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詩人の森コミュのつまらないもの

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つまらないものですが…あなたの為に一生懸命探しました。
つまらないものですが…貴方に似合うといいなぁと思い選びました。

でもダメですね
貴方の前では何を持ってしても全て霞んでしまう。
青々とした海も、キラキラ輝く星空も、綺麗に咲き誇る花さえも
貴方の前では霞んでしまう

コメント(57)

七夕過ぎた頃に

暑い日の体育の授業は
プールでの授業で
耳の病気の自分は毎回
プールサイドで見学してた
見学してるのメンバーは大体決まってて
もう1人は女の子だった
いつもプールサイドでしりとりしてた
体育座りしながら
しりとりしてた

一学期の終わりに君は転校していった
心臓の治療の為に転校していった

七夕が過ぎた頃
君の笑顔が空に浮かんだ
あれから数十年
今年も暑い夏がくる
かくれんぼ

友達の家でかくれんぼ
ちょうどいい押し入れ見つけたからコッソリそこで隠れてた
息を殺して鬼が近くをたちさるのをじっと待つ
バレずに済んで一息ついていると
スッと押し入れの戸が空いて
暗闇に佇む僕に驚きながらも君は息を切らして無理やり入ってきた
暗くて狭い押し入れは2人の体温で暑く感じた
アンタ先に出てくれない?
君はそう言ったから
僕が先に見つけた場所だから
僕は譲らなかった
暗くて狭くて暑い押し入れの中は2人の呼吸で空気が薄くなってようだった
変な空気が流れているようだった
お願いだから、緊張するから出てくれない?
君はそう呟いた
暗闇でも目が慣れてきて君の困ったような顔が見れた
君の目が輝いてるようにも潤んでるようにも見えた
仕方が無いので僕は押し入れを出た
外は眩しくて涼しかった
それから次の隠れ場所を探している途中で鬼に捕まった
僕はドキドキしていた
なんのドキドキかは分からないけど
あれから僕は君を見る度ににドキドキが止まらない
ばね

バネが壊れた
何回もぎゅーと押され縮められ
その度にびょーんと跳ね返してきた
時に力が働かないように転がされ
それでも自立して跳ね返してきた
強く押さえつけられれば押さえつけられるほど
力いっぱい身を屈ませてから跳ね返してきた
何度も何度も幾度となく跳ね返してきた
この頃バネを
縮めようとする者や
押さえつけようとする者が減ってきて
跳ね返す力加減がわからなくなってきた
バネの強度が弱まった気がする
これは老いなのか
いや違う
この頃出会った君のぎゅーは優しくて
どう跳ね返せば良いのか分からないのだ
君のぎゅーが切なくて
もはや跳ね返すことすら忘れたのだ
バネが壊れた
あんなに強ばっていたバネが壊れた
遠すぎる

望遠鏡で覗いて見ても
これっぽっちも見えやしない
ただ見えるのは
君の姿をを遮るあおあおとした山ばかり
ただ見えるのは
君の姿を飲み込む荒々しい波ばかり
ただ見えるのは
君の姿をも映さない漆黒の夜空

だからこうして
君の姿を考える
だからこうして
君の心を考える
だからこうして
君の体温を想像する

とにかく前さえ向いてれば
時間が距離を稼ぐのか
君との距離をちぢめることが出来るのか
同じスビードで時間をかければ
君との距離を知れるだろうか
距離からスビードで割出せば
君までの時間を知れるのか

遠すぎる
君との距離が遠すぎるから
望遠鏡を覗いてもこれっぽっちも見えないから
山の向こうの君を想像し
波の向こうの君を思い
空の向こうの君を感じ
夢の中の君を抱きしめる
夢の中の君に大声で好きだと叫ぶ
この夢だけでも
この叫びだけでも
届いてほしい

