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2019年10月28日20:08

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IS最高指導者のバグダディ容疑者死亡 米国が発表

■IS最高指導者のバグダディ容疑者死亡 米国が発表
(朝日新聞デジタル - 10月27日 22:42)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5841788

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トランプ米大統領は27日、ホワイトハウスで演説し、米軍特殊部隊がシリア北西部で作戦を実施した結果、過激派組織「イスラム国」(IS)の最高指導者アブバクル・バグダディ容疑者が死亡したと発表した。住居に踏み込んだ特殊部隊から逃げようとしたバグダディ容疑者がトンネルに逃げ込み、自爆用ベストを爆発させたという。

 トランプ氏は、「米軍特殊部隊が危険で大胆な夜間の急襲作戦を実行し、任務を完遂した。世界はずっと安全になった」と成果を強調した。現場でDNA型検査を行い、バグダディ容疑者だと確認したという。また、作戦の時間は約2時間で、米軍部隊の犠牲者はなく、多数のIS戦闘員らが死亡したという。

 国連の資料などによると、バグダディ容疑者は1971年、イラクで生まれた。アルカイダ系組織などで活動後、2010年ごろにISの前身組織の指導者となった。シリア内戦が悪化した後の14年にはISとして「国家樹立宣言」を行い、イラクやシリアの広範囲な土地を支配下に置きつつ、世界各地でのテロ実行を呼びかけていた。ISは外国人らを人質にとり、斬首して殺害する映像を公開するなどし、世界に衝撃を与えた。15年には会社経営者の湯川遥菜さんと、フリージャーナリストの後藤健二さんを殺害した。
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裁判もなく殺害する是非は置いておいて、死刑を廃止したヨーロッパがこの行動を支持する是非は置いておいて、時に警察は殺害よりも確保を目指す。その理由は、犯罪要件のひとつである動機を解明する必要があるからだ。

IS国を支える思想について、おそらくイスラム教の人であっても完全に理解している人はいないだろう。もちろん、賛同する人は幾らでもいるから世界中からIS国に帰化した人々がいる。

彼らが本当は何を思想としているのか、何を目指しているのか、なぜそのような考えに至るのか、それを変える事ができないのか。そういう事例を蓄積するためにも本当は活かして捕えたい。だが、ニュースによれば「投降するよう求めたが拒否された。彼はトンネルの地下に行き、自爆用ベストを爆発させた。」

IS国に帰化した多くの人たちは本国への帰国が拒否されている。テロリストを国内に入れる事を、特にヨーロッパは懸念しているだろう。そうでなくとも大勢の難民を受け入れ、右傾化に拍車をかける。

これ以上、テロ要員を国内に入れる事に拒絶反応が起きるのは当然であろう。千年前なら、何の疑念もなく移動途中で殺して山中に捨ておく所存だろう。病気になった奴隷たちを大洋に放り投げた者たちの末裔である、出来ないはずがない。

所が、現在社会はそれを拒否する。そんな行為を受け入れるように近代国家は構築されていないからだ。これが先進国のジレンマ、というか哲学である。


朝日新聞のニュースによれば同じようにテロリストとして捕縛された人がバグダディに勧誘されたという。イスラム教の教えを厳格に守る国家の樹立はとても魅力的だったと語ったそうだ。

ここにおいて、彼らにとって重要なのがイスラム教ではない。実は国家の樹立の方にある。この国家指向は、当然だが、近代国家以降の特徴である。

近代国家は、法による国家運営が基本としてある。そのため、法がどの範囲まで及ぶかがとても重視される。その内と外では全く異なる世界になる。わざわざ異世界に転生する必要などない。国境を越えればそこは異世界なのである。

つまり近代国家は国境をとても重大な要件とする。これが国家間を加速する。つまり、近代国家は、初めから独立を指向する統治体制なのである。

だから、世界中が近代国家の仕組みで国境が確定するまでに独立出来なかった、独立に遅れた幾つかの民族は、今も苦労している。クルドの人やロヒンギャの人たちは、そういう意味では、近代国家の被害者である。

所が、国境が確定すれば、彼らのために領土を譲ろうなどという大国主命みたいな殊勝な人は存在しないから、独立したければ、内紛を起こすしかない。テロリストにもそういう側面が色濃く反映されるのは当然であろう。

キリスト教は、少なくともカトリックもプロテスタントも国家は望まなかった。その前に彼らは国際的、と言ってもいいような、宗教的独立を勝ち取った(バチカン市国という特殊例がその証拠といってもいい)。そのような機関をイスラム教は作らなかった。

そして現在になって同様のものを欲する人たちが、バチカン的なものよりも、近代国家的な国家を望んだ。恐らく、近代以降の新興宗教の多くはオウムの例にもみられるように独立志向のはずだ。

IS国の問題はイスラム教ではない、近代国家という枠組みととても強くリンクしている、という点で、彼の思想を聞いた所で特に意味はあるまい。彼がなぜ国家を望んだかは、彼さえ自覚的ではなかったはずだ。

そういう意味では、アメリカ軍が、トルコやロシアとの枠組みを強化するためとも聞くし、イラクの人たちの強い協力のもと、このような raid は多く政治的だったらしい。

そして、トランプが成果として主張するのは間違いなく大統領選挙のためであり、国家指向がこの程度で終わるはずがない。さてイスラム教は、どのような近代国家との折り合いを付けるのか、これら一連の動きは興味深いはずだ。ある意味、仏教もキリスト教も近代国家が誕生ずるまでに確率した、それより遅れたからこそ、まるで彼らだけが問われているように感じられる。それは偶々彼らだっただけだと思う。


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