この歳になってより実感するようになったが
物やお金や知識は道具であって、ある程度の量までは、生活を豊かにしてくれるが
その総量がしあわせと直結しているわけではなく
人生という限られた時間のなかで、そこにはその人が道具とどう関わるか、
つまりどうやらどれだけ時間と手間を掛けるかということが、大切になってくるらしい。
使い込まれた道具は、それがどんなに小さな安価なものであっても
その人の人生を豊かにしてくれる。
それは他の人の価値観とは関係せず
自分がどれだけ大切に思うか、そしてそのように扱えば、答えてくれる。
自分は新しいものが大好きで、せっせと物を買ってきては死蔵してしまう。
きっとこの製品があれば、生活は楽になるだろうと幻想を抱いて買ってくる。
その道具が自分に合い、上手く行くときもあれば、全くの無駄になってしまう時もある。
試さねばわからぬのだから、無駄なものを買ってしまうことがあるのは仕方がない。
大切なのは、使わないとわかった時に、きちんと捨てることができるかだ。
高価なものであろうと、他人が価値があるからもったいないと言おうと、
今の自分に本当に必要な物は、実は少ない。
少ないからこそ、使い勝手の良さが際立つのだ。
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