しかしながら
遠すぎて
夢の中の君は残像もなく
すぐ消えた
鼻につく

貴方の言葉が綺麗すぎる
貴方の知性がありすぎる
貴方が素敵すぎる
着飾ってるのか?
素顔を晒したくないのか?
貴方の素顔を知りたい
だから貴方の言葉が鼻につく

貴方の言葉に惹かれたくせに
貴方の言葉の裏側を
貴方の心理の奥底を
知りたくなって仕方がないのだ
貴方はいつも正論を言う
きっと正しい人なのだろう

ただ私は素の貴方を
なんなら正しくない貴方を
見てみたいのだ
綺麗な言葉を発さない貴方を
言葉にならない息だけを洩らす貴方を
ただ身体だけを肉体だけで表現する貴方だけを
見てみたい気もするのだ

だから好きだけど
綺麗な言葉だけを話す貴方が鼻につく

女性にやさしく

活発な女子がいた
その女子は男子に混じってドッチボールもしたし鬼ごっこをして走り回ったりもした
ある時些細なことから口喧嘩になり
女のくせにと言ってしまった
彼女は女のくせに何が悪い?と返してきたから
男は座っても立ってもションベンできるぞ
女はションベンすら立ったままできないんだぞと
馬鹿にした
彼女は出来るよと言って
男子トイレに入ってきたが
小便器の前で泣き出した
それから彼女は活発さを失った

もし、朝目が覚めて
お前の胸が膨らんでいたらどうする?
保健室の先生が言った
もちろんおっぱいが出来て喜ぶ人も居るだろうけど、大体はみんなびっくりして悩む
恥ずかしと思うんだよ
だから女子は人知れず悩んでいるのよ
だから女子はいつも恥じらいがあるのよ
だから男子はなるべく女子に優しくしてあげて欲しい

言われたその時は恥ずかし気持ちだったけど
ドッチボールしたり走り回った次の日に
自分の胸が膨らんで友達にジロジロ見られたら
そんな事を想像してみた

今では完全に性差別になるだろうが
40年前の男子トイレで泣いた女子と保健室の先生の顔が忘れられない

女性に優しく
人にやさしく
夏休み

母親が六枚切りの食パンを渡してきた
兄弟4人分のお昼ご飯
僕は一人1枚半だと思っていたのに
パンの耳が嫌いな兄は
おもむろにパンの耳を包丁で切り始めた
それから僕に6枚分のパンの耳を渡して食べろと言った
白いフワフワ部分は兄と弟妹に2枚ずつ渡った
兄は分からないのかなと思った
一人1枚半ずつだと分からなかったのかなと思った
でも、みんなが美味しそうに食べるから
僕もパンの耳を白いフワフワ部分より美味しそうみんなに見える様に食べた
本当は固くてボソボソだったけど
我慢した
夜に母親に今度は8枚切りにしてねと言った
8枚切りなら兄弟四人で2枚ずつ
でも次の日も6枚切りだった
夏休みのお昼ご飯
消えて欲しい記憶。
みちしるべ

あなたの笑顔が素敵なのは
あなたが素敵な笑顔に囲まれて育ったからなのでしょうか?
ご両親の笑顔や兄弟や友達や恋人などの素敵な笑顔に囲まれて
それとも貴方の可愛い仕草が周りを笑顔にしてきたのかも知れませんね
だから私も笑顔になれるように
貴方にふさわしい人間になれるように必死に愛想笑いや苦笑いや作り笑いなどをしておりますが
一向に素敵な笑顔が出来ません
鏡の中には酷く醜い不細工な笑顔をした私しか映りません

