みなさん、論文のほうは進んでいるでしょうか？
自分はまだまだ改良中なんで完成にはもう少し時間がかかりそうです・・・
さてまずは神奈川大学の方から完成論文が届いたので、早速載せたいと思います！非常〜に長いのでめっちゃ読みづらいかも知れませんが、各自の論文作りの参考にできればいいなと思います♪
あとこの論文が１５ページほどだったので、それぐらいの量が理想だと思われます☆
それでは、以下に論文をUPしときます〜
部門番号 17
部門名 マーケティング
百貨店について（百貨店の現状と将来について）
−横浜の百貨店事情−
神奈川大学経済学部 上沼Ｅゼミ
代表者：宮内真知子
加藤洋平、佐藤圭、高橋俊輔、田口大祐、竹田倫之、中島実由貴、山崎拓人
〈章立て〉
第一章 百貨店の歴史
第１節 百貨店の生成
第２節 百貨店の現状
第二章 百貨店が衰退した原因とその対策
第１節 他業態の登場
第２節 不特定のターゲット
第３節 従来百貨店に対する飽満化
第４節 派遣店員制による店員の意識低下
第三章 横浜の百貨店比較
第１節 横浜の百貨店とファッションビル
第２節 ルミネの戦略方法
第３節 お手本となる新宿伊勢丹
第４節 横浜百貨店への提案
第四章 百貨店の将来展望
第一章 百貨店の歴史
第１節 百貨店の生成
年表
１９０５年
２０年頃
２３年
２９年
３７年
４５年
４７年
５０年
５６年
６０年
７２年
７３年
７９年
８６年
９０年
９２年〜９５年
２００５年
三越呉服店がデパートメント・ストア宣言、三越開業
白木屋、松坂屋、松屋、高島屋、大丸、そごう開業
関東大震災起きる→百貨店大衆化
ターミナル百貨店の登場→より大衆化が進み、中小小売業に影響を与える。
第一次百貨店法の制定。→百貨店は厳しい規則を受ける事となったが、戦時体制が強化されていたので、小売そのものが満足な営業をできず、ほとんど法として適用されることはなかった。
終戦
第一次百貨店法廃止→しかし戦時中に引き続き経済統制。事業活動大幅に制限される。
朝鮮戦争勃発→軍需景気が好景気の波を生み、百貨店は復興。
第二次百貨店法制定…売り場面積1500?以上（政令指定都市では3000?以上）の大規模小売店を百貨店として規定することとし、百貨店とみなされた小売企業は、個々の店舗の売り場面積に関わらず新設・増床、閉店時刻、休業日などについて許可制という厳しい規則
→しかし、高度経済成長の波に乗り百貨店は高い成長を遂げる。７０年頃まで売上げは伸びる。
スーパーが急成長
スーパーのダイエーが小売業売上高第一位をしめてきた三越を抜き、トップへ
大店法の制定、第一次オイルショック→経済は低成長期に入り、百貨店の売り上げは低下。
第二次オイルショック→売上げ低迷続く
バブル景気→この好況は百貨店の売上高伸び率を回復させたが、数字にすれば低成長期に突入した７５年頃と変わらない。
バブル崩壊→日本は長期の不況に突入。
４４ヶ月連続で売上げが前年同月比でマイナス。
売上げ９年連続前年度割れ→しかし、05年は前年比-0.2％と減少幅は小さく、前年がうるう年だった影響が約0.2％あることを考えれば実質±0％と減収傾向には歯止めがかかった。
日本の百貨店の生成は、歴史的な発展を遂げていたヨーロッパ諸国やアメリカの百貨店の影響を受けている。明治維新以降の文明開化で日本の小売業界に大きな影響を与えたのだ。
１９０５年の“デパートメント・ストア宣言”を契機に伝統的な呉服店は次々と百貨店化に着手し、百貨店は近代都市の主要な構成要素の１つとして広く認識されるようになり、それぞれの都市および地域文化を体現し、都市における小売流通の中心的な担い手の役割を果たしていくことになった。第四章で扱う、そごう・高島屋もこの宣言を受けて株式会社組織に改組するとともに、営業形態も百貨店化していった。
しかし、１９２３年に関東大震災が起きた。東京を中心とする多くの百貨店が大きな被害を受け、再起に向けた積極的な販売活動は激しい百貨店間の競争を引き起こすとともに、百貨店の一般大衆市場への進出にもつながった。これは一般小売店の焼失の中で急遽復活した百貨店が日用必需品等、大衆に直結した商品を取扱うことが社会的に要請されたからである。
百貨店の大衆化が全国的に広がるにつれて中小小売業問題が全国的に広がることとなり、中小小売業は本格的な「反百貨店運動」を生起させて、やがて百貨店の営業活動を“許可制”という厳しい規制のもとに置く「百貨店法」の制定へとつながっていった。この百貨店法は、その制定とほぼ同時期に統制経済下に入り、小売りそのものが満足な営業活動ができないような状態となったので、ほとんど法としては適用されることなく終わったと言える。
しかし、戦後統制経済の解除とともにいち早く営業活動を活発化した百貨店は、急速な新築や増床によって再び中小商業に脅威を与えることとなり、再度百貨店法、通称「第二次百貨店法」が制定されることとなった。戦後の百貨店法では、百貨店組合の自主規制に関わっていた諸事項を新たに制定された「独占禁止法」に委ねることとし、許可制に関わっていた諸事項は “百貨店審議会”に委ねられて、許可制という厳しい規則（企業単位の規則）を受けることになった。
ところで、スーパーは、たとえ店舗の売り場面積が百貨店法の適用を受ける大きさになっても、各階ごとに別会社にするなどして、それぞれ総売り場面積が百貨店法の適用を受ける大きさ以下になるという便法をとることが黙認されたため、疑似百貨店化していったのだ。百貨店はスーパー参入後もそのまま厳しい規制の対象となるという規制が生じることになった。
もちろん中小小売業からのスーパーに対する規制を要求する動きが活発化した。不利な立場に立たされてきた百貨店は、スーパーと百貨店を“同じ土俵で競争”させるべきであるという要求を強めてきた。このような状況への対応しようと通産省は、すべての大規模小売商業施設について出店規制を“許可制”から“届出制”に緩めた。これは大型店の市場参入を容易にし、小売段階での競争を促進し、流通近代化を進めることを意図していた。
ところが、中小小売業や各政党が規制緩和に反対したこともあって、“事前審査付届出制”を持つ、許可制に等しい厳しい規則にもなりうる大規模小売店舗法（大店法）が1973年に制定されることになった。この規制は、多くの場合、中小小売業を保護するためというよりもむしろ既存の大規模小売店の擁護となり、大規模小売店間の競争を抑制する結果となったようだ。
その後、オイルショックの影響もあり流通業界全体の大幅な業績低下に伴い、百貨店の売り上げは低迷していった。しかし、1985年バブル経済に突入したため、売り上げは回復したが、低迷当初のレベルに戻った程度だった。バブルの崩壊後1992年3月から95年10月まで、44ヶ月にわたって売り上げが前年同月比でマイナスを記録するなど、いずれも厳しい業績不振に陥っている。
第二節 百貨店の現状
百貨店の近年の売上げ伸び率はグラフ１の通りである。９０年代初頭はバブル景気の影響で高い伸び率でスタートした。バブル崩壊後の９２年以降は激しく落ち込んだが、何年かかかって盛り返し、９６年にはプラス成長に戻った。この頃百貨店を新規出店したことで、９６・９７年の若干の消費回復期には百貨店業界を押し上げることになった。
