WiTH ROCK☆WiTH LOVEコミュの３、誕生日

３『誕生日』

５月に入ると、すぐやってくる俺の誕生日。
もう２９歳か。小さい頃は、絶対に結婚して、子供が出来て幸せな家庭☆
なんて夢描いていた。もうそんな年頃になってしまった。
しかし実際はどうだろう？実家、バンドマン、不安定な収入、借金あり、彼女なし。悲惨。
う～ん。はっきり言って救いようがない。救う気すらなくなる。
でも楽しく幸せに生きている。だからいいと言い聞かせ生きている。

さて、４月の後半、なんとワツー、レイヂーニ、みやっち、なべっち、KANAが、
『入院したら旨いモンも食えないだろう』とおしゃれな街、代官山でモツ鍋を食わしてくれました。
ワツーとKANAは付き合い長いのだが、レイヂーニ、みやっち、なべっちは最近知り合ったのに
エアーが同じなのか意気投合。すっかり仲良くなっちゃいました。

やっぱりエアーが同じ面子だと、旨いモンがさらに旨くなる。
にんにくゴリゴリなのに気にせず完食。さらに渋谷で飲んで、プリクラ撮って、
キャピキャピして解散。『ハルヲちゃん、頑張れ！』って言葉が妙に染みた。

さて、５月に入り後輩のバンド『オーバーアームスロー』のレコ発ツアーのサポート参戦が始まった。
ぶっちゃけこのツアー以降は俺のライブ予定は決まっていなかったので、特別な気持ちもありつつ挑んだ。
手術後、もしかしたらもう歌えないのか？なんて事も心の奥で心配しつつ、
精一杯やったので、気持ちよかったなぁ。これだからバンドはやめられない。

ツアー中はと言うと、入院のこと、病気の詳細、いろいろ心配してもらったりもした。
入院前にツアーでよかったなぁ。地方の友達にちゃんと口頭で説明できたし、
後は誕生日プレゼントもいっぱいもらっちゃったしね☆
オーバーアームスローもすごくいいライブになっていくし、
すごく充実したツアーサポートになった。

そんなツアー中、ライブ後にある女の子が話しかけてきた。
『ビートさん、ブログでは明るく書いてますけど、本当はもっと大変なことになってますよね？』

俺のおふざけ日記をちゃんと読んでくれてるんだなぁと感激。すると、
『あたし、ビートさんの言った｢試練は強い者にしか来ない｣って言葉に励まされたんです。』
俺、確かにそんなこと書いたな。今考えると、カッコつけだったのかもしれないが、
その言葉自体は正解だと改めて思った。

今まで生きてきたそれぞれの時間、年月を振り返って、自分はどうだろう？
自分の力じゃどうにもできない。でも自分の前には道が一本しかなくて、進むしかない。
そんな事態、試練が今まであっただろうか？無いと思った人はうまく逃げてきたんだろう。
人のせい、何かのせいにして、言い訳をしてすりぬけてきたんだろう。その度、何かを傷つけているのに。

逃げない人はどうだろうか？
決して人のせいにせず、犯人探しなどしない。今ある問題を解決しようとするだろう。
自分はそうゆう人間だろうか？せめて自分の言った言葉には責任を持ちたい。
俺の言葉に感動してくれた人がいるなら尚更だ。
言葉を飾り、うそをつく気は無い。もしその言葉が背伸びなら、
その分自分が成長しようと思わされた。

そしてツアーも無事に終了し、６時間かけて帰宅。
メンバーからは『ガンバんだぞ！』なんて肩を叩かれてぐっときたね。
逆の立場なら、『がんばれ！』としか言いようが無いが、その言葉に詰まった無限大の気持ちが
伝わってきて、俺はがんばるんだ。と強い気持ちになっていった。