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2017年07月22日08:23

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映画「ジャズ大名」

アメリカでリンカーンが奴隷解放宣言をして南北戦争している頃、日本では大政奉還して戊辰戦争をしていた。
ちょうどそんな時代のお話。

原作、筒井康隆。監督、岡本喜八。
まぁこの2人が関わるならそうなるよねってことでコメディ作品。
貧乏小藩の藩主に古谷一行。彼は飛びぬけて優れた才能を持っているわけではないが、欠点はあって、それは趣味の篳篥(ひちりき)。
わざわざ枕草子を引用してこなくても、ただガーガーやかましいだけなのは周知の事実。彼が篳篥(ひちりき)を吹き鳴らす時、きまって周りからは誰もいなくなり、藩主1人で気持ちよくがならせているのみ。いとあはれ

さて、政情不安のおり、一隻の小舟が漂着した。そこに乗っていたのは、アメリカから故郷アフリカに帰るつもりだった黒人3人。

藩主は黒人たちと意気投合。もらったクラリネットで大喜び。
「ヨシ決めた!」
彼は城中の建具をすべて取り払い、畳をすべて返して、地下の座敷牢にみんなと一緒に立て籠もった。立て篭ってのジャズセッション。
ただの通路と化した城内では、江戸を追われた浪士達が幕府軍にやっつけられたり、大坂城落城の早馬が駆け抜けたり、錦の御旗を手に入れた官軍に旧幕府軍が蹴散らされたり。
そんなことにはおかまいなく、地下ではいつまでもいつまでもとりつかれたように演奏会が続くのであった。
終わり

岡本喜八監督作品らしくとてもテンポよくかつコミカルに物語が進む。

同監督作品なら他におもろいものもあるので、本作を特にお勧めするということはない。が、本当にオモロイものを知りたければ、同じくらいツマラナイものも知っておかなければならないのだ。
と、島本和彦的な負け惜しみを言ってみたりする。
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