しかし、９８年から再び消費環境は厳しくなり、それ以降マイナスが続いた。消費が伸びないのに、店舗はますます増え店舗面積は増加の一途をたどった。すると、面積あたりの生産性は低下し、その結果、企業経営にとって重い負担になるというパターンに陥った百貨店が増加し、閉店に追い込まれる百貨店が出てきた。２０００年のそごうの経営破綻などである。そごうの経営破綻により、競合していた既存店の売上げが増加したことと、百貨店が扱う特選ブランドのブーム、人口の都心回帰などにより、２００１年には売上げ伸び率は１９９８年の５.０％減から０.４％減と小幅になり一部マスコミは百貨店の復活と持ち上げた。しかし２００２年には２.３％減と再びダウンした。
このように百貨店の売上げ伸び率は本格的な成長性を回復したと言えないことは明らかである。これは百貨店が抱える課題への「構造改革」が十分でないことが原因だと考えられる。そこで第二章で百貨店が衰退した原因を検証したいと思う。そして、第３章では私たちに身近な横浜の百貨店を事例研究とし、第４章で百貨店の将来展望を述べたいと思う。
第二章 百貨店が衰退した原因とその対策
第１節 他業態の登場
第一の原因として他業態の登場が挙げられる。小売業には、ホイールの理論というのがある。価格破壊をやった新しい業態が成長し主役の座を掴み、やがてその業態も成熟するにつれて次第に価格が上昇していく。価格が上昇してくると、また新たに価格破壊をする業態が登場し主役を奪っていくという、水車のようにぐるぐる回わりながら主役が交代していくという考え方である。百貨店、総合スーパー（ＧＭＳ）、ディスカウントストアといった流れはその通りに動いてきた。
こんな理論を覆したのが、コンビニエンスストアである。他の業態と比較して、価格が決して安いわけではない。価格という切り口以外に、便利さが価値として成りたつことが実証され、巨大な産業となったこと、しかも、コンビニエンスを生みだしたアメリカではなく、日本で成長したことも画期的といえる。
商品があふれかえり、商品が選択できることが重要になってくると、価格だけでなく、そのカテゴリーでの品揃えの豊富さが売り物になって成長してきたのが家電量販店やドラッグストアやディスカウントストアといった業態である。
昭和３０年代に登場したスーパーマーケットは、高度経済成長のまっただなかで急成長を遂げた。多くの店舗の仕入部門を本部が一括して管理する「チェーンストアシステム」という経営方法でさらに価格競争力をつけ、日本全国に店舗展開していった。 昭和４０年代に入ると、大手スーパーマーケットの中には売上高や経常利益で百貨店を抜くものも現れて、日本の小売業界の勢力は「百貨店中心の世界」から「スーパーマーケット中心の世界」へと変貌をとげた。 いまやスーパーマーケットは生活になくてはならない小売業の形態として定着している。
また、駅直結型の若者向けショッピングセンターの成長も著しい。関東に12店舗を構えるルミネ、横浜駅西口のウィメンズオンリーショッピングセンターのシャルがその例である。これらは若者をターゲットに活力のあるテナントを積極的に導入するなど、毎年、業種業態改革を進め時代の変化に対応するとともに、常に新しい発見のある、新鮮な店舗づくりを心がけている。
第２節 不特定のターゲット
百貨店が衰退した第二の原因として、ターゲットが不明確であることだ。１９２３年の関東大震災によって、東京を中心とする多くの百貨店が大きな被害を受けた。それらの百貨店の再起に向けた積極的な販売活動は激しい百貨店間の競争を引き起こすとともに、百貨店の一般大衆市場への進出にも繋がった。百貨店の大衆化は、具体的には食料品や日用雑貨などを含む商品構成の拡大と、主たる対象市場として一般大衆層を取り込んだ“ターミナル百貨店”の登場に象徴される。社会的には高級呉服より、食料品などの生活に不可欠な商品を販売することが求められていたのだ。ちなみに、ターミナル百貨店は従来の百貨店が都心部に立地していたのに対して、郊外電車の出発点に立地しており、対象顧客は、電鉄沿線に住んでいる人々で、生活必需品に重点を絞った品揃えを提供していた。このようにして、それまでは上層階級を顧客層に据えていた百貨店は“広く一般顧客を対象”とするターゲットの拡大化を実行したのである。
その後、高度成長期を通じて高い成長を遂げてきた百貨店業界であったが、１９６０年代に入ると、スーパーや量販店などが成長期に入り、安さを武器に小売業態に占めるシェアを拡大し百貨店は生活必需品の需要を奪われた。１９７０年代半ばから１９８０年代半ばにかけては「百貨店・冬の時代」と言われるほどの売り上げ不振に陥っていた。しかし、８０年代後半のバブル景気を迎えると、高額品の好調な売れ行きに支えられて百貨店は復活した。ところが、９０年代に突入するとバブルが崩壊し、百貨店の経営は悪化した。その理由として、個人消費が低迷したことと、百貨店が大衆化に合わせて品数を増やしたことが相まって、在庫が余るという事態が起こった。
そうだとすると、あらゆるタイプの消費者を顧客にするという考えを辞め、品数を減らし特定の選ばれた消費者だけを顧客にするというターゲット・マーケティングを行うべきではないだろうか。
実際にターゲット・マーケティングを実行している百貨店がある。新宿京王百貨店は、団塊世代のシニア層に絞込んだ「アクティブシニア戦略」を打ち出した。特に活気のある婦人服で見ると、ターゲットにとって魅力的な商品の品揃えはもちろん、商品販売方法についてもターゲットの年代特性を考慮し、くつろいだ雰囲気の中でゆっくりと相談しながら商品を勧めるといった、ターゲットを絞り込んだセグメント型マーケティング戦略に大きく転換させた。新宿という百貨店激戦区にありながら新宿京王百貨店は好調に利益を上げているようだ。このようにして、品揃え面からのターゲット顧客を再考したり、若年層への新たな百貨店層の構築などを目指し、ターゲットとした主力客層に合わせて百貨店は個性化し、ＣＳ（顧客満足度）を高めていくことが必要である。
第３節 従来百貨店に対する飽満化
第三の原因として顧客の従来百貨店に対する飽満化が挙げられる。従来、百貨店の多くは巨艦百貨店などとして経営をしていた。しかし、このような従来型の総合百貨店に満足しない潜在的な不満層が増えてきている。そこで新たに戦略として誕生したのが新しい業態館の開発であった。その結果、潜在的な不満層に、前から欲しかった氏ｺ・・療ｹ獅C箸いλ・?垢鮓・个昂覯未鰺燭┐襪海箸砲覆蝓⊇祥茵・雋鷲寛濺垢・�澄Ψ ν存して�?ｿ氏ﾇ寛濺糠ﾉ獅C慮楜甸霹廚蓮・搬峇曚粒・・α・辰鉾爾辰動豕い吠・譴世慌椎柔?・發・覆辰拭｣
時代のニーズを的確に捉えて、店舗コンセプトや対象顧客層が明確で、買い回りに最適な規模の業態館が、都心及び周辺部に多数展開されることで、消費者は従来の百貨店への支持から業態館の使い分けの購買行動へより一層進化していく。こうして多様化した選択的購買行動・スタイルへ抜け出す可能性が高くなっているのである。
例えば、横浜では業態複合館が相次いで導入され、注目されるエリアとなっている。まず三越が氏ﾀ臘猷閥・・椒侫．奪轡腑鵝・・覆廼搬嵎９膣朮修靴燭里鬚呂犬瓠△修瓦Δ盞弍椎肪掌紊料幹朮・・任蓮▲灰鵐札廛箸髻崋・・・・曄廚箸掘・搬嵎９臧寛濺垢慂竸箸靴拭・・粉曚ﾏ氏｣┘屮螢謄｣獅C般召鼎浦胴獣曚気譟｢氏｣侫．奪轡腑鶸ﾛ璽氏ｾ験荵┣澳ﾛ獅C覆匹烹味錬藤圓簗軌・鰭覆覆匹鯑各・靴董・燭・寮賁臈垢箸嚢柔・気譴振搬嵎９膣曚法・寛濺攻搬屬・藺腓?・螢皀妊襪靴拭｣
この結果、百貨店業態として確立された高島屋横浜店と、それ以外の業態複合館の競争が激化している。いずれもその企業の強み、立地を十分反映した独自の業態複合化戦略で、そうした店舗競争がいい意味でそのエリアの商業を活性化しているのである。