貴方にふさわしくなりたい
貴方の笑顔を見習いたい
貴方が周りを笑顔にしているように
私もそうなりたい

貴方は私の笑顔の素
貴方は私の人生に花を添えてくれている
貴方は私のみちしるべ
祭り

学校でいつも君を見ていた
夏休みが始まって君を見ることが出来なくなった
何となく君がよりそうな図書館や
コンビニなどを偶然を装って歩いて見てみたが
そう簡単に偶然は起こらず
君に会いたい気持ちだけが募る
気晴らしに町内のお祭りを友達と見に行った
神社の境内は露天の明かりが灯り
いつもは暗い神社は華やいでいた
ぞろぞろ友人と歩いていたら
君はクレープ屋に並んでた
嬉しくなって声を掛けた
君はニコッと笑ってくれた
1人?と聞かれて
いや、アイツらと一緒と答えた
君はアイツらにも手を振った
それから
あの人は居ないの?と
聞いてきた
確かにあの人とは友達だけど
今日は来ないと答えると
君の表情が一瞬暗くなった気がした
それで分かったんだ
もう叶わないのだと
君に会いたかったのに
君はあの人に会いたかったんだね
それからまた友達と露天を見て歩いたが
その場に居るのがつらかった
君はクレープを食べながら
あの人に偶然会えるのを待っていると思うと
なんとなく可笑しくなった
偶然なんてそうそう起こらないよ
偶然歩いてたって会えやしないよ
そう
いつかの僕のように
会いたくても偶然会えることは無いんだよ
君もあの人には会えないよ、きっと
そう強がってそう強がって
友達にみせた作り笑い
華やぐ境内の天邪鬼

ヒーロー

キャーと言う声の方を見ると
火のついたアルコールランプが倒れてた
理科室の机の上で漏れたアルコールが火を伸ばす
みんな机の上のノートや教科書を手にして机から立ち上がる
僕はとっさに手を伸ばしアルコールランプを立てた
机の上の火はアルコールだけ燃やしてすぐ消えた
みんながすげーすげーなぁと褒めてくれた
それからようやく指がヒリヒリし始めた
熱かったと今更思ったが
興奮で気が付かなかった
みんながヒーローだと褒めてくれたが
あの子は別の男子と笑ってた
楽しそうに話してた
ヒーローの僕には目もくれなかった
やっとヒーローになれたのに
君のヒーローには成れなかった
やっと主役になれたのにヒロインはいなかった
それからすぐにヒーローは忘れ去られた
ヒリヒリヒリヒリ指の水膨れだけが残った

寝そびれた
眠れずに朝を迎えた
眠らなくても朝は来る
それなら眠らない夜があってもいいのだろう
寝ても眠れなくても朝が来るのだから
眠れなかったのは理由がある
ずっと君の事を考えていたからだ
君のことが頭から離れないのだ
目を瞑ると君の姿が現れるのだ
それから僕は嬉しくて堪らずに
君の残像を追いかけて君と踊り
残像の君の肩を抱き手を繋ぎ
こうしてすっかり夜が明けたのさ
今まだ眠っているであろう君にも
朝が来ている夜が明けていると耳元で教えてあげたい
君にも素敵な朝が来ているよ

夜通し残像の君と過した朝は
嬉しい虚像ばかりで
夜通し眠れなかった朝は
退屈な日常をスタートさせる
葛藤

君の姿を毎日みてるうちに
挨拶だけでもしたいと思って
でも急に挨拶したら怖いかな?とか思って

勇気を出して挨拶したら
君は笑顔で挨拶してくれて嬉しくて
次の日はもっと気の利いた挨拶をと思ったが、
さすがに2日続けて挨拶したら迷惑かな?って思って

勇気を出して次のに挨拶したら君はまた笑顔で挨拶を返してくれて
またそれが嬉しくて
君に毎日挨拶したいと思ったが
君に毎日挨拶してもいいものか?って思った
君と僕はただすれ違う位の関係だから
君と僕はただ同じ場所に居るだけの関係だから

だから勇気をだして
友達になりたいって
もっと仲良くなりたいって
もっと君のそばに居たいんだって
言えたらいいのに
言えたらいいのに

虚栄

髪型なんてどうでもいい
服は破れてなけらばいい
家は屋根さえあればいい
音楽なんて聴かなくてもいい
本なんて読まなくてもいい
映画やテレビも観なくていい
車はタイヤが4本あればいい
君に出会うまではそんな感じ

でも君に振り向いて欲しくて
鏡の前で髪型を整え
流行りの服を着て
見栄えのいいアパートを借りて
ステレオコンポを買い揃え
大きなテレビも用意して
ドライブに誘いやすい車に替えた

君は振り向かない
君はもっと僕を警戒した
なぜたろう
なぜだろう
要件は満たしたはずなのに
君は振り向かない

空っぽだった僕
結局、満たされたことは何も無かった
結局、君を好きになったはずなのに君のことを何も知らなかった

ここは虚栄の部屋
スカスカの僕の住処
余裕が必要

焦ってはいけない
パンをトーストする時は
あらかじめバターは冷蔵庫から出して置かねばならない
バターが固いままだと上手く塗れない
それどころか食パンばボロボロになってしまう
だから今朝はトーストを焼くという覚悟とバターにまで気を利かせられる心の余裕が必要だ

