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2015年11月09日07:40

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油の病気は油で治る

心臓の細胞に脂肪が溜まっていく「中性脂肪蓄積心筋血管症」。
これまで根本的な治療法が無かったが、最近治療薬の候補が見つかり研究が進められている。

大阪茨木市に住む和田憲宗さんは、2年ほど前から突然呼吸が苦しくなる症状に悩まされている。(多い時は毎日発作が起き、生活に支障が出ているという。)
和田さんは現在、大阪大学附属病院に通院しているが、
症状が出てから様々な検査を受けたものの病名はわからなかった。
数カ月後ようやく「中性脂肪蓄積心筋血管症」と診断された。

この病気は主治医の平野賢一講師が7年前に発見。
当時平野医師はこれまでの治療法で効果が見られない重い心臓病の患者を担当。
移植で摘出した傷んだ心臓を詳しく調べたところ、
細胞の中に水滴のようなものが沢山溜まっていた。
その正体は中性脂肪。
これまで心臓には脂肪は溜まらないとされてきたが蓄積することが分かった。
健康な人の心臓では細胞中性脂肪は分解されエネルギーとなるが、
患者の場合は脂肪が分解されず溜まり続け、
心臓の壁が厚くなるなどして血液を送り出す機能が弱まると考えられる。
更に冠動脈(心臓をとりまく血管)にも脂肪が溜まり、血管が詰まる心筋梗塞発症のリスクが高まる。

平野賢一講師は、治療薬の候補となる物質を探し、
椰子の実などに含まれる「中鎖脂肪酸」の一種に脂肪を減らす効果がある事を突き止めた。
平野賢一講師は、『油の病気は油で治る』と考えている。
油汚れを石鹸で落とすのと同様に、よく似たもので対応する事によって減っていくのだという。

臨床試験は9月から開始され、来春までに6人の患者を対象に行われ、期間をのばして続けられる予定。治験を経て治療薬として承認される迄は数年かかるという。

[NHKニュースおはよう日本_2015年11月9日(月)放送分より抜粋]

◆中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)患者会
http://www.tgcv.org/kanjakai/TGCV%E3%81%A8%E3%81%AF.html
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