このように、従来百貨店の消費者が飽満化していく上で、その問題を解決する新たな戦略として、業態複合化が生まれてきた。これから先、様々な業態が生まれ、変化していくと思われる。これによって、ニーズにあわせた戦略をしていくことで、百貨店の復活へと繋がると考えられる。
第４節 派遣店員制による店員の意識低下
第四の原因として派遣店員制度による店員の意識低下が挙げられる。現在、多くの百貨店で派遣店員制が取られている。いろいろなブランドがテナントで百貨店の中に店を出している。その店員はその百貨店に雇用されている店員ではなく、そのブランドなどのメーカーから派遣されてきた派遣社員だ。この制度をとるメリットとして、ひとつは本来百貨店が出さなくてはならない販売員の人件費を派遣元の企業が負担するため、人件費を大幅に削減できる。もうひとつは、派遣販売員は自分が担当する分野だけ専門的な知識を身につければいいので、百貨店全体としてみると、それぞれの売り場にそれぞれ専門的な知識を持った店員を配置できる。
これによって顧客の専門的な質問にも、知識豊富な販売員が対応できるため、顧客と店員の間に信頼が生まれる。この制度は百貨店にとって妥当だと思われた。
しかし、専門的な知識を持った店員は、あくまで「派遣元」の社員であって、百貨店の直接的な店員ではない。つまり、百貨店はこの制度を乱用するあまり、専門的な知識を身につけた人材を失い、また売り場でのマーチャンダイジング能力・売り場を魅力的に表現する技術を持つ人材を失い、百貨店の人的能力は低下した。
また、百貨店は売り場での販売活動を契約企業に任せてきたので、販売員への目標設定、販売員の販売活動の監視、販売員の業績のチェック、販売員の活動の反省、ならびに新しい計画の立案、といった販売員マネジメントの体制も崩れ、その管理能力は低下してきたのである。
その結果、百貨店は「売り場貸業」に転落してしまった。販売を契約企業任せにし、自らは顧客に商品を販売しない場合、百貨店は不動産業者の一形態に転落して、もはや小売業としての社会的機能は果たさないことになる。これは百貨店にとって大きな損失ではないだろうか。だから百貨店は派遣販売員制によって表面的には人件費の負担を免れ、利益を得ているかに見えるが、直接、間接に被った損失を計算すれば、百貨店の受けた損失の方が獲得した利益よりも大きいと思われても仕方ない。
だからといって、この派遣販売員制を全く採用しないというのは現段階ではおそらく無理だろう。対策として、この制度に頼りすぎずに百貨店の店員が少しずつでも専門的な知識、能力を身につけなくてはならない。実際に現場に立つ店員は、自分自身の目や耳などの五感で情報を感じ取ることが大切である。人や雑誌の情報であっても、自分はそう思わないこともある。人間の感じ方はそんなに均一ではなく、人の感じ方や好みは様々だ。それらをいち早く察知し、広い範囲にアンテナを張った好奇心旺盛な人材こそが、いま最も必要とされている。店員の意識の改革、またそのような人材を育成できる百貨店の環境の改善が重要になってくる。
そごう横浜店
横浜高島屋
横浜ルミネ
築年数
１９８５年
１９５９年
１９８０年
階層
Ｂ２Ｆ〜１０Ｆ・Ｒ
（１３階建）
Ｂ２Ｆ〜８Ｆ・Ｒ
（１１階建）
Ｂ２Ｆ〜９Ｆ
（１１階建）
売場面積
83,654?
57,000?
40,000?
従業員（社員）数
2,845名
（そごう全体）
12,339人
（高島屋全体）
283名
（ルミネ全体）
事業目的
百貨店業
百貨店業
ショッピングセンター事業の管理及び運営
総売上高
4,689億94百万円
（２００６年度）
8,329億17百万円
（２００６年度）
1,920億円
（２００４年度）
店舗数
１２店舗
２４店舗
（うち海外４店舗）
１２店舗
一店舗の売り上げ
（総売上/店舗数）
390億83百万円
347億05百万円
160億円
100?あたり売上げ
（一店舗売り上げ/売場面積）
4,672万円
6,088万円
4,000万円
第三章 横浜の百貨店比較
第1節 横浜の百貨店とファッションビル
百貨店の現状は、回復基調にあるとは言え、売上げは右肩上がりになっているとは言いがたい。実際、私たちのような若年層の間では高島屋で買い物したとか、そごうのあの店がいいとかそういう話は聞いたことがない。特にそごうにいたっては、ざっと見た感じではすこし“若者向け”な店舗もあるなと思うし、高島屋に比べれば、ターゲット設定年齢は若いという印象を受ける。しかし、私たちはそごう、高島屋などの百貨店では買い物をしないのだ。その理由として、横浜にあるファッションビルの存在があげられる。
横浜にはシャル、ルミネ、ジョイナス、ビブレ、モアーズ、丸井、ポルタなどのファッションビルが多く存在する。これらファッションビルには、今若者達に人気のブランド（ショップ）がたくさん入っている。女性にも俗に言う‘個性派’や‘お姉系’などといった異なるタイプのファッションが存在するが、それにもちゃんと適応している。タイプによってフロアをわけて売場構成をしているので、とても買い物がしやすいし、タイプの違う友達と買い物に行っても自分の行きたい店も見れる上に、相手の行きたい店に付き合うことも可能なのだ。買い物に疲れたら休憩できるように人気のカフェもある。全国規模で展開しているスターバックスは、シャル、ビブレ、モアーズに入っている。また、レストラン街も充実していて、食べたいものが手軽な値段で食べられる。他にもＣＤショップや書店などが入っており、そこに行けばなんでも揃い、見ていて飽きない便利な存在である。
その点百貨店は、私たち若年層にとっては見たいショップが少ないと思う。あるとすればブランド専門店や若者向けの服屋だが、やはり多少値が張るので、気軽には行けない。また、一店舗の売り場面積が小さい分、商品も充実していると言う感じではない。流行に敏感な若者が好んで行くようなところとはあまりにもイメージがかけ離れている。百貨店は中高年のマダムがのんびり優雅に買い物をすると言うイメージがあるのだ。百貨店に行くときは、欲しいものが決まっている時や、そごうに入っている無印良品やLOFT、紀伊国屋などの専門店を見るときくらいで、目的の物を買ってしまったらすぐに店を出てしまう。
それほどに百貨店は魅力的ではないのだ。では、どのようにしたら百貨店の魅力は向上するのだろうか。まず、横浜駅にあるルミネを例に挙げて述べることにする。
第2節 ルミネの戦略方法
横浜駅にルミネがある。ルミネは戦略の一つとして、6年でほぼ全店舗が入れ替わっているのである。 ルミネの収益の柱は、テナント企業からの賃料である。賃料は一部を除いて各テナントの売上高に比例する仕組みである。テナント企業が売り上げを伸ばせば、ルミネに入ってくる賃料も増えるというシステムになっている。 7年連続で増収増益を続けるルミネは、入居している企業を激励し、厳しく指導することで成長を遂げようとしてきた。その一端が「CSアクションプラン」と呼ぶ取り組みだ。ルミネはテナント企業と話し合うなかでアクションテーマを定め、四半期ごとに具体的な数値目標を定めてきた。 さらに、毎年9〜11月には外部の専門家に依頼して覆面接客診断を行ってきた。アパレルの買い物をする際の接客姿勢、飲食店でのサービスなどをテナント側に秘密で調査し採点する。 一定の点数に達さない場合は、改善計画を立てなければならない。テナントの従業員の接客態度から商品の配送体制まで深く関与することで「貸しっぱなし」ではない、共存共栄を図ってきた。これにより、先の第二章の第4節で述べた店員の意識低下を解決していると考えられる。また、 ･
