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2016年10月27日06:51

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「フィリピン外交」

 さて、「朋遠方より来る。また楽しからずや!」で、一見素のままのように見えるドゥテルテ大統領が来日されました。今回はどんな成果が得られるのでしょうか?常々思う事なのですが、世界中の国々に「バラマキ」をすることにいったいどんな意味があるのでしょうか?「政府開発援助(ODA)」には「無償供与」と「借款(貸付)」とがあるようですが、後進国に対してする「バラマキ」と、その国にしてあげるインフラ整備などの工事をひも付きにして、日本の工事会社が貸し付けた金で工事をして、日本に費用を回収し、相手からローン代金に相当する金額を支払ってもらうシステムのようです。

 しかしよく考えてみるとおかしなことで、例えば隣の親父さんに「あれとこれをくれ!」と言われて、ホイホイと差し上げるのが「外交だ」と言う感覚はおかしいのじゃないか?「戦時の賠償」はとっくに終わっているのに、いつまでも「謝罪と賠償」感覚を持ち続けるのは納得がいきません。ましてや、「日本は先進国」だから「後進国に恵んであげるのだ」と言うのも、甚だ失礼な話で、本当に相手国のことを考えてあげるのであれば、「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えるべき」ではないかと思います。先日にテレビでアフリカ西部のモーリタニアと言う国に、日本人の商社マンが行って、「蛸」の取り方を教え、砂漠の民が漁民になってタコを取り、日本に輸出して繁栄し、大いに感謝されていると言っていましたが、まさに後進国援助の見本のような話ではないかと思います。他にもチリ産のサーモンも日本の商社がサーモン養殖を勧めて、今ではチリの一大産業になって居ると言います。

 「日比外交」と言うのは、日本国民に与えられている「福祉補助金」とは当然異なり、キチンと見返りを求めるべきで、中国の北朝鮮に対する経済支援は殆ど「中国の為の支援」になって居て、だから反対に「国連で北朝鮮経済制裁決議」が行われても、容易に賛成できない関係になって居ます。すなわち、北朝鮮にある多くの「鉱山開発」を行い、掘りだした鉱石を満州の工場に運ぶ高速道路を作り、工場を稼働させる発電所や北朝鮮内の作業所などの建設を自国の都合の良いように作り変えていて、どこにも「北朝鮮のための援助」はありません。さらに「羅先」のように日本海に面した港の埠頭を何本も租借し、中國専用として使っているのであって、殆ど「我が物顔」で北朝鮮を闊歩しているというのが現状です。北朝鮮を思い通りに動かすために、「石油パイプ」を満州から引き、いう事を聞かねばバルブを閉めてコントロールし、決して北朝鮮を「豊かな国」にはしません。

 ドテルテ大統領は農業開発とインフラ整備をご希望のようです。しかし、フィリピン企画の「いろんな国からの援助で成り立つ「国家プロジェクト」では「パッチワーク」に過ぎず「ガラスの計画」で非常に壊れやすいものになります。相手の欲しい援助の半分とか3分の1を渡すだけでは、「どぶにカネを捨てる」ことになります。それよりも、フィリピンの要望を聞いて、こちらが参画して恰も韓国が「漢江の奇跡」を起こしたような「経済発展の起爆剤」的な経済支援で「魚が取れるような国」に変身させる方がお互いの国にとって末永くハッピーになれる「真の外交」の在り方ではないかと思います。同時に、こうしたことを契機に「日比関係が兄弟国に発展する」ことにより、同じ船に乗って中国の野望を挫き、日比相互の発展を阻害させない堅牢な国際関係を築くことができるのです。

 「フィリピンに投資を!」と言っていらっしゃるとのことですが、虚心坦懐に「これまでなぜ韓国や中國、ASEANには活発な投資がすすめられたのに、フィリピンが取り残されたのか?」と言う議論をして、そこには「インフラ整備の遅れ」や「進出企業優遇税制の未整備」とか「治安状況の不安」など「課題解決」を共同で「国造り」に取り組んで、初めて「資本進出」の段階に進むのだという事をきちんと説明しなければ、いくら相手に言いなりに「OK!NO PROBLEM」と叫んでも、後には何も残りません。日比がそれぞれに「共同プロジェクトチーム」を立ち上げて、何ヶ年かの計画でステップ・バイ・ステップで「フィリピンに合った経済開発・国造り」を目指すべきで、それでなければいくら日本が支援しても、日本には何のメリットも得られないことになり、国民は「税金の無駄遣い」「国内の社会福祉の充実優先」を叫ぶことになるでしょう。

 アジアで中国に覇権を奪われて、後塵を拝するのが嫌ならば、フィリピン外交に本腰を入れて、全力投球して日本に引き寄せて、中国の援助を無力化する必要があります。すでに中国はインドネシアやオーストラリア、ラオスやベトナムなど日本の外交得点を悉く妨害する作戦で、法外な価格で契約を横取りし、しかもそれが空手形でいつまでたっても工事に着工しません。こんな中国に惑わされない誠実な「兄弟国外交」を進めて、WIN−WINの関係を広げることが、日本にとっても相手国にとっても大きな成果を手にすることができるのじゃないかと思います。できれば自衛隊の基地をアデン湾のジプチだけでなく、フィリピンにおいて南シナ海を通る日本の船の航行の安全を守るところまで進んでほしいのですが・・・・。
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