器の差が出るなどと言ってみたりしちゃったりしたりして

衛生管理者の講習に行ってきた。
６時間で３コマの講習とビデオ学習が必修になっている。
試験はなく、とにかくそれを最後まで受けさえすればＯＫ。
まあ、役所にしてみたら、必要な知識は授けたからあとはあんたたちの自己責任でよろしくって意味なんやろね。
だからまじめに聞こうと居眠りしてようとどっちにしても、なんにも言えへんみたい。
しかし６時間はきついな。

１２月の初めに申し込んだっちゅうのに受講できたのは１月３０日。
よほど受講者が多いんやろなと思ってたら、パスポートセンターの２階にあるホテルプリムローズの宴会場には２１０番までの札が用意されていた。
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うん、確かに多い、見回すと年齢層もバラバラ、男７、女３ってとこかな。
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前半を受け持ったのは５０歳くらいのチャキチャキの女性講師。
話の持っていきかたなんかからすると、保健所の現役の指導係あたりかな。
よどみなく話し、テンポもよくてわかりやすい。
ただ、問題は室内の気温。
宴会場なだけに薄着でもええようにしてるのか、やたら暑いねん。
アロハ１枚でも汗ばむし、ちょうどええ感じに睡魔を誘い込むような暑さ。
現に、隣の兄ちゃんなんか、開始早々から寝てしもてたし。
せっかくやから、ちゃんと勉強しておきたいのに、なんやねん、この生暖かさは。
さすがに講師の方も空気を感じ取ったようで、途中から空気を通すようにしてくれて暑さは解消したけどね。
それにしても、隣の兄ちゃん、ほとんど寝てるやん。

１０時から始まった前半の講義は１３時で終わり、４５分の休憩ののち再開。
次に出てきた７０手前くらいの男性講師、これがまたやたらと余談雑談が多い人で、話し方や身振り手振りが人生幸朗にそっくり。
テキストの内容にはさらっと触れるだけで、どうでもええ話を延々とするもんやから、隣の兄ちゃんなんか爆睡してるやん。
９０分の講義が終わり、３０分のビデオを見たら最後のひとコマ。
今度は保険所を７年前に退職したっちゅうスキンヘッドの芸人みたいなおじさんが出てきて活発に語る。
しかし、隣の兄ちゃんはやっぱり爆睡中。
せっかくの機会やし、眠気に負けず、頑張って最後までちゃんと講義を受けたよ、ボク。
だって、わざわざ足を運んでくれるお客さんの安全を守るための知識が得られる場所なんやもん。

いやいや、それでやね、６時間ほとんど寝て過ごした隣の兄ちゃんを見て思ったんや。
たぶん、会社から言われて衛生管理者の資格取りに来さされてたんやろね。
とにかく６時間座ってたらええからとか言われて。
でも、その資格を取るってことは必要があるからやん。
お客さんの安全と、いっしょに働く仲間の生活を守るための知識を得るために来てるんやし。
それやのに、おそらく積極的に寝に来てるで、この兄ちゃん。

こういうときに人間の器ってのが出てまうんやろなあ。
どうやって過ごしても同じ６時間やん。
寝てても６時間、ちゃんと話を聞いても６時間。
たとえ雇われやとしても、知識を得られる機会に貪欲でいられない人は先が知れてると思う。
会社から言われてきただけなのかも知れない。
そやけど、それを学びを得るチャンスと捉えるか、さぼるチャンスと思うかで人生は大きく変わってくるんやで。
受講票を見たら、４７年生まれ、今年で４８歳となっていた。
心の中で、駄目だこりゃとつぶやいてしまったのだったとさ、ぽてちん。