謄淵鵐箸魄蕕討襪世韻任呂覆・▲襯潺佑肇謄淵鵐箸諒・・?・腓錣覆い犯獣任靴疹豺腓和狹垢發い箸錣覆ぁＧ・岷5％の店舗面積が入れ替わっていくという驚異的な速さで新陳代謝している。6年たてば、ほとんどの店が入れ替わるというスピードだ。 この一連の取り組みを支えているのが、テナントにおける購買にポイントを付与するルミネカードである。このルミネカードこそが情報源となり、また戦略の一つになっていると考えられる。
次にルミネでは入居しているテナントへの窓口となる営業担当者「フロアマスター」が販売動向を分析して指導に当たったり、販売戦略についての企画を提案している。 フロアマスターは日々刻々と変化する販売動向を分析しながら矢継ぎ早に改善策を練らなければならない。顧客の動向に関する仮説を検証する作業をこまめに行い、必要な情報が最適なタイミングで手に入るようにしているのである。 ファッションは商品サイクルが短い商品である。年々その傾向は強くなっている。商品サイクルが短くなればなるほど、一店舗で成功したテナントやプロモーションはほかの店舗にいち早く展開せねばならないのに、従来のシステムではそれが実践しにくかった。 そこで2004年2月にルミネでは新しい販売動向分析システムの開発を決めた。開発に際して意識したのは、他店舗の情報を見られたり、分析を担当するフロアマスターにとっての利便性やスピード、会員数の増加に耐え得る拡張性などだった。すべての店舗のフロアマスターにヒアリングを行い、現場の声を開発に生かしたのである。 2004年11月には現場の意向を反映した通称「新分析システム」が稼働を開始した。フロアマ
スターには1人1台ずつパソコンを与え、新分析システムにアクセスできるようにしたのである。そしてフロアマスターは、従来は不可能だった切り口での分析を次々に行えるようになった。フロアマスターが自ら作り、テナントとのコミュニケーションに使う報告書がいくつか生まれていった。このようなルミネは戦略をとっているのである。まさに横浜の百貨店に今足らないものがあると感じられた。
第３節 お手本となる新宿伊勢丹
同じ百貨店でも、新宿伊勢丹では、ターゲットの絞込みによって、成功をしている。では横浜の百貨店には、そのようなことはできないのだろうか。伊勢丹は、新宿本店の若い女性向けの売り場、「シンデレラシティ」を20年ぶりに大改装した。ターゲットは16〜24歳と明確であった。売り場面積1,000平方メートルに30ブランドが並んだ。ここでしか買えないオリジナル商品にも力を入れ、初年度は60億円の売り上げを見込んでいた。リニューアルに伴ない、渋谷や原宿で人気の店を誘致。百貨店離れといわれる若い女性を呼び戻す狙いであった。客は欲しいブランドが入っているので、ここに来るだけで買い物が済むことや、一部の客は高い購買力を持っていて、当たれば響くものを売るという戦略だ。これまでも絞り込み戦略で男性市場を開拓した新宿伊勢丹。このように成功している百貨店も存在しているのだ。しかし横浜の百貨店にはいまひとつそのような戦略が私たちは、足りないような気がしてならなかった。
第４節 横浜百貨店への提案
先に述べた横浜ルミネは、やはり流行に敏感に反応していると考えられる。その中でもルミネカードというものが発行されていて、それを利用すると5％引きになるのである。またJRのスイカという機能までもルミネは取り入れて、とても利便性に優れているのである。しかし、横浜そごうや高島屋にもそのようなカードはある。では何故私たちは興味がわかないのであろうか。確かに、横浜の高島屋は足を運んでみると中高年をターゲットにしているのかとは感じられるが、少しあやふやな印象を受けた。まして横浜そごうは若者層をターゲットにしているように見えるが、それでも私たちに興味がわいていないのが事実だと思った。やはりその原因には、百貨店は流行に鈍感だと感じられ、固定のショップが決まっており、新たな流行のショップを取り入れる体制ができていないと思う。流行というものは世代を問わずあるものだと考えられ、ターゲットの満足するショップを展開することは重要なことだと思った。大げさな言い方になってしまうが、古くて売れないものは見切りをつけ、新しいものをどんどん取り入れていくことが必要だと思う。そごう、ルミネのフロアの構成を比較して
見ても、やはりルミネははっきりと顧客層を考えられているが、そごうのフロアガイドには魅力を感じるものはなかった。実に中途半端に感じられた。やはりそのような部分を改善し、見直していくことでより百貨店としての魅力が向上できるのではないかと思った。
第四章 百貨店の将来展望
第一章で述べたように百貨店の現状としては、回復の兆しが見えつつも、やはりいまひとつ伸び悩んでいる状況であった。この原因として様々なものが取り上げることができた。それは他業態の登場による影響、ターゲットの不特定化、従来百貨店に対する飽満化、派遣店員制による店員の意識低下などであった。このような問題を解決するために、百貨店は新たな意識改革をし、より顧客の立場を考え、流行に敏感になり、フロアの構成の見直しや、人材育成などに力を入れるべきだと考えられた。百貨店の昔からのイメージを守ることも大切なことだが、今の現状からさらに飛躍するためには、これまで論じてきたことを実行する必要があると私たちは考えた。百貨店という独自のスタイルを確立しながら、私たちの提案を取り入れる事により、百貨店は本当の意味での復活を遂げることができると期待している。
（11,096文字）
〈参考文献〉
浅野純次 『図解 流通業界ハンドブック』 東洋経済新報社 ２００１年
木綿良行・三村優美子 『日本的流通の再生』 中央経済社 ２００３年
江尻弘 『百貨店の再興』 中央経済社 １９９４年
麻倉佑輔・大原茜 『最新 全国百貨店の店舗戦略』 同友館 ２００３年
荒井良雄・箸本健二 『日本の流通と都市空間』 古今書院 ２００４年
マーケティング史研究所『日本流通産業史』 同文館 ２００３年
伊藤元重 『百貨店の未来』 日本経済新聞社 １９９８年
川端準治・菊池愼二 『百貨店はこうありたい』 同友館 ２００１年
松岡真弘 『百貨店が復活する日』 日経BP社 ２０００年
柳澤元子 『デパート革命 再々への五つの条件』 平凡社 ２００２年
百貨店業界格付けの視点 厳しい冬の時代からの脱却進
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高島屋ホームページ http://
ルミネホームページ http://
そごうホームページ https:/
東京インディケーター http://
自分はまだまだ改良中なんで完成にはもう少し時間がかかりそうです・・・
さてまずは神奈川大学の方から完成論文が届いたので、早速載せたいと思います！非常〜に長いのでめっちゃ読みづらいかも知れませんが、各自の論文作りの参考にできればいいなと思います♪
あとこの論文が１５ページほどだったので、それぐらいの量が理想だと思われます☆
それでは、以下に論文をUPしときます〜
部門番号 17
部門名 マーケティング
百貨店について（百貨店の現状と将来について）
−横浜の百貨店事情−
神奈川大学経済学部 上沼Ｅゼミ
代表者：宮内真知子
