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2020年04月22日18:18

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「MODEROID 1/35 エグゾフレーム」を作ってみた−アニメ「OBSOLETE」は量産ロボを登場させるためのニトロプラスによる素晴らしい設定のアニメだった−

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虚淵玄が原案のロボットアニメ「OBSOLETE」が12月から配信されるという情報は知っていました。そしてそれに登場するロボット「エグゾフレーム」のキットが12月発売の「ホビージャパン」のふろくに付くというので買いました。

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ただ、どうも配信アニメは見る気にならず本誌をざっと読んだだけでこのキットはずっと置いたまままにしていました。
それが4月に入って自宅待機の日が続いたのでそろそろ作ってみようかと思いたったのです。で、それにあたってはまずYouTubeでアニメ「OBSOLETE」を見てみることにしました。

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第1話を見るとよくあるパターンの軍事用の量産ロボットが辺境地域で活躍するバトルアニメでした。背景もキャラクターもよくわからないままに漠然とそれを見ていました。
そして第2話をみてちょっと感心しました。第2話冒頭で世界の背景が語られるのです。
謎の異星人が5つの言語で地球人に自分たちは政治的、思想的交流は求めないただ通商のみを行いたいと。人種を問わず石灰岩1000kgと自分たちのテクノロジーの交換を行うというのです。それがこのエグゾフレームという人間が乗って操縦することによって動くロボットだったのです。

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未知の動力源によって重機の様に動き、その操縦はコクピットに座って思考するだけというハイテクロボットがだれにでもどんな立場の人間でも石灰岩1000kgで手に入ったのです。
その結果何が起こったかというと先進国は産業保護のためエグゾフレームの輸入や利用を規制するザンクトガレン協定を締結たが、発展途上国は様々な形で導入し特にゲリラ組織はエグゾフレームを即兵器として使用するようになったという。
もともとこのアニメは虚淵玄が少年時代に見たダグラムやボトムズのように壊れた<道具としての>ロボットが描けるアニメを作りたいというところから来ていてそのための設定なのです。
いやー本当に素晴らしい。この地球の近未来において2足歩行で自由に操縦できるロボットを登場させるためのこの有無を言わせぬ設定。これがアイディアというものだと思いました。

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あえて悪い例として挙げますがバンダイのオリジナル企画プラモで「30 MINUTES MISSSION」というのがあります。
「自分だけの量産機を作り出せ」というコンセプトでいろんなパーツをカスタマイズできるオリジナル企画のリアルロボットのキットです。
もちろんガンプラで培ったバンダイの技術をつぎ込んで作られたキットなので技術はあります。ただ、その設定が何もないのです。あったとしてもおそらくはこれまでよくあるロボットアニメのものを応用しただけのもので何のオリジナリティもありません。
このプラモのみならず食玩でもガシャでもバンダイのオリジナル企画ものは技術的なことやギミック的にはおもしろいものがあってもその設定とか背景にはまったく知恵をつかっておらず目新しさはありません。だからどうしてもつまらなく思えてしまうのです。
一方でTVで放送されたり配信されたりするアニメは素晴らしい才能を持つ天才がいたり、いろんなスタッフが頭を寄せ合ってアイディアを出したりして作られているのでいろんなアイディアが詰まっています。それに対してたかだか4、5人のそれもただの開発技術スタッフが頭を寄せ合ったところでたいしたアイディアなんか浮かばないのはあたりまえだと思います。
どうもバンダイは優れた技術力ゆえに知恵を出すことが苦手なような気がしてなりません・・・

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というわけでアニメは1年後の世界を描いた15分ほどのエピソードが現在6話配信されていて、それぞれ各地でいろんな組織に軍事目的で使用されているエグゾフレームを中心とした物語が描かれています。残り6話は今年末の配信になるそうです。
エグゾフレームのテクノロジーは人類がいくら解析しようとしても解析できず、搭乗してエグゾフレームを操縦すると異星人に洗脳されるとかの噂もありますが異星人の目的については何も語られていません。虚淵玄のことなので後半で異星人の真の目的が明かされ云々というのも考えられないことはないですが、この作品はそういう方向性ではなくあくまで異星人は背景でそれによる人類同士の軋轢とかそっちの方に話が進みそうです。

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という事で俄然このふろくのキット「MODEROID 1/35 エグゾフレーム」が魅力的に思えてきました。
プラモデルの製造元はグッドスマイルカンパニーこれまでも例えば「新完成変形ロボ シンカリオン」などいろんなロボットの可動モデルをラインナップしてきた「MODEROID(モデロイド)」のシリーズとなっています。

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キットはB5版くらいのランナー1枚となっています。
パイロットのみ接着剤を使用しますがそれ以外はスナップキットになっています。

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本誌には17Pの特集記事がありますが、本編の一場面あるいはそこからイメージされるシチュエーションをジオラマにした作例が多数載っています。で、このキットをそのまま組んだ場合の着色見本とかは載っておらずあくまでも素体として自分のオリジナルで作るというキットになっています。
ということで私的にはあくまで基本の素体という事で脳内設定して塗装してみました。
まず、ガンメタルで吹いてシルバーやグレーなどで塗装ディティールアップしてみました。

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完成した「エグゾフレーム」です。
「ロボットのプラモデルは膝を曲げたりするとその造形美が失われてしまう事からそういった体勢でもその良さが保てるようなプラモデルが作りたい」という企画から始まっているので可動しやすいデザインになっています。

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腕は肘も深く曲がり肩は2段になっていて広く可動します。

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脚は膝や足首も深く曲がり脚の付け根も広く可動します。
腰も前後に可動します。
これらによっていろんなポーズをとらせることができます。腰のうしろに大きなタイヤ、膝の部分の小さなタイヤが付いていてこれらにより走行することもできます。これが本編でコマツなどの重機メーカーだけでなく自動車会社の株価にも影響したということです。

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関節を可動させることで劇中で登場した収納状態を再現することもできます。
パイロットのフィギュアは女性ですが迷彩ズボンというのはありがちで嫌なので敢えて作業着っぽいブルーに塗ってみました。

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パイロットを搭乗させるとこんな感じ。いちおうハンドルのようなものはついていますがメーターも計器も何もなく思考によって動くようになっているらしいです。

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いろいろとポーズをつけてみました。

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そして変形して走行状態にすることもできます。
これなんか明らかにボトムスのローラーダッシュを意識していると思いますね(笑)。

ということでほんと動かしてみて楽しいキットになっていたと思います。 5月にはグッドスマイルカンパニーから軍事用装甲や武器をつけたキットが2種類発売される予定です。

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