社食じゃないよ写植だよ。。。

写植機オペレーターのLZです





今から30年近く前

サラリーマン生活脱却を目指し

辿り着いたのが[写植職人]

当時はケータイすら無い時代

コンピューターといえば

オフィースコンピューター

一般向けはせいぜいワープロの時代

当時の印刷物で使用してた活字を

思いのままの大きさ・書体で

印画紙に映し出す巨大なマシン！

いわゆる[写植機]

そのオペレーターを目指したLZ





印刷業者の下請けに入社して

約１ヶ月半専門学校に通い

ようやく手にしたオペレーター資格

今では信じられないアナログの世界

文字プレートに刻まれた

３千文字の配列を頭に叩き込んで

文字を打ちまくっては現像する日々

文字は全て左右逆

ファインダーで確認する以外に

正しく印字されたか不明のマシン

あの頃は楽しかったなぁ





時は過ぎてパソコンが普及

日本の書体は

当時二代初職機メーカーとして

西側の市場を独占していた

モリサワが身売りして

Macでは組版を代用できる

画期的なソフトが登場したのを機に

写植の需要は激減！

同時に製版屋の多くが倒産！

組版は一気にデジタル化されて

印刷物の制作は印刷業者本体が

自社内で行うようになって

LZの写植技術は無用の長物





ここから仕事を取り合う毎日

務める会社はブラック化

160時間を超える残業時間！

残業の時給は数十円！

おかげでMacで行う組版のノウハウを

完璧に叩き込まれたLZ

会社を退職してからは

自称デザイナーを名乗るハッタリぶり

デザインなんて一切学んでないし

芸術適合性もゼロだったけど

嘘でも言わないと就職できないしね





そんなわけで自称デザイナーのLZ

今でもお菓子屋で組版をやってるけど

嘘から出た誠っつうことで

それなりに頑張っているとさ





皆さんは今は消えた職業に

従事していたことはありますか





写植機で文字を間違えて打つことを

その昔[誤植]と呼んでいたんだけど

今もこの言葉が通用することに

ちょっと懐かしさを感じていた

インチキデザイナーのLZなのでした