加藤洋平、佐藤圭、高橋俊輔、田口大祐、竹田倫之、中島実由貴、山崎拓人
〈章立て〉
第一章 百貨店の歴史
第１節 百貨店の生成
第２節 百貨店の現状
第二章 百貨店が衰退した原因とその対策
第１節 他業態の登場
第２節 不特定のターゲット
第３節 従来百貨店に対する飽満化
第４節 派遣店員制による店員の意識低下
第三章 横浜の百貨店比較
第１節 横浜の百貨店とファッションビル
第２節 ルミネの戦略方法
第３節 お手本となる新宿伊勢丹
第４節 横浜百貨店への提案
第四章 百貨店の将来展望
第一章 百貨店の歴史
第１節 百貨店の生成
年表
１９０５年
２０年頃
２３年
２９年
３７年
４５年
４７年
５０年
５６年
６０年
７２年
７３年
７９年
８６年
９０年
９２年〜９５年
２００５年
三越呉服店がデパートメント・ストア宣言、三越開業
白木屋、松坂屋、松屋、高島屋、大丸、そごう開業
関東大震災起きる→百貨店大衆化
ターミナル百貨店の登場→より大衆化が進み、中小小売業に影響を与える。
第一次百貨店法の制定。→百貨店は厳しい規則を受ける事となったが、戦時体制が強化されていたので、小売そのものが満足な営業をできず、ほとんど法として適用されることはなかった。
終戦
第一次百貨店法廃止→しかし戦時中に引き続き経済統制。事業活動大幅に制限される。
朝鮮戦争勃発→軍需景気が好景気の波を生み、百貨店は復興。
第二次百貨店法制定…売り場面積1500?以上（政令指定都市では3000?以上）の大規模小売店を百貨店として規定することとし、百貨店とみなされた小売企業は、個々の店舗の売り場面積に関わらず新設・増床、閉店時刻、休業日などについて許可制という厳しい規則
→しかし、高度経済成長の波に乗り百貨店は高い成長を遂げる。７０年頃まで売上げは伸びる。
スーパーが急成長
スーパーのダイエーが小売業売上高第一位をしめてきた三越を抜き、トップへ
大店法の制定、第一次オイルショック→経済は低成長期に入り、百貨店の売り上げは低下。
第二次オイルショック→売上げ低迷続く
バブル景気→この好況は百貨店の売上高伸び率を回復させたが、数字にすれば低成長期に突入した７５年頃と変わらない。
バブル崩壊→日本は長期の不況に突入。
４４ヶ月連続で売上げが前年同月比でマイナス。
売上げ９年連続前年度割れ→しかし、05年は前年比-0.2％と減少幅は小さく、前年がうるう年だった影響が約0.2％あることを考えれば実質±0％と減収傾向には歯止めがかかった。
日本の百貨店の生成は、歴史的な発展を遂げていたヨーロッパ諸国やアメリカの百貨店の影響を受けている。明治維新以降の文明開化で日本の小売業界に大きな影響を与えたのだ。
１９０５年の“デパートメント・ストア宣言”を契機に伝統的な呉服店は次々と百貨店化に着手し、百貨店は近代都市の主要な構成要素の１つとして広く認識されるようになり、それぞれの都市および地域文化を体現し、都市における小売流通の中心的な担い手の役割を果たしていくことになった。第四章で扱う、そごう・高島屋もこの宣言を受けて株式会社組織に改組するとともに、営業形態も百貨店化していった。
しかし、１９２３年に関東大震災が起きた。東京を中心とする多くの百貨店が大きな被害を受け、再起に向けた積極的な販売活動は激しい百貨店間の競争を引き起こすとともに、百貨店の一般大衆市場への進出にもつながった。これは一般小売店の焼失の中で急遽復活した百貨店が日用必需品等、大衆に直結した商品を取扱うことが社会的に要請されたからである。
百貨店の大衆化が全国的に広がるにつれて中小小売業問題が全国的に広がることとなり、中小小売業は本格的な「反百貨店運動」を生起させて、やがて百貨店の営業活動を“許可制”という厳しい規制のもとに置く「百貨店法」の制定へとつながっていった。この百貨店法は、その制定とほぼ同時期に統制経済下に入り、小売りそのものが満足な営業活動ができないような状態となったので、ほとんど法としては適用されることなく終わったと言える。
しかし、戦後統制経済の解除とともにいち早く営業活動を活発化した百貨店は、急速な新築や増床によって再び中小商業に脅威を与えることとなり、再度百貨店法、通称「第二次百貨店法」が制定されることとなった。戦後の百貨店法では、百貨店組合の自主規制に関わっていた諸事項を新たに制定された「独占禁止法」に委ねることとし、許可制に関わっていた諸事項は “百貨店審議会”に委ねられて、許可制という厳しい規則（企業単位の規則）を受けることになった。
ところで、スーパーは、たとえ店舗の売り場面積が百貨店法の適用を受ける大きさになっても、各階ごとに別会社にするなどして、それぞれ総売り場面積が百貨店法の適用を受ける大きさ以下になるという便法をとることが黙認されたため、疑似百貨店化していったのだ。百貨店はスーパー参入後もそのまま厳しい規制の対象となるという規制が生じることになった。
もちろん中小小売業からのスーパーに対する規制を要求する動きが活発化した。不利な立場に立たされてきた百貨店は、スーパーと百貨店を“同じ土俵で競争”させるべきであるという要求を強めてきた。このような状況への対応しようと通産省は、すべての大規模小売商業施設について出店規制を“許可制”から“届出制”に緩めた。これは大型店の市場参入を容易にし、小売段階での競争を促進し、流通近代化を進めることを意図していた。
ところが、中小小売業や各政党が規制緩和に反対したこともあって、“事前審査付届出制”を持つ、許可制に等しい厳しい規則にもなりうる大規模小売店舗法（大店法）が1973年に制定されることになった。この規制は、多くの場合、中小小売業を保護するためというよりもむしろ既存の大規模小売店の擁護となり、大規模小売店間の競争を抑制する結果となったようだ。
その後、オイルショックの影響もあり流通業界全体の大幅な業績低下に伴い、百貨店の売り上げは低迷していった。しかし、1985年バブル経済に突入したため、売り上げは回復したが、低迷当初のレベルに戻った程度だった。バブルの崩壊後1992年3月から95年10月まで、44ヶ月にわたって売り上げが前年同月比でマイナスを記録するなど、いずれも厳しい業績不振に陥っている。
第二節 百貨店の現状
百貨店の近年の売上げ伸び率はグラフ１の通りである。９０年代初頭はバブル景気の影響で高い伸び率でスタートした。バブル崩壊後の９２年以降は激しく落ち込んだが、何年かかかって盛り返し、９６年にはプラス成長に戻った。この頃百貨店を新規出店したことで、９６・９７年の若干の消費回復期には百貨店業界を押し上げることになった。
しかし、９８年から再び消費環境は厳しくなり、それ以降マイナスが続いた。消費が伸びないのに、店舗はますます増え店舗面積は増加の一途をたどった。すると、面積あたりの生産性は低下し、その結果、企業経営にとって重い負担になるというパターンに陥った百貨店が増加し、閉店に追い込まれる百貨店が出てきた。２０００年のそごうの経営破綻などである。そごうの経営破綻により、競合していた既存店の売上げが増加したことと、百貨店が扱う特選ブランドのブーム、人口の都心回帰などにより、２００１年には売上げ伸び率は１９９８年の５.０％減から０.４％減と小幅になり一部マスコミは百貨店の復活と持ち上げた。しかし２００２年には２.３％減と再びダウンした。
