mixiユーザー(id:4256938)

2015年09月26日16:39

391 view

戦争と科学者と安倍政権

フォト

道新「魚眼図」より

戦後70年の今年、戦争の記憶がさまざまな媒体で伝えられている。
その最中の先月、ノーベル賞学者・益川敏英氏が「戦争で科学者は何をしてきたか」(集英社)を書き下ろした。

近代の戦争において、時の政権は、科学者を兵器開発の重要な担い手として動員、利用し、一般市民を途方もない惨害へと導いた。
科学者の中には、戦争に率先して協力した人もいれば、自分の研究が効率的に人を殺傷する兵器に利用され、自責の念に悩まされる人もいた。

科学者には、科学技術がどのように利用可能かを広い視点で洞察し、国民と共に為政者によるその悪用を監視していく責務があることをあらためて認識させられる。

先の大戦の反省から、戦後日本の大学での軍事研究は原則的になかった。
しかし2013年12月、安倍内閣は、閣議決定した国家安全保障戦略の中において、大学の軍事研究の友好活用を目指すとした。

その後、昨年12月に東大大学院情報理工学系研究科は、
「一切の軍事研究の禁止」から
「軍事・平和利用の両義性を深く意識し、研究を進める」に変更し、大学での軍事研究推進の含みをもたせた。

昨年4月、安倍内閣は、
「武器輸出三原則」に替わる「防衛装備移転三原則」を含め、条件付きで武器輸出を可能にし、
先月にはオーストラリアに対し、兵器本体として初めて潜水艦の売り込みを行っている。
昨年11月に公表された新・宇宙基本計画素案では、宇宙開発の軍事利用の強化が打ち出された。

平和外交よりも経済的利益を優先し、軍事面で科学者を利用していく姿勢が顕著な一連の政策。
科学者を軍事に動員し、国民をどこに導こうというのだろうか。

■防衛省研究費、大学など9件に支給 軍事利用目的の開発
(朝日新聞デジタル - 09月26日 07:14)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3633889
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する