1977年、「600万ドルの男」や「地上最強の美女バイオニック・ジェミー」の制作で知られる、テレビ・プロデューサーのケネス・ジョンソンにより実写化され、2時間のパイロット版 "The Incredible Hulk" が制作された(日本では、第1・2話の「ハルク誕生」前・後編として放送)。デビッド・バナー博士役に「ザ・マジシャン」で主役を演じたビル・ビクスビー、変身後のハルク役には、ボディ・ビルダーで1974年度ミスター・アメリカおよびミスター・ユニバースのルー・フェリグノが配された。これが好評を得たため、続編の2時間版 "Return of the Incredoble Hulk" (再放送などでは2パートの "Death in the Family" に改題、日本でも「一人ぼっちの相続人」前・後編として放送)が制作された後、1時間枠のドラマ・シリーズとなった。
シリーズ終了後、1988年に続編のスペシャル版 "The Incredible Hulk Returns" 「新 超人ハルク/勇者伝説」が作られ、1989年には "The Trial of the Incredible Hulk" 「超人ハルク'90」、1990年には "The Death of the Incredible Hulk" 「超人ハルク/最後の闘い」が、デビッド・バナー役のビル・ビクスビーの監督で制作された。ビクスビーは、その後1993年に死去している。
その他 「スカイパニック747」 "747" のエピソードで、映画「エアポート'75」のボーイング747飛行・着陸シーンが流用されている。 「激突! 強奪されたタンクローリー」 "Never Give a Trucker an Even Break" のエピソードで、スティーヴン・スピルバーグ監督のテレビ映画「激突!」のカーチェイス・シーンが流用されている。 続編の「新 超人ハルク/勇者伝説」では、北欧神話の神オーディンの息子ソーが登場。これは、ソーを主人公としたテレビシリーズのパイロット版を兼ねていたからだが、シリーズ化は実現しなかった。また、マクギー記者の所属先が、ニューヨーク・グローブ紙に変わっていた。 続編の「超人ハルク'90」では、同じマーベル・コミックのヒーロー、デアデビル(なぜか日本語版ではテアデビルになっている)が登場。これも、デアデビルのテレビシリーズのパイロット版を兼ねていたからだが、やはりシリーズ化はされなかった。 ジョージ秋山の漫画に『超人晴子』という作品があり、タイトルは「超人ハルク」のパロディになっているが、内容は全く関係がない。
関連作品
テレビ(続編) "The Incredible Hulk Returns"(1988):邦題「新 超人ハルク/勇者伝説」(ポニーキャニオン版VHS)/「超人ハルク リターンズ」(JVD版DVD) 制作総指揮:ニコラス・コリア、ビル・ビクスビー 脚本・監督:ニコラス・コリア "The Trial of the Incredible Hulk"(1989):邦題「超人ハルク'90」(日本コロムビア版VHS)/「超人ハルク 敵か?味方か?テアデビル」(JVD版DVD) 制作総指揮:ジェラルド・ディペゴ 制作:ビル・ビクスビー、ロバート・ユーイング、ヒュー・スペンサー・フィリップス 脚本:ジェラルド・ディペゴ 監督:ビル・ビクスビー "The Death of the Incredible Hulk"(1990):邦題「超人ハルク/最後の闘い」(20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント版DVD) 制作:ビル・ビクスビー、ロバート・ユーイング、ヒュー・スペンサー・フィリップス 脚本:ジェラルド・ディペゴ 監督:ビル・ビクスビー