このように百貨店の売上げ伸び率は本格的な成長性を回復したと言えないことは明らかである。これは百貨店が抱える課題への「構造改革」が十分でないことが原因だと考えられる。そこで第二章で百貨店が衰退した原因を検証したいと思う。そして、第３章では私たちに身近な横浜の百貨店を事例研究とし、第４章で百貨店の将来展望を述べたいと思う。
第二章 百貨店が衰退した原因とその対策
第１節 他業態の登場
第一の原因として他業態の登場が挙げられる。小売業には、ホイールの理論というのがある。価格破壊をやった新しい業態が成長し主役の座を掴み、やがてその業態も成熟するにつれて次第に価格が上昇していく。価格が上昇してくると、また新たに価格破壊をする業態が登場し主役を奪っていくという、水車のようにぐるぐる回わりながら主役が交代していくという考え方である。百貨店、総合スーパー（ＧＭＳ）、ディスカウントストアといった流れはその通りに動いてきた。
こんな理論を覆したのが、コンビニエンスストアである。他の業態と比較して、価格が決して安いわけではない。価格という切り口以外に、便利さが価値として成りたつことが実証され、巨大な産業となったこと、しかも、コンビニエンスを生みだしたアメリカではなく、日本で成長したことも画期的といえる。
商品があふれかえり、商品が選択できることが重要になってくると、価格だけでなく、そのカテゴリーでの品揃えの豊富さが売り物になって成長してきたのが家電量販店やドラッグストアやディスカウントストアといった業態である。
昭和３０年代に登場したスーパーマーケットは、高度経済成長のまっただなかで急成長を遂げた。多くの店舗の仕入部門を本部が一括して管理する「チェーンストアシステム」という経営方法でさらに価格競争力をつけ、日本全国に店舗展開していった。 昭和４０年代に入ると、大手スーパーマーケットの中には売上高や経常利益で百貨店を抜くものも現れて、日本の小売業界の勢力は「百貨店中心の世界」から「スーパーマーケット中心の世界」へと変貌をとげた。 いまやスーパーマーケットは生活になくてはならない小売業の形態として定着している。
また、駅直結型の若者向けショッピングセンターの成長も著しい。関東に12店舗を構えるルミネ、横浜駅西口のウィメンズオンリーショッピングセンターのシャルがその例である。これらは若者をターゲットに活力のあるテナントを積極的に導入するなど、毎年、業種業態改革を進め時代の変化に対応するとともに、常に新しい発見のある、新鮮な店舗づくりを心がけている。
第２節 不特定のターゲット
百貨店が衰退した第二の原因として、ターゲットが不明確であることだ。１９２３年の関東大震災によって、東京を中心とする多くの百貨店が大きな被害を受けた。それらの百貨店の再起に向けた積極的な販売活動は激しい百貨店間の競争を引き起こすとともに、百貨店の一般大衆市場への進出にも繋がった。百貨店の大衆化は、具体的には食料品や日用雑貨などを含む商品構成の拡大と、主たる対象市場として一般大衆層を取り込んだ“ターミナル百貨店”の登場に象徴される。社会的には高級呉服より、食料品などの生活に不可欠な商品を販売することが求められていたのだ。ちなみに、ターミナル百貨店は従来の百貨店が都心部に立地していたのに対して、郊外電車の出発点に立地しており、対象顧客は、電鉄沿線に住んでいる人々で、生活必需品に重点を絞った品揃えを提供していた。このようにして、それまでは上層階級を顧客層に据えていた百貨店は“広く一般顧客を対象”とするターゲットの拡大化を実行したのである。
その後、高度成長期を通じて高い成長を遂げてきた百貨店業界であったが、１９６０年代に入ると、スーパーや量販店などが成長期に入り、安さを武器に小売業態に占めるシェアを拡大し百貨店は生活必需品の需要を奪われた。１９７０年代半ばから１９８０年代半ばにかけては「百貨店・冬の時代」と言われるほどの売り上げ不振に陥っていた。しかし、８０年代後半のバブル景気を迎えると、高額品の好調な売れ行きに支えられて百貨店は復活した。ところが、９０年代に突入するとバブルが崩壊し、百貨店の経営は悪化した。その理由として、個人消費が低迷したことと、百貨店が大衆化に合わせて品数を増やしたことが相まって、在庫が余るという事態が起こった。
そうだとすると、あらゆるタイプの消費者を顧客にするという考えを辞め、品数を減らし特定の選ばれた消費者だけを顧客にするというターゲット・マーケティングを行うべきではないだろうか。
実際にターゲット・マーケティングを実行している百貨店がある。新宿京王百貨店は、団塊世代のシニア層に絞込んだ「アクティブシニア戦略」を打ち出した。特に活気のある婦人服で見ると、ターゲットにとって魅力的な商品の品揃えはもちろん、商品販売方法についてもターゲットの年代特性を考慮し、くつろいだ雰囲気の中でゆっくりと相談しながら商品を勧めるといった、ターゲットを絞り込んだセグメント型マーケティング戦略に大きく転換させた。新宿という百貨店激戦区にありながら新宿京王百貨店は好調に利益を上げているようだ。このようにして、品揃え面からのターゲット顧客を再考したり、若年層への新たな百貨店層の構築などを目指し、ターゲットとした主力客層に合わせて百貨店は個性化し、ＣＳ（顧客満足度）を高めていくことが必要である。
第３節 従来百貨店に対する飽満化
第三の原因として顧客の従来百貨店に対する飽満化が挙げられる。従来、百貨店の多くは巨艦百貨店などとして経営をしていた。しかし、このような従来型の総合百貨店に満足しない潜在的な不満層が増えてきている。そこで新たに戦略として誕生したのが新しい業態館の開発であった。その結果、潜在的な不満層に、前から欲しかった氏ｺ・・療ｹ獅C箸いλ・?垢鮓・个昂覯未鰺燭┐襪海箸砲覆蝓⊇祥茵・雋鷲寛濺垢・�澄Ψ ν存して�?ｿ氏ﾇ寛濺糠ﾉ獅C慮楜甸霹廚蓮・搬峇曚粒・・α・辰鉾爾辰動豕い吠・譴世慌椎柔?・發・覆辰拭｣
時代のニーズを的確に捉えて、店舗コンセプトや対象顧客層が明確で、買い回りに最適な規模の業態館が、都心及び周辺部に多数展開されることで、消費者は従来の百貨店への支持から業態館の使い分けの購買行動へより一層進化していく。こうして多様化した選択的購買行動・スタイルへ抜け出す可能性が高くなっているのである。
例えば、横浜では業態複合館が相次いで導入され、注目されるエリアとなっている。まず三越が氏ﾀ臘猷閥・・椒侫．奪轡腑鵝・・覆廼搬嵎９膣朮修靴燭里鬚呂犬瓠△修瓦Δ盞弍椎肪掌紊料幹朮・・任蓮▲灰鵐札廛箸髻崋・・・・曄廚箸掘・搬嵎９臧寛濺垢慂竸箸靴拭・・粉曚ﾏ氏｣┘屮螢謄｣獅C般召鼎浦胴獣曚気譟｢氏｣侫．奪轡腑鶸ﾛ璽氏ｾ験荵┣澳ﾛ獅C覆匹烹味錬藤圓簗軌・鰭覆覆匹鯑各・靴董・燭・寮賁臈垢箸嚢柔・気譴振搬嵎９膣曚法・寛濺攻搬屬・藺腓?・螢皀妊襪靴拭｣
この結果、百貨店業態として確立された高島屋横浜店と、それ以外の業態複合館の競争が激化している。いずれもその企業の強み、立地を十分反映した独自の業態複合化戦略で、そうした店舗競争がいい意味でそのエリアの商業を活性化しているのである。
このように、従来百貨店の消費者が飽満化していく上で、その問題を解決する新たな戦略として、業態複合化が生まれてきた。これから先、様々な業態が生まれ、変化していくと思われる。これによって、ニーズにあわせた戦略をしていくことで、百貨店の復活へと繋がると考えられる。
第４節 派遣店員制による店員の意識低下