誰かの心が冷えて固まっている時も
暫く放置してやり少し柔らかくなった時に対応してあげればよい
急ぐ必要はない
なぜなら固いままのバターではデコボコし過ぎて上手く塗れないから
誰かの心が少し溶けるまで待ってあげればいい

眠気まなこで無理やりトーストに冷えた固いバターを塗りながら
ふと君の顔が浮かんだ
種明かし

色々話を聞いてくれてありがとう
優しい人なのね
そう君は言うけれど
本当は優しくないんだよ
ただ話を聞いてやることしか出来ない空っぽな人間なんだよ

一緒に居ると楽しいし面白い人だね
そう君は言うけれど
本当につまらない人間なんだよ
ただ場を盛り上げたいだけの沈黙が怖いだけのくだらない人間なんだよ

だからいつも
誰かに見透かされる
だからいつも
みんな遠ざかる
だからいつも
一人ぼっち
テスト

長い沈黙を破りとうとうこの星は
我々を試し始めた
この星は長いことわれわれのしてきた事を見つめていた
見つめてくれているうちは良かった
われわれはどんどんこの星を破壊し改良しそうして金を得て生活を豊かにしてきた
この星ありきの生活だったのにそれを忘れ金を得るためにどんどん破壊し排気ガスを充満させた
しかしとうとうこの星は我々を試し始めた
もう遅い
この星は空を変え
この星は海を変え
この星は山を起こした
急激な天候の変化を起こし
急激に気温を変えてきた
われわれは残れるのか
この星に残れるのか
かつて恐竜が氷河期に陥り絶滅したように
われわれもこの高い気温に陥り絶滅するのではなかろうか
急激な雷雨によりわれわれは流されてしまうのではなかろうか
もう遅いのだ
われわれはこの変化に対応できるように進化せねばなるまい
進化できないのであれば昔に戻るしかない
さんざん、われわれが食い荒らしたこの星を元に戻すしかない

この暑さにまだまだ耐えられますか?
この雨にまだまだ耐えられますか?
この地震にまだまだ耐えられますか?
この星が冷たい笑みを浮かべながら
そう問いかける
青白い星がそう問いかける


当たり前


当たり前のように陽は昇り
当たり前のように朝が来て
当たり前のように起き上がり
当たり前のように歩き始める
当たり前のように腹が減り
当たり前のように飯を食べ
当たり前のように働き
みんな当然のような顔をして歩いてる
毎日毎日当たり前のように進んでる
当たり前のように猫まで足元に来て
当たり前のように餌を強請る
当たり前のように目の前に親は居たし
当たり前のように友達も居たし
当たり前のように貴方も居た
当たり前のように時間は流れ
当たり前のように親は先に居なくなり
当たり前のように猫も居なくなり
そして貴方も去って行った
当たり前のように一緒にいた貴方が去って
当たり前のように明日目覚められるのか
当たり前のように腹が減るのか
当たり前のように歩けるのか
当たり前のように明日は来るのか
だからさっきまでの当たり前は
貴方が去ってから当たり前じゃなくなって
だからさっきまでの当たり前は
貴方に二度と会えない事で当たり前じゃなくなって

貴方が居なくなった事は大したことじゃなかったんだ
自分の当たり前の中に貴方がいた事が大切だったんだ
また
当たり前のように陽は昇り
当たり前のように歩き出す

もしも

君が道端に咲いてる花だったら
同じ花になり隣で一緒に咲いていようか
それとも鳥になって沢山の栄養を君に運ぼうか
それともそれとも昆虫になって君の花粉を運び君の仲間を増やそうか
人として君を鉢植えにして家へ入れ毎日水をあげようか
もしも君が花だったら
何ができるだろうか
君を見てると希望に満ちた

