行けない貴方のぶんも

■岸田首相「厳粛に受け止め」＝野党、衆院選へ「大きな自信」―参院静岡補選【２１衆院選】
(時事通信社 - 10月25日 08:01)
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私事だが、先程、期日前投票に行って来たよ。てか、飛込み営業の俺は、日曜日は絶対に投票に行けねーのでな。

で、地元の区役所行って驚いたのは、その混雑振りだよ。駐車場が満杯で、交通誘導員大勢出てて、普段閉鎖されてる、隣の立体駐車場が臨時開放だったので。

4年前の衆院選では、こんなコト無かったからさ。期日前投票数、過去最多じゃねーの。

まあ、手前の場合、その政治信条とかは、日記を読んで貰うと判るのだが、今回の選挙は、消費税減税に触れねー政治家や政党は、「私達は、国民の幸福の追求よりも、富裕層や献金先の大企業やカルト宗教団体とかの、利益を最優先してますと、白状してるに等しい」と、捉えてんでな。

でな、選挙区の候補者は3人。一人は自公公認候補。二人目は俗に云う「魔の三回生議員」で、秘書に対するパワハラと暴力で、自民党離党で維新の会から出馬。三人目は野党統一推薦で立憲民主党から出馬の女性候補。

当然、三人目に一票入れたよ。国民民主党や維新とかの候補って、実は「隠れ自民党」だからさ。

てか、党首の岸田からして、所信表明演説で、「配分なくして成長なし」なんて抜かしてたのが、僅か3日後には、「成長なくして配分なし」だぜ。これ、アベノミクスとドコが違うんだよ？

おまけに、幹事長に就任したのは、斡旋収賄容疑で、「睡眠障害で入院して、逮捕を免れた甘利」じゃねーか。こんな連中、「集団へずまりゅうとさして変らん」ので。

比例代表は、「共産党」に入れたよ。理由は自党の候補者引っ込めて、立憲民主党に選挙協力してくれたからさ。消費税を5％どころか、0％にする公約の、「社民党」か「れいわ」かで、暫し悩んだけどね。

で、最高裁判所の長官の罷免は、「全員の名前の上に、×と書いた」ね。理由は、誰がどんな判決出したか、全然説明してくれねーし、白紙だと「賛成票」と見做されるから。まあ、戦後、これで罷免された裁判官、一人も居ないのならば、そもそもこの投票方式に、何の意味が有るのかだがな。

でな、今回期日前投票に行った理由のひとつは、「選挙に行けない誰かのぶんも」と、ふと思ったもんでなあ。

前述のアベノミクスも含めた、30年間にも及ぶ、自民党の「改革」は、実は膨大な数の「投票すら行けない人達」を量産したんで。

「成長なくして配分なし」は、別名「トリクルダウン理論」とも云われてる。要は、「富裕層や大企業を、税制上優遇すれば、コップの水が溢れる如く、下々も潤う。だから、国民は彼等の減税分を、消費税増税や、雇用の流動化に耐えてくれ」だった。

その間、コップの水は、決して溢れねーで、風呂桶やプールにそのサイズが増えただけ。

結果、物理的に投票に行けねー人ばかりさ。派遣やパートとかの非正規就労だと、職種は、対人サービスの割合が多く、俺も含めて、日曜日には休めない。

もっと投票の機会がねーのは、「製造分野での、派遣社員」さ。北海道や沖縄とかの最低賃金の安い地域から、派遣会社誇大広告に騙されて、企業城下町に集められた人なんざ、大半が「実家に住民票置いた儘」なんでな。

貴重な一票投ずるにしても、数万円の航空機代が必要だよ。そんなカネ出せる人は、寧ろ少数派だぜ。

更には、投票権そのものが存在しない人も居る。在日の人やベトナムからの技能研修生とか。更には、18歳未満の子供達とかな。

皆、投票権は無い。でも、この国内で、ナニを買っても食っても、10％増しの支払いを強いられるのだから。

・・・この儘、自公政権や隠れ自民党とかが、議員の大多数を占め続けるのならば、国民への搾取は、次の段階に移るね。

そいつは「憲法改正」さ。簡単に説明すれば、「戦前への回帰」だよ。大株主や財閥が支配層と為り、「殆どの国民は、国家の奴隷と化す、ディストピア」だ。戦前との最大の相違は、「米国の下請として、対外戦争が出来る国」くれーだが。

だったら、行けるやつは、投票に行こうと心底思う。そして、行けない誰かのぶんも、「消費税減税を叫ぶ政治家に、貴重な一票を」と。