第四の原因として派遣店員制度による店員の意識低下が挙げられる。現在、多くの百貨店で派遣店員制が取られている。いろいろなブランドがテナントで百貨店の中に店を出している。その店員はその百貨店に雇用されている店員ではなく、そのブランドなどのメーカーから派遣されてきた派遣社員だ。この制度をとるメリットとして、ひとつは本来百貨店が出さなくてはならない販売員の人件費を派遣元の企業が負担するため、人件費を大幅に削減できる。もうひとつは、派遣販売員は自分が担当する分野だけ専門的な知識を身につければいいので、百貨店全体としてみると、それぞれの売り場にそれぞれ専門的な知識を持った店員を配置できる。
これによって顧客の専門的な質問にも、知識豊富な販売員が対応できるため、顧客と店員の間に信頼が生まれる。この制度は百貨店にとって妥当だと思われた。
しかし、専門的な知識を持った店員は、あくまで「派遣元」の社員であって、百貨店の直接的な店員ではない。つまり、百貨店はこの制度を乱用するあまり、専門的な知識を身につけた人材を失い、また売り場でのマーチャンダイジング能力・売り場を魅力的に表現する技術を持つ人材を失い、百貨店の人的能力は低下した。
また、百貨店は売り場での販売活動を契約企業に任せてきたので、販売員への目標設定、販売員の販売活動の監視、販売員の業績のチェック、販売員の活動の反省、ならびに新しい計画の立案、といった販売員マネジメントの体制も崩れ、その管理能力は低下してきたのである。
その結果、百貨店は「売り場貸業」に転落してしまった。販売を契約企業任せにし、自らは顧客に商品を販売しない場合、百貨店は不動産業者の一形態に転落して、もはや小売業としての社会的機能は果たさないことになる。これは百貨店にとって大きな損失ではないだろうか。だから百貨店は派遣販売員制によって表面的には人件費の負担を免れ、利益を得ているかに見えるが、直接、間接に被った損失を計算すれば、百貨店の受けた損失の方が獲得した利益よりも大きいと思われても仕方ない。
だからといって、この派遣販売員制を全く採用しないというのは現段階ではおそらく無理だろう。対策として、この制度に頼りすぎずに百貨店の店員が少しずつでも専門的な知識、能力を身につけなくてはならない。実際に現場に立つ店員は、自分自身の目や耳などの五感で情報を感じ取ることが大切である。人や雑誌の情報であっても、自分はそう思わないこともある。人間の感じ方はそんなに均一ではなく、人の感じ方や好みは様々だ。それらをいち早く察知し、広い範囲にアンテナを張った好奇心旺盛な人材こそが、いま最も必要とされている。店員の意識の改革、またそのような人材を育成できる百貨店の環境の改善が重要になってくる。
そごう横浜店
横浜高島屋
横浜ルミネ
築年数
１９８５年
１９５９年
１９８０年
階層
Ｂ２Ｆ〜１０Ｆ・Ｒ
（１３階建）
Ｂ２Ｆ〜８Ｆ・Ｒ
（１１階建）
Ｂ２Ｆ〜９Ｆ
（１１階建）
売場面積
83,654?
57,000?
40,000?
従業員（社員）数
2,845名
（そごう全体）
12,339人
（高島屋全体）
283名
（ルミネ全体）
事業目的
百貨店業
百貨店業
ショッピングセンター事業の管理及び運営
総売上高
4,689億94百万円
（２００６年度）
8,329億17百万円
（２００６年度）
1,920億円
（２００４年度）
店舗数
１２店舗
２４店舗
（うち海外４店舗）
１２店舗
一店舗の売り上げ
（総売上/店舗数）
390億83百万円
347億05百万円
160億円
100?あたり売上げ
（一店舗売り上げ/売場面積）
4,672万円
6,088万円
4,000万円
第三章 横浜の百貨店比較
第1節 横浜の百貨店とファッションビル
百貨店の現状は、回復基調にあるとは言え、売上げは右肩上がりになっているとは言いがたい。実際、私たちのような若年層の間では高島屋で買い物したとか、そごうのあの店がいいとかそういう話は聞いたことがない。特にそごうにいたっては、ざっと見た感じではすこし“若者向け”な店舗もあるなと思うし、高島屋に比べれば、ターゲット設定年齢は若いという印象を受ける。しかし、私たちはそごう、高島屋などの百貨店では買い物をしないのだ。その理由として、横浜にあるファッションビルの存在があげられる。
横浜にはシャル、ルミネ、ジョイナス、ビブレ、モアーズ、丸井、ポルタなどのファッションビルが多く存在する。これらファッションビルには、今若者達に人気のブランド（ショップ）がたくさん入っている。女性にも俗に言う‘個性派’や‘お姉系’などといった異なるタイプのファッションが存在するが、それにもちゃんと適応している。タイプによってフロアをわけて売場構成をしているので、とても買い物がしやすいし、タイプの違う友達と買い物に行っても自分の行きたい店も見れる上に、相手の行きたい店に付き合うことも可能なのだ。買い物に疲れたら休憩できるように人気のカフェもある。全国規模で展開しているスターバックスは、シャル、ビブレ、モアーズに入っている。また、レストラン街も充実していて、食べたいものが手軽な値段で食べられる。他にもＣＤショップや書店などが入っており、そこに行けばなんでも揃い、見ていて飽きない便利な存在である。
その点百貨店は、私たち若年層にとっては見たいショップが少ないと思う。あるとすればブランド専門店や若者向けの服屋だが、やはり多少値が張るので、気軽には行けない。また、一店舗の売り場面積が小さい分、商品も充実していると言う感じではない。流行に敏感な若者が好んで行くようなところとはあまりにもイメージがかけ離れている。百貨店は中高年のマダムがのんびり優雅に買い物をすると言うイメージがあるのだ。百貨店に行くときは、欲しいものが決まっている時や、そごうに入っている無印良品やLOFT、紀伊国屋などの専門店を見るときくらいで、目的の物を買ってしまったらすぐに店を出てしまう。
それほどに百貨店は魅力的ではないのだ。では、どのようにしたら百貨店の魅力は向上するのだろうか。まず、横浜駅にあるルミネを例に挙げて述べることにする。
第2節 ルミネの戦略方法
横浜駅にルミネがある。ルミネは戦略の一つとして、6年でほぼ全店舗が入れ替わっているのである。 ルミネの収益の柱は、テナント企業からの賃料である。賃料は一部を除いて各テナントの売上高に比例する仕組みである。テナント企業が売り上げを伸ばせば、ルミネに入ってくる賃料も増えるというシステムになっている。 7年連続で増収増益を続けるルミネは、入居している企業を激励し、厳しく指導することで成長を遂げようとしてきた。その一端が「CSアクションプラン」と呼ぶ取り組みだ。ルミネはテナント企業と話し合うなかでアクションテーマを定め、四半期ごとに具体的な数値目標を定めてきた。 さらに、毎年9〜11月には外部の専門家に依頼して覆面接客診断を行ってきた。アパレルの買い物をする際の接客姿勢、飲食店でのサービスなどをテナント側に秘密で調査し採点する。 一定の点数に達さない場合は、改善計画を立てなければならない。テナントの従業員の接客態度から商品の配送体制まで深く関与することで「貸しっぱなし」ではない、共存共栄を図ってきた。これにより、先の第二章の第4節で述べた店員の意識低下を解決していると考えられる。また、 ･
謄淵鵐箸魄蕕討襪世韻任呂覆・▲襯潺佑肇謄淵鵐箸諒・・?・腓錣覆い犯獣任靴疹豺腓和狹垢發い箸錣覆ぁＧ・岷5％の店舗面積が入れ替わっていくという驚異的な速さで新陳代謝している。6年たてば、ほとんどの店が入れ替わるというスピードだ。 この一連の取り組みを支えているのが、テナントにおける購買にポイントを付与するルミネカードである。このルミネカードこそが情報源となり、また戦略の一つになっていると考えられる。
