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2019年12月28日13:09

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75 詩・短編を書いてみた (第1899回)

短編・詩を書いてみました(^_^)
素人が書いたので
気に入っていただけるか分かりませんが
一生懸命に書いてみました
だいたい1000字以内なので暇なときにでも読んで
楽しんで頂けると幸いです(^_^)b

75「木漏れ日の猫と廃墟で」

■■■■■■■■■■■

猫に生まれ変わった私は
あの廃墟の高校に入っている時だけ
人間だった頃を思い出すの………。

―――――――

夏の暑い日。
その陽射しの痛さから逃げたかった猫は
ある廃墟の中へ入っていった。
その中は
朽ちた木造の廊下や机と椅子の他に
割れた窓ガラスやヒビの入った黒板の破片が散乱している。
そうか…。
また、ここに来ちゃったんだ、私。

何故かは分からないけど
猫の私はこの場所へ来る度に人間だった頃を思い出のだ。

通学していた事とか…。
勉強が大変だった事とか…。
ユウキに恋をしていた事とか…。

何でそんなことを思い出すのか?と考えてみたけど

神様のイタズラとしか思い付かなかった…。

私は廊下に空いた穴を身軽に避けながら奥へ進む
こういう時
あらためて猫で良かったなんて思う。

廊下を進んでいると
『2年3組』と書かれた札の掛かる教室が見えてきた。

私の気持ちが高揚する。

あの場所は
どれだけ痛い陽射しも
木の葉によって柔らかな陽射しに変えてくれて
私の身体をやんわりと暖めてくれる素敵な場所。
つまり
日向ぼっこには最適なのだ。

さて、今日は長めに休もうかなぁ〜。

私は教室の中を覗く。
すると
教室の中心に椅子が置かれていた。

あれ…。
いつもは置いてないのに…。

私は警戒しながら中へ入り
椅子の周りをグルグルと回る。
しかし何もなかった。

安心した私は椅子に登り
周りをよく見る。

視界は少し高くなっただけで
さっき見ていた光景と大して変わらない。

だけど
どこか懐かしい景色

ここで私は様々な事を学んでいたんだね…。
そういえば、ユウキはどうしてるかな…?

昔の恋人を思い出した瞬間
背後にある教室の入り口から物音が…。
とっさに振り向くとそこにオス猫がいた。
目が合うと
すぐにお互いが毛を立たせ威嚇の体勢をとる。

しかし
相手は少しして威嚇を止め
慎重に一歩一歩と近づいてきた。

オス猫はさっきほど警戒はしていないみたい。

私も警戒を解いて近づく
すると
オス猫は求愛の鳴き声で私を求めてきた。
私はそれを迷わずに返す。

「アナタにそんな想いはないわ」と…。
私の意思を感じ取ったオス猫は尻尾を降ろして
教室から去っていった。

私はその後ろ姿を見ながら
何かの面影のようなものを感じたけど
あまり気にしないことにした。

だって
気にしても仕方がないし
仮に私が思っている通りだとしても
今の私には
どうしようもない事だもの…。

陽が傾いている。
さっきよりも伸びた影が
あのオス猫が出て行った入り口まで伸びている。
まるで
私の気持ちを表しているよう。

私は少し考えて…。
迷って…。
また考えて…。

もう少し寝ていよう…。

そう決めて
身体を丸めながら眠りについたのでした………。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
【あとがき】
今年も、もう終わってしまいますね。
気が付いたら年末なんて正直、寂しくなってきます。
しかし、新しい何かがあるかもしれませんし、
そのような期待に心を沸き立たせるのも楽しいかもしれませんね(^_^)
今年、お疲れ様でした(^_^)
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