いや、お前には何も出来やしない
ふとそう聞こえた
お前には何も出来やしない
なんならお前は
風になり花をなぎ倒すかもしれない
なんならお前は
雨になり花を腐らすかもしれない
なんならお前は
花に近づきすぎて踏み潰すかもしれない
そう聞こえた
確かに頭の中にそう聞こえたんだ

だから遠目から見てるしか出来なくなった
だから1歩も踏み出せなくなった
ただただ可憐に咲き誇る君を
眺めてるしかなかった
だから祈るしかない
願うしかない
どうかいつまでも枯れないで
どうかいつまでも咲いていて
どうかいつまでも君を見つめさせて
王冠

突然、コンコンと肩を叩かれ
隙間から何かを引っ掛けられ
ものすごい力で押し上げられた
そうして私の体はグニャっと曲げられた
私は王冠
瓶ビールの上に君臨している王冠だ
持ち運びする時に瓶からビールが零れないように役立ってきたつもりだ
瓶の中に毒物が入らないように守ってきた王冠だ

人の欲望を満たすために身体を曲げられ
無惨に転がる
王冠と名前は立派だが
もう用は済んだらしい
人の喜びや悲しみの場で
次々に身体を曲げられる

王冠じゃなかったら
瓶になれたら綺麗に洗われ再生されたかも知れない
ビールの液体になれたら美味しいと褒められたかもしれない
王冠じゃなかったら…こんな苦痛は味わなくて済んだだろう

などと今宵もカウンターで独りごつ
グニャっと曲がった王冠が5つ
寂しい時に

寂しい時に寂しいと言える人が羨ましい
自分が寂しい時は他人は寂しく無い時なんだと思うと
なんだか他人の寂しくない時間を邪魔しているようで声が出せない

何の連絡もして来なくなった友人に大丈夫?と声をかけられる人が羨ましい
きっと大丈夫な状況で連絡を寄越さないのだから友人の大丈夫な状況を
なんだか邪魔してしまいそうで声が出せない

そうして勝手に周りの楽しそうな笑顔を想像して
独り置いてけぼりにされた気がして
余計に寂しくなる
けれども
みんなが幸せならそれでいい
その幸せの邪魔をしないように
みんなが楽しいならそれでいい
みんなの楽しみを邪魔しないように今日も声を押し殺す

また連絡があった時
また友人と再会した時に
大きな声で元気だったか?
大丈夫だったか?って言えるように
今は声を押し殺す
また連絡が来る時まで
また再会できる時まで
寂しさは募るけど
次に笑えるための糧と思いたい
君の笑顔は一瞬でこんな自分を救ってくれるから



夕立ち

お昼休みくらいから空が暗くなり
教室の電気がつけられた
5時間目くらいから酷い雷雨が降り始め
放課後になっても雷雨は続いてた
友人たちは電気のついた教室で雨が落ち着くまで待ってると言うから
自分は先に帰ろうと玄関に向かった
下駄箱の前で君は立っていた
何してんの?
傘ねぇのか?
君はコクンと頷いたから
僕は勇気をだして
傘貸してやる
そう言って傘を差し出したが
君は大丈夫だと言った
なんで?
そう聞いたら
お母さんが車で迎えに来るから
それよりアンタこそ大丈夫?
雷もすごいよ?
君はそう言ってくれた
俺は大丈夫だぁ
じゃあ気をつけて帰れよ
そう言って傘を広げ1歩踏み出した時
また明日ね
心配してくれてありがとうね
君の声が聞こえたけれど
恥ずかしくて
雷雨の音で聞こえなかった振りをして
ぬかるんだ道を走った
雨も雷も気にならなかった
また明日ねと言った
君の声と
何もしてあげれなかったけど
少しの達成感が
心地良かった
なんか君に少しだけ近づけた気がした

今更ながら
どんなに頑張ってもどうしようも無かった親は変えられない
今更ながら
どんなにカッコ付けても貧しかった生い立ちは変わらない
1人前の顔をして
シレッとした顔をして
社会に溶け込んだつもりでも
お前はあの親から生まれ
意地汚い生活をして育ったのだ
天真爛漫な人に会う度
まっすぐに夢を追っている人に会う度に
薄暗い自分の顔が覗き出す
お盆の時期に食べる物がなくて
夜中に叩き起され
お寺に行き
他人の墓のお供え物を盗んでこいと言われたあの時
まだ子供だからバレても怒られないと笑った醜い母の顔
そうしてアリの集ったデラウェアを
やっとの思いで探し出した
封の空いてないお菓子の箱を
次々袋に詰めて
ダッシュした
帰る途中に畑に寄り
トマトやナスやキュウリをもぎ取り
意気揚々と帰宅した
それから親が夏の終わりに蒸発したんだ