次にルミネでは入居しているテナントへの窓口となる営業担当者「フロアマスター」が販売動向を分析して指導に当たったり、販売戦略についての企画を提案している。 フロアマスターは日々刻々と変化する販売動向を分析しながら矢継ぎ早に改善策を練らなければならない。顧客の動向に関する仮説を検証する作業をこまめに行い、必要な情報が最適なタイミングで手に入るようにしているのである。 ファッションは商品サイクルが短い商品である。年々その傾向は強くなっている。商品サイクルが短くなればなるほど、一店舗で成功したテナントやプロモーションはほかの店舗にいち早く展開せねばならないのに、従来のシステムではそれが実践しにくかった。 そこで2004年2月にルミネでは新しい販売動向分析システムの開発を決めた。開発に際して意識したのは、他店舗の情報を見られたり、分析を担当するフロアマスターにとっての利便性やスピード、会員数の増加に耐え得る拡張性などだった。すべての店舗のフロアマスターにヒアリングを行い、現場の声を開発に生かしたのである。 2004年11月には現場の意向を反映した通称「新分析システム」が稼働を開始した。フロアマ
スターには1人1台ずつパソコンを与え、新分析システムにアクセスできるようにしたのである。そしてフロアマスターは、従来は不可能だった切り口での分析を次々に行えるようになった。フロアマスターが自ら作り、テナントとのコミュニケーションに使う報告書がいくつか生まれていった。このようなルミネは戦略をとっているのである。まさに横浜の百貨店に今足らないものがあると感じられた。
第３節 お手本となる新宿伊勢丹
同じ百貨店でも、新宿伊勢丹では、ターゲットの絞込みによって、成功をしている。では横浜の百貨店には、そのようなことはできないのだろうか。伊勢丹は、新宿本店の若い女性向けの売り場、「シンデレラシティ」を20年ぶりに大改装した。ターゲットは16〜24歳と明確であった。売り場面積1,000平方メートルに30ブランドが並んだ。ここでしか買えないオリジナル商品にも力を入れ、初年度は60億円の売り上げを見込んでいた。リニューアルに伴ない、渋谷や原宿で人気の店を誘致。百貨店離れといわれる若い女性を呼び戻す狙いであった。客は欲しいブランドが入っているので、ここに来るだけで買い物が済むことや、一部の客は高い購買力を持っていて、当たれば響くものを売るという戦略だ。これまでも絞り込み戦略で男性市場を開拓した新宿伊勢丹。このように成功している百貨店も存在しているのだ。しかし横浜の百貨店にはいまひとつそのような戦略が私たちは、足りないような気がしてならなかった。
第４節 横浜百貨店への提案
先に述べた横浜ルミネは、やはり流行に敏感に反応していると考えられる。その中でもルミネカードというものが発行されていて、それを利用すると5％引きになるのである。またJRのスイカという機能までもルミネは取り入れて、とても利便性に優れているのである。しかし、横浜そごうや高島屋にもそのようなカードはある。では何故私たちは興味がわかないのであろうか。確かに、横浜の高島屋は足を運んでみると中高年をターゲットにしているのかとは感じられるが、少しあやふやな印象を受けた。まして横浜そごうは若者層をターゲットにしているように見えるが、それでも私たちに興味がわいていないのが事実だと思った。やはりその原因には、百貨店は流行に鈍感だと感じられ、固定のショップが決まっており、新たな流行のショップを取り入れる体制ができていないと思う。流行というものは世代を問わずあるものだと考えられ、ターゲットの満足するショップを展開することは重要なことだと思った。大げさな言い方になってしまうが、古くて売れないものは見切りをつけ、新しいものをどんどん取り入れていくことが必要だと思う。そごう、ルミネのフロアの構成を比較して
見ても、やはりルミネははっきりと顧客層を考えられているが、そごうのフロアガイドには魅力を感じるものはなかった。実に中途半端に感じられた。やはりそのような部分を改善し、見直していくことでより百貨店としての魅力が向上できるのではないかと思った。
第四章 百貨店の将来展望
第一章で述べたように百貨店の現状としては、回復の兆しが見えつつも、やはりいまひとつ伸び悩んでいる状況であった。この原因として様々なものが取り上げることができた。それは他業態の登場による影響、ターゲットの不特定化、従来百貨店に対する飽満化、派遣店員制による店員の意識低下などであった。このような問題を解決するために、百貨店は新たな意識改革をし、より顧客の立場を考え、流行に敏感になり、フロアの構成の見直しや、人材育成などに力を入れるべきだと考えられた。百貨店の昔からのイメージを守ることも大切なことだが、今の現状からさらに飛躍するためには、これまで論じてきたことを実行する必要があると私たちは考えた。百貨店という独自のスタイルを確立しながら、私たちの提案を取り入れる事により、百貨店は本当の意味での復活を遂げることができると期待している。
（11,096文字）
〈参考文献〉
浅野純次 『図解 流通業界ハンドブック』 東洋経済新報社 ２００１年
木綿良行・三村優美子 『日本的流通の再生』 中央経済社 ２００３年
江尻弘 『百貨店の再興』 中央経済社 １９９４年
麻倉佑輔・大原茜 『最新 全国百貨店の店舗戦略』 同友館 ２００３年
荒井良雄・箸本健二 『日本の流通と都市空間』 古今書院 ２００４年
マーケティング史研究所『日本流通産業史』 同文館 ２００３年
伊藤元重 『百貨店の未来』 日本経済新聞社 １９９８年
川端準治・菊池愼二 『百貨店はこうありたい』 同友館 ２００１年
松岡真弘 『百貨店が復活する日』 日経BP社 ２０００年
柳澤元子 『デパート革命 再々への五つの条件』 平凡社 ２００２年
百貨店業界格付けの視点 厳しい冬の時代からの脱却進
http://
高島屋ホームページ http://
ルミネホームページ http://
そごうホームページ https:/
東京インディケーター http://
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コメント(1)
あと追加なんですが、日本大学と先ほど連絡を取り合った結果、できれば来週中ぐらいまでに一応の論文を仕上げてほしいとお願いされました。理由は論文を交換しあった後に、お互い質問を交換しあってさらにまた論文を書き直す作業があるからです。
どうやらもう少し急いだほうがよさそうです！自分の連絡不足で急がせてしまってほんと申し訳ないです。とりあえず今週の土日である程度まで調べておいて、来週の月曜に各自の分担の論文(大まかでOK)を持ち寄って繋げていく作業に入ろうかと思っているのですが、どうでしょう？？
よかったら意見なり指摘なりどんどんして下さい！☆
俺一人だとどうしていいのか分からなくなってしまって・・・
どうやらもう少し急いだほうがよさそうです！自分の連絡不足で急がせてしまってほんと申し訳ないです。とりあえず今週の土日である程度まで調べておいて、来週の月曜に各自の分担の論文(大まかでOK)を持ち寄って繋げていく作業に入ろうかと思っているのですが、どうでしょう？？
よかったら意見なり指摘なりどんどんして下さい！☆
俺一人だとどうしていいのか分からなくなってしまって・・・
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