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2016年12月23日07:51

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豚を煮る〜盲獣〜。

12月22日(木)。
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日中は傘をささなくてもいい程度の小雨が降ったり止んだりしていたが、夜になって急に強い風が吹き出した。
ヒューヒュー、ヒューヒュー、それは怖くなる程の強い風だった。
あんなに穏やかな陽気の日が続いていたのに、冬至を境に風向きが変わったのだろうか?

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風の鳴く音を聴きながら豚を煮た。
最初はマイミクさんお土産の薩摩揚げと、豚バラ大根で呑んでいたのだが、豚バラ大根が予想以上に美味しく出来て、よし、この勢いで豚を煮ようと思い立った。
煮汁たっぷりに豚を煮る。
コトコトコトコト豚を煮る。
この煮汁でチャーハンを作ったらさぞおいちかろう。
最後にレタスを加えて、目に鮮やか、サクサク食感のレタスチャーハンもおいちかろう。
ウググ、ウググ。

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12/22
12月-15 盲獣。
1969年 大映 89分。
原作 江戸川乱歩
脚本 白坂依志夫
監督 増村保造
出演 緑魔子 船越英二 千石規子

仕事で疲れていたモデルのアキはマッサージ師を呼ぶ。
しかし、このマッサージ師にクロロホルムを嗅がされて、彼の母親と共に連れ出される。
連れて行かれたのは、彼の父親の遺産で建てられた巨大なアトリエ。
そこには、女性の目、鼻、唇、その他あらゆる女性の器官の彫刻物が飾られており、それらは全て目の見えない彼が触感だけで作ったオブジェだと言う。そこでモデルになってくれと懇願されたアキと男の奇妙な生活が始まる…。

昔、公開時にたぶん見た筈だがすっかり忘れていた。

感想はただ一言、いや凄まじい。
舞台は様々なオブジェに飾られたアトリエ一つのほぼ密室劇。
前半は逃げようとするアキとマッサージ師、その母親。男一人を挟んでの女二人の愛憎劇が描かれる。
「華岡青洲の妻」と同じパターンだ。
母親がいなくなった後半からは、暗闇の中で生活したせいで視力の衰えたアキと男が刺激を求めて自らの身体を切り刻んで行く様子が描かれる。
その異様な緊迫感。
そこにはちょっと一息、笑おう笑わせようなんて空気はない。
ひたすら生と性の極限に向けて進んで行くのだ。

良くない連想だが、石井輝男ならここで血糊がドバッと噴出して音楽もショック音を使って、ある種見てる側の弛緩を作るだろうと思うが、増村保造はそんなことはしない。
ただただ緊張あるのみ。
そして最後のカタルシスは…。
ネタバレになるので伏せておきます。








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