私は15歳で買ったギターを未だに使っています。いい加減、買い替えても良いのですが色んな想い出が詰まってなかなか手放せないでいます。人間には手放せない。捨てられない執着心があります。結構、自分を苦しめたり、損なだけなのですが
カウンセリングでよく「執着を手放しましょう」という表現を使います。今の自分を苦しめている感情を手放すことで楽になりましょう、という意味すが中々難かしいみたいです。酷い時にはドライな人間性とまで反撃をくらったりします。
私達は怖れ、しんどさ、苦しさ、痛み、自信の無さ、罪悪感などのマイナスの感情にしがみついています。このしがみついていることを「執着している」と言います。また、それが一見感情ではないようなものにしても、そのモノを通じて感じているマイナスの感情にしがみついている、と見ることができます。例えば、恋人、会社、立場などですけど。
執着している状態というのは、鳥かごに閉じ込められているようなものかもしれません。自分を縛り付けているから、その感覚が強い分だけ新しい何かに向かう足かせになったり自分を苦しめるのですが中々手放せない苦しさがあります。
手放すというのはちょうど心の中に陣取っていたマイナスの感情を解放することになります。手放せた分だけ心にスペースが生まれ、そのスペースには新たに良いものを入れてあげることができます。
何かを手放した後には素敵な良いものが新たに手に入るものです。例えば、元彼への執着を手放したら、その彼以上に魅力的な人に出会ったり、会社への罪悪感を手放したら、遣り甲斐のある仕事が手に入ったりします。だから、手放すというのはとても大切なことなのです。
執着を手放すのを邪魔するのは寂しさ、孤独、惨めさを感じる怖れ変化することへの怖れですけど、実はそれは「罪悪感」とか「痛み」にも言えることで、いつまでも心に痛みを抱えていることを喜んでする人もいないのですが私達はそれを知らず知らずのうちにしてしまう傾向があります。
手放すものがあるということは、現状に何らかの問題、失恋、リストラ、無気力、立場、金銭的問題等が発生しているということです。多くはそんな自分を嫌ってしまったり、相手がいる場合は相手を攻撃したりしてしまいます。でも、ここでは「傷ついている自分」「不満がある自分」「うまくいってない自分」を自分が受け入れ、許してあげることが大切です。
手放すには、とても強い恐れや不安が出てくるでしょう。毎日のように弱い自分のエゴの声が聞こえてくるかもしれません。だから、勇気がとっても大切です。よくこの段階を乗り越えるために「腹をくくることです」とも言います。でも、その後には喜びが待っています。
手放そうとしたことで自分がまた一つ成長できたこと。新たな目標を手に入れられたこと。これらを自覚し受け取ることで一つの時代を卒業した感覚が芽生えます。 この感覚を手に入れられたとき、古い自分から卒業し今までよりも一回り以上成長しています。
これを生活の参考にしていただければ幸いです。
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