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2016年09月06日16:18

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「レンズシャッター」の味

 レンズシャッターのカメラはあまり使ったことがなく、どういう特性があるのか良く知らない。が、スリット式と比べてまず違うのが、「中央から開く往復運動」と言うことだと思う。特に高速シャッターではレンズ中央を通った光が多く使われることになる。つまり「収差」や「ボケ」に関わるレンズ周辺部を通った光が、フォーカルプレンに比べて使われにくいと言うことだ。レンズシャッター機のレンズ描写について、このことに触れた文章を見たことが無い。羽根の速度が十分に速いためにその影響は無視出来ると言うことなのだろうか。

 中学生の頃、ソフトレンズ(と言うか虫眼鏡レンズ)で遊ぶ時、「中央が素通して周辺部が濃くなって行くNDフィルタがあったらいいのに」と思っていた。考えることは皆同じらしく、どうやらアポダイゼーション・フィルタと言うのがそれに近いらしい。どうも最近になって実用化された技術のようだが、多分「なだらかに」濃くするのが難しかったのだろう。ドットやラインを使ったのでは回折現象が起きるのかな?

 レンズシャッターをゆっくり動かしたら同じ効果を得られないだろうか? ボケやフレアをコントロールする新しい技術にならないかな。制御や露出は難しくなるが、今の技術なら可能と思う。ただそうなるとボディもレンズもシャッターも新しくしなければならないから、これはさすがにコストに合わない。レンズ一体型でトライするのはアリかも知れないが、それでもかなりの冒険ではある。

 露光中に絞りを動かしてみたらどうだろう。「露光間ズーミング」ならぬ「露光間絞りング」だ。絞る速度をコントロールする技術と、露光中の露出値をダイレクトで測る(或いは正確に予測する)技術があれば、「レンズシャッターの味」を持った写真が撮れることになる。これなら今の技術でも出来そうだ。ただし絞りを動かすのはフォーカルプレーンが全開している間でないとおかしなことになるので、これはこれでかなりの制約が付く。なかなか難しいね。
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