テネシーワルツの歌詞には様々な「謎」が秘められています。
オリジナル...は、P・W・キング作のカウントリー・アンド・ウエスタンです。
チエミデビュー盤は 荒削り で 男っぽい といった印象を受けます。
地方公演に行ったときに待ち構えていた沿道の聴衆から「な---んだ江利チエミって女なんだ」...といわれたエピソードもあります。
この男性が歌う失恋のCWが、お手本の1つに違いない...と思います。
江利チエミ/入社テスト盤のさわりが先般BS朝日の三人娘特集でオンエアーされました。When an old friend,I happened to see.I introduced him to my loved one,and while they were... と歌っています。
これはオリジナル盤でもそうですが、
旧友=him に loved one=恋人 を紹介して...揚句に奪われる という男性用歌詞のままです。--->しかし本番では him --->her に歌い替えています。
これはもうひとつお手本があったからに違いない!
パティ・ペイジ??いえいえ...彼女のものも聴いたでしょうが、チエミさんは ジョー・スタッフォードのファンであったし、日本では本命「ワルツの女王/パティ・ペイジ」のものより先に、ジョー盤が発売されていたのです。
また、ほとんどのテネシーワルツが...
I was dancin' with my darlin'... and while they were dancin'... であるのです。これはオリジナルのP・W・キング盤もそうです。
しかし、ジョー盤の方は ワルツを踊る ではなく、ワルツをワルツする...
I was waltzin' with my darlin' で and while they were waltzin'...
このイギリス英語(?)的な歌詞なのです。
確実に手本としたのは、オリジナル盤とジョー盤だったと思います。
このレコードはチエミさんを可愛がってくれたケネス・ボイドさんというGIさんがプレゼントしたものだという記述までは書かれているのですが、誰の??というのはどの文献・文章にも残っていません。
しかし...わたしは絶対にこの2枚!と確信しています。