別称:極月、臘月、暮来月、春待月、梅初月、窮月、除月...

師走の語源については、師(僧侶)と呼ばれる人々も走り回るほど忙しい月だからという説が一般的です。
『奥義抄』によると、十二月は僧を迎えてお経を読ませるので、僧が東西に忙しく馳せる(走り回る)ことから、「師馳せ月(しはせづき)」、転じて「師走り月」。
十二月を師走とした最も古い文献は、仏教が伝来して間もない『日本書紀』。
しかし古くから「しわす」という言葉はあったとされ、日本書紀の桓武天皇紀では「十有二月」と書いて「しわす」と読ませていました。

言葉の語源については、『類聚名物考』によると、春夏秋冬四季のおしまいで「四季はつる月」から来ているとしている。
春夏秋冬の四季がはつる(果つる、極つる、終つる)月から「しはつ」となった。
四時(しじ=四季)が果てる月であることから、「為果つ(しはつ)」または「四極(しはつ)」と呼んでいたが、「つ」が「す」に変わって「しはす」となった。

その他、歳(年)が果つる月で「としはつる」が変化した。
農事が終わり調貢の新穀を「しねはつる月」であることから。
稲の無い田を指す「しひあす」から来ているとか。
一年の終わりで「成終月(なしはつるつき)」から来ているとか。
一年の終わりで忙しいため「せはし(忙し)」とが訛ったという説まで、諸説あり。
総じて、意味としてはいずれも「一年の終わりの月」というのが伝わってきます。


...

コメント(9)

>Mdm.Topazさんへ

とにかく数字で何月と言わず、和名での響きが何よりですよね!


ところで今日は、旧暦で10月5日です。
この間の新月から、「神無月」が始まっています。
早速、出雲の「神在月」についてアップしました...

▽出雲の「神在月(かみありづき)」
 http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=12784405&comm_id=1110372
私は3月生まれなんですが、夢見月とか
かわいい名前が大くて嬉しくなりました(*´▽`*)

お月様にもこんなに色んな季節を感じる名前を付けるなんて…
日本語って綺麗だな☆と改めて思いました。

これらの言葉からは、自然と神の元で人々が謙虚に共存して生活をしていたことが読み取れます。
そのことからも、日本の旧暦の根底には、中国から直接輸入した暦としてだけではなく、はるか縄文からの流れを継承しているのだと思います。
一度、アイヌの月名と比較してみてください...

▽叙事詩的なアイヌの暦「イノミチュプ」
 http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=10838948&comm_id=1110372
わぁ〜!なんだかステキですね

風月さんいつもありがとうございます☆
昨日の新月で師走となりました。

四季が馳せるからシハス。
好きなことばです!
神嘗祭は10月の神無月に。
新嘗祭は11月の霜月に。

新嘗の霜月祭は、その年の新穀をはじめて口にすることができる稲(穀霊)の収穫祭。
神嘗は新嘗のための物忌みの時期ともいわれる。
つまり神無月とは、新嘗祭のために新穀で新酒を醸し成す、かもなしづき。
新嘗の準備をする神嘗(かんなめ)月でもある。

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