宝塚が好き！（Gay Only）コミュの今年の宝塚歌劇

今年は全公演見た。ま、マニアの方は全公演、しかも数回見る方のいるようだけど、僕は全公演見るのは今年が初めて。で、ベスト１とワースト１を選んでみた。

ワースト１は、すぐ決まった。「銀河英雄伝説」。実につまらなかった。小池君の脚本演出でも、これを舞台の歌劇にするのは無理があった。最後に延々とフィナーレが続くが、それがないと帰れない、パレードで羽根を背負ったトップが降りてくると、悪いのは出演者じゃない、出演者は一生懸命やっている、みんな小池が悪い、と思えてきた。確かに、「ダンサ・セレナータ」もつまらなかった。しかし、この公演は二本立てでショーは結構満足できた。一本だてでつまらなものだと、どーしようもない。

ベスト１は迷った。良く言えばどれも良いから、悪く言えばこれと言ったものがないから。ショーだけなら、「宝塚ジャポニズム～序破急～」が一番だ。さすが植田紳爾、これぞ宝塚と言いたいくらい。しかし、たった45分と言うのは短すぎる、それに三本立てと言うのは全体の印象が薄い。「ロミオとジュリエット」も良かった。しかし、特に今年はフランス来日版を見たら特にそう思うのだが、最後があまりにご都合主義過ぎる。それに最後主役二人のシーンは蛇足に思える。

で、迷いに迷ったあげく選んだベスト１は正月公演の「復活」と「カノン」。まず、この時代にこんなテーマを選んだ事を高く評価したい。「曖昧宿」「愛想尽かし」そして「愛するが故に分かれる」、まるで新派のような話をこの時代に堂々と発表し感動を生んだ。僕の近く席の女性の多くがラストで目頭を押さえていた。僕も目頭が熱くなった。押さえに押さえた「復活」の後のショーは「カノン」。今まで押さえられていたのをはじき返すような勢いに満ちていた。この公演が芝居とショーのバランスが良くとれていたと思う。それでベスト１に選んだ。

最後に、これから注目していきたいのが原田諒。大劇場デビューの「華やかなりし日々」は良かった。アールデコの時代のニューヨークを見事に再現していた。難をつけるとすれば付け黒子の無いことくらい。ラスト、ほとんどなにもない舞台に一人立つ主役、大空祐飛は素晴らしかった。トップの実力をみせる素晴らしい脚本演出だと思う。これからどんな作品を書いてくれるのか楽しみだ。