レゲエの誕生 ロックステディは一世を風靡したが、短命に終わり、1968年にはレゲエに取って代わられることとなる。ワンドロップと呼ばれる3拍目にバスドラムとスネアが入るゆったりしたリズムと、攻撃的なベースラインがレゲエとそれ以前のジャマイカ音楽との違いである。歌詞の内容も社会問題について歌うものが多く、ジャマイカの宗教的思想であるラスタファリズムにも多大な影響を受けている。レゲエと言う言葉の語源には諸説あるが、一般にはトゥーツ&ザ・メイタルズの「Do the reggey」という曲からだと言われている
レゲエにおいて重要な存在の大麻についての考え方は、ラスタファリズムの影響が大きい。ガンジャという呼称が好まれ、使用に肯定的である。ガンジャとはヒンディー語で、ガン=草、ジャー=神、神の草という意味であり、ガンジャをテーマとした楽曲も非常に多い。ガンジャに関する考え方はレゲエを愛する日本人にも広まっていて、実際に使用する者も少なくない。「大麻は中毒性が低いので、禁止されていることがおかしい」とするのが肯定派の意見であるが、ジャマイカでは大麻を違法としながらほとんど取り締まっていないのに対し、日本では所持や売買が厳しく罰せられるという文化の違いがあることも事実である。またレゲエ愛者の一部に誤解があるが、大麻使用は確実に健康に害があり、「中毒性が低い」根拠としてよく引き合いに出される「大麻はタバコや酒ほど害がない」とする論文「健康および心理に対するアルコール、インド麻、ニコチン、麻薬摂取の結果の相対的な評価 (A comparative appraisal of the health and psychological consequences of alcohol, cannabis, nicotine and opiate use)」はWHOによると、「矛盾に満ち」「非科学的である」とされている。