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2017年07月09日17:31

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映画「ゾンビ処刑人」

あぁ、B級色丸出しの品のないタイトル。
死人が生き返ったら「とりあえずゾンビ」ってのはやめた方がよかろうと思う今日この頃。
もう少しマシな邦題をつけられていたら、もう少しマシな評価を得られたろうとも思う。
タイトルに引っ張られた先入観で観るのと、頭真っ白けの無垢な状態で観るのとでは随分と印象が変わる。

主人公は軍人。戦地で死んで無言の帰国。でも生き返っちゃう。理由は不明。
喜ぶ本人と悪友。でも、血を飲みたくて仕方がない。かといって自分の血は飲めないし。というわけで路上生活者や売春婦を引っ掛けて血を吸わせてもらおうとするが、上手くいかない。まぁ、当たり前だ。
血液病院に行くが門前払い。困った2人がコンビニに入ると強盗が現れる。
なんやかんやで相討ちになるんだけど主人公は死なない。もう死んでるもんね。
で、強盗の血をいただくことに。そして閃いた。悪人たちをやってけてその血をいただいたら、世のため人のため自分のため。

そこで早速夜の街を巡回することに。
昼間は強制的に行動不能になってしまうのがつらいところだが、深く物事を考えない彼らは正義のヒーローになった気で悪人たちを殺しては血をいただく毎日。

そのうち血を飲まれた人間が同じように生き返ることに気がつく。
ふざけあってて死んだ悪友も生き返る。
体の秘密を主人公の恋人に知られて、悪友が彼女を射殺してからは暗い雰囲気になっていく。
喧嘩別れをする悪友と主人公。悪友は同様に生き返った悪党に捕まり、首を切られる。
首だけになっても生きている悪友は「殺してくれ」と頼む。重機で頭を轢き潰す主人公。

なんやかんやで逮捕されて研究対象にされる。が、軍属であることがわかり、将軍から待遇改善をつげられる。

そして輸送機。他の生き返りたちとともにパラシュートで砂漠に落とされる主人公。
おそらくリビアとかイランとかそのへん。
ガォーで、エンディング。

原題は「帰ってくるもの」を意味するレヴァナント。
その後レオナルドディカプリオが主演して「蘇りしもの」という邦題でアカデミー主演男優賞の「レヴァナント」と同名という悲劇。こっちの方が先なのにネ。

本作では戦場からの帰還兵と生き返りのダブルミーニング。
結局、軍隊はイヤだったけど、やっぱり戦地にしか居場所を見つけられない兵士の悲しさや、死にたいと思っても死ねないツラさ、他人を犠牲にしないとちゃんと生活できない自己矛盾。
そんなこんなを詰め込んだ作品。
えぇ、そうです。かれはゾンビではありません。
吸血鬼なんです。

吸血鬼にしては少し人相が残念な感じなので、ゾンビ扱いもやむをえないところでしょうか?
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