目の前の君は綺麗すぎる
アリの集ったデラウェアを水洗いして食べたことも無いだろうな
そんな薄暗い自分がほくそ笑んでる

今更ながら親は居ないが変えられない
今更ながら何とか生きてきているが意地汚い生い立ちは変えられない
バー

カウンターで一人で飲んでいた時
君が隣に座ってきた
どちらからともなく話しかけ
初めて会ったはずなのに
妙に懐かしく、妙に打ち解けた

それからしばらくして
どちらからともなく
カウンターテーブルの下で
誰にも見えないようにお互いの指を探り当て
そっと手を繋いだ

私は左手でグラスを傾け
右手で君の左手を握っていた
誰にも見つからないように
カウンターの上では平静を装い
明るく笑いながら楽しい会話をし
カウンターの下では指を絡めていた
時折、君は私の手を強く引いて
スカートの腿の部分に私の手の甲を押し当てた

誰かがトイレに立ちカウンターの後ろを通る度に
見つからないようにパッと手を離し
それからタバコに火をつけて
何事も無かったかのようにグラスに口をつけた

それから君が手を伸ばしてきて
私の手をまた握り
指を絡めた

誰かが後ろを通る度に手を離し
また指を絡めてくる君が
だんだん愛おしくなった
今夜は離れたくない
君の目がそう言っているようだった
もう離したくない
私はより力強く君の手を握った
カウンターテーブルの下
グレーのスカートの感触が忘れられない
君の言葉は明かりだ
どんなに暗いときも僕を照らしてくれる
君の言葉は花束だ
どんなに退屈な毎日にも彩りを与えてくれる
君の言葉は芳醇だ
どんな寂しい夜も僕を酔わせてくれる

僕の言葉は。
君を傷つける刃になってないだろうか
僕の言葉は。
君の足枷になってないだろうか
僕の言葉は。
君の重荷になっていないだろうか

だから君の前では無口になってしまう
もっと君の言葉の雨を全身に浴びていたいのに
だから君に近づけないでいる

あの時君は死にたいと言うから
あんまり酷く僕を困らせるから
君の首を絞めてみたんだ
君は苦しい、止めてと咳き込みながら言ったから
僕は手を離した

苦しかったり痛いのは嫌なんだよね
君はそう呟いて
それならばと裸になり君を快楽に溺れさせながら首を絞めてみようかと
徐に君と繋がり君を愛し
君が艶やかな声を出したのを確認してからまた首を絞めた
やっぱり君は苦しいから止めてといい
気持ちよくなかったのか?と聞いたら
頷いたから
それはそれで自分の下手さにガッカリしたのさ
それから2人して笑って
どうせ死ぬんだから自分で死ぬことはないだろう
それこそナンセンスだ
などとそれっぽく言った
そもそも2人して真っ裸で
性交しながら死に方を探してるのもナンセンスだと
二人で妙に納得して、
それから本気で性交して
僕は果てた
君は物足りなさそうに
枕元のレモンティーのペットボトルに手を伸ばし
僕を見ながら笑った
死にたいのは僕の方だった
そんなことしながら
なんとか生きてる
喉が渇いた君はレモンティーをのみながら
ちゃんと生きてる
毎日、少しずつ言葉を交わすようになって
どんどん引き込まれていく
お互い笑いあったり
悲しみあったりしていくうちに
距離が縮まり
もっともっと近づきたくなる
もっと知りたい
君をもっと知りたい
気持ちを悟られないように
ブレーキを掛けてるが
それに反して加速する
加速する…

この気持ち悟られてしまっては
逃げてしまうか
嫌がられてしまうか
それでも加速する
止まらない
休みの日は
貴方とシーツに包まりながら
貴方の首の下に腕を通し
腕枕しながら
貴方の紡ぐ言葉を浴びたい
心地よい部屋で心地よい距離で
貴方の鼓動を聞いていたい
貴方の中の情熱を体温を
全身に浴びて感じたい

休みの日くらいは
貴方に溺れて果ててしまいたい
ぼくは勇気をだして1歩進んだ
ぼくの1歩は君を一歩後退させるかもしれない
それでも勇気を出した
もしかすると君は2歩も3歩も下がったかもしれないけど
それでも1歩進んでみた
君の動きを見たいから
勇気を出したんだ
君を失う恐怖より
自分が前に進むことを選んだんだ
君が笑顔で居れたらいい
君が幸せになれればいい
この1歩ですべてが分かる
直に答えは出るだろう
この1歩が間違いだったなら
君の前を通り過ぎるだけだから
風や雨のように
ただ通り抜けるだけだから…
あまりに輝いて
月が綺麗だから
手に取りたいと手を伸ばしても
月には届かない
それならばと海面に映る月に
手を伸ばしたら
ユラユラと波打ち月はバラバラになった
急いで掬ってみても
手から海水が零れるだけで
月は手にできなかった
するとイルカが現れた
イルカは遊ぼうと僕を誘った
泳げない僕は必死にイルカの背びれに手を伸ばし
そうして月夜にイルカと海を散歩した
イルカは優しく僕を誘導してくれた
気がつくとイルカの背中に
さっき欲しがった月が映ってた
月も一緒に泳いでくれた
イルカと月とで幾つもの海を散歩した
みんな優しくしてくれた
言葉や心で繋がっているつもりなのに
いつの間にか肉体にまで浸透してきて
純粋に憧れてただけなのに
醜い欲望が暴れ出す
衝動は抑えられずに
君の言葉を思い出し
君の唇を想像し
君の髪をかきあげる仕草を思い出し
君の指を思い出す
君と歩いた時を思い出し
君の肢体を思い出し
ぼくはこうして
体内の醜い
白いドロっとした臭い欲望を
排泄する
明日また君に普通に会えるように
何度も白い悪魔を自分で放出する
遠足
君は僕にリックサックを持っててと手渡して
暑いからと長袖のジャージを脱ぎ始めた
最後ジャージから首を脱ぐとき後ろ向きになったから
君のうなじが見えて
それはとても白くて
いつも正面からか横からかしか見てなかったから
うなじや後ろ髪の生え際が
衝撃だった
それから君は長袖ジャージを腰に巻き袖の部分を前で結び
水筒からお茶を出し一口飲んで
僕にもお茶を進めてきたが
間接キスだと思って断り
遠足の列からかなり離れてしまったから
君のリックサックを持ったまま
列に向かって走った
君の服を脱ぐ仕草が
うなじが
水を飲む唇が
いつまでも眩しい
神様

今日も無事で終われたのは神様のお陰だろうか
神様を信じてるから今日も無事で終われたのだろうか

今日もお金を得ることが出来たのは神様のお陰だろうか
神様を信じたから富を得ることが出来たのだろうか
今日も病気にかからなかったのは神様のお陰だろうか
神様を信じたから病気にならなかったのだろうか

一転、貧しくなった時に神様を恨むのだろうか
病気になった時に神様を信じなくなるのだろうか
今日、無事に終われなかった時に神様を侮辱するのだろうか

神様は人間に平穏と混乱を与えます
神様は人間に健康と病気を与えます
神様は人間に富と貧困を与えます
だから無事を得る為に
健康を得るために
富を得るために
神様を信じちゃいけない
神様を信じた先に何が起こるのかを
自分が何を感じたのかを試されている
だから
自分になにか起きた時
自分がなにか感じた時
魂から叫びたくなるんだね
心から言葉が湧き出るんだね



短い間でしたが、お部屋を貸してくれた管理人さんに感謝します。ありがとうございました。
また、無学で未熟な拙い詩にイイネをしてくれた方々にも感謝申し上げます。
本当に今までありがとうございました。これをもってこのコミュを退会させていただきます。みなさまくれぐれもお元気で創作活動に励んでください。それではまた。

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