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2007年03月25日18:03

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ラーメンズ第16回公演 『TEXT』

ラーメンズ第16回公演 『TEXT』に行きました。
初単独ライブから見ている身としては、「ラーメンズ、ついに銀河劇場&グローブ座かよ!」という心境です。
以前、小林氏が言っていた「シティボーイズになりたい。」という言葉。
グローブ座は以前、シティボーイズが常小屋にしていた劇場。銀河劇場(元アートスフィア)は、現在シティボーイズが常小屋にしてる劇場。「本当に、シティボーイズになる気ですか!」そんな感じですな。

場所柄(大久保界隈)、とってもアジアンな香りが漂い、結構好きな町でございます。当然、怪しげな店に入り、香辛料などを購入・・したいのはヤマヤマだったのだが、お金がないので『麻花餅』(スゲエ硬い中華クッキー)を購入。面白いお茶があるかと思ったが、その店は、普通〜の青茶と緑茶しか置いてなかった。(つまり私の好きな、黄茶&白茶はなかった)

注:以下、ライブの感想を書きます。ラーメンズライブは多分、DVDになると思いますので、ネタばれがお嫌な方は読まれない方が良いかと思います。

それではネタばれOKの方のみいらっしゃいまし〜。

【ラーメンズ第16回公演 『TEXT』】
会場:グローブ座

お品書き
・あいうえおポスター
・同じ言葉で違うシチュエーション
・透明人間の証明の仕方
・色々な条例
・馬と騎手
・ある男の1日
(尚、コントタイトルは分からないので、私が勝手につけました)

・あいうえおポスター
アルバイトの男(片桐)と、正社員の男(小林)。どうやら、教材用の『あいうえおポスター』を作っているらしい。
「そ・・・そろばん」と言われても、古臭く、今の子供は分からないからと、社長から手直しを命じられたようだ。
社長から手直し案を貰うも、それがイマイチ。
アルバイト「今風?ソ・・ソリューションとでも言うのか?」
正社員凄く感心しかけるが、場の空気を読み「・・・そうなっちゃいますよねぇ〜(わざとらしく渋い表情)。」
正社員「ソリューションって何なんですか?」
アルバイト「粗末なリューションってコトだよ!」

結果、同じ言葉を付けて表現する(全てに“ん”を付けて、あん、かん、うん、などにする。“んこ”を付けて、“あんこ”“いんこ”“うん○”・・・途中、正社員は、コレはマズイと気が付いたらしい)や、人を殴る言葉(擬音)で全部作る(アゴ、イゴ、ウボ、とか、そんな擬音ね)などの案を部長に持って行くが却下される。

それなら“あいうえお”作文を作ってドラマチックなあいうえおポスターにしようと発案する。
転校生の“さしすせそ”可愛い女の子の転校生が来るシチュエーション。最後“そ”は、気になるのかと言われ「そんなんじゃねえよ。」
この続きの、“たちつてと”。偶然、転校生とぶつかって恋の芽生える予感のシチュエーション。
ロードムービー風の“なにぬねの”。トラック運転手の会話。「何?乗せてくれ?」「(には失念)」「濡れてんじゃないか。」
「寝てないとか言われちゃなぁ〜・・・。」「乗れよ。」こんな感じ。
結果、この案を持っていき採用される。(と思った)
ここで、社長室の社長(小林)の元に、社鬼(片桐)が登場。会社を見守る鬼だそうで、この社鬼の命令で、正社員とアルバイトと部長に金一封を出すコトにする。
正社員はアルバイトの金一封をピンハネしようとするが、何故か、アルバイトは金一封のコトを知っている。
実は、社鬼とアルバイトは同一人物(人じゃないのかな?)だった。

最後の社鬼の部分は必要ないかな・・とも思った。
ポスター流れでコントを終わらせた方が、散漫にならず綺麗だったかな・・と。
テイストとしては“椿”のドラマチック“あいうえお”のようですね。
最後のあいうえお作文で、“蛾を持つ競技”というのが出てきて、コレが結構好き。(らりるれろのところ)「ルールは簡単!」という繋ぎ方も好きだったな。

・同じ言葉で違うシチュエーション
片桐・小林2人並んで立ち、2人にピンスポ。

冒険家(片桐)と、商店街復興を手伝う会社員(小林)。
宇宙ステーションの司令官(片桐)と社内整理に来た男(小林)など、違う人物の話が、同じような言葉でリンクしていくコント。

冒険家「海の中を歩かなければ・・・ザブザブ。凄い“海星(ヒトデ)”だ」
商店街復興員「凄い人出(ヒトデ)が見込める。」
こんな感じの言葉のリンクをしていく。

宇宙ステーション司令官「エイリアンが増えてる?産卵(さんらん)しているんだ!」
社内整理に来た社員「あぁ、もう、こんなに散乱(さんらん)して!」

カレーを作る男(小林)と、同僚のグチを聞く青年(片桐)。
カレー調理人「本格的カレーを作るなんて簡単だ。まずキミはゴマを擂って・・。次はまな板の上の鯉だな。(鯉をまな板の上に載せる)」。うろこを剥がす(うろこが飛び散る)目にうろこが入ったらしい。「目から鱗が・・・。まだ付いてる?目と鼻の先?」
擂ったゴマをカレーに散らしいれる。

このシチュエーションが、グチを聞いている、青年の言葉とリンクしていく。
「何?社内でイジメられてる。相手をおだてればいいんだ。(コレが前述の“ゴマを擂る”にリンク)え?手も足も出ないの?(コレが前述の“まな板の上の鯉”にリンク)そんなに煮詰めなくて(コレもリンクしてたかな?カレーを煮詰めてたような)、旅行にでも行って気分転換をすれば良い。(コレが“目から鱗”にリンク。気分転換が目から鱗の発想というコトだな)オマエそういえば、引っ越したの?何処に?あぁ、○○(失念)に近いの(コレが“目と鼻の先”にリンク)。これから会える?(ゴマを和(あ)えるの“和える”にリンク)会えないのか〜・・・(結果、カレーのゴマは散らして入れるので、“和(あ)えてはいない”)。」

最後、カレー調理人はカレーを食べ、青年は、会社の会議(かな)の時間を勘違いしていたコトに気付き、同時に「マズ!」

アンジャッシュのすれ違いコントを彷彿とさせますね。
アレも、同じ言葉で違う意味に取れたり、同音異義語などを使ったりするので。
宇宙ステーションと社内整理のネタが結構好きだったのですが、手がない(手伝う人が少ない)が、「もうこの義手しかない」に転化されたりして。でも、あんまりハッキリ覚えてないのが残念。

・透明人間の証明の仕方
男2人。
男1(小林)は男2(片桐)に、赤信号は止まれではない。青信号は進めではない。と理屈を付ける。(言い方変だが比較的ちゃんとした“屁理屈”)
男2はそれに納得する。男1は「オマエは、短歌条例何てモノが出来ても、実行するな」と言う。
男1は「透明人間はいる」と言う。男2は「見たコトがないからいない」と言うが、男1は「見たことがないモノがいないモノとは限らない」と言う。
男2が「証拠は?」と問うと、
男1「オマエは、透明人間じゃないよな?非透明人間だよな?」
「そうだ」と答える男2に対し「“非透明人間”だと認めたというコトは、透明人間の存在を肯定したから“非透明人間”と言ったコトになる。それなら、オマエは透明人間を認めたコトになる。」と説明。
その後、男1の屁理屈のような論理で、男2は透明人間にされてしまう。
男2「まさか、俺が透明人間だったなんて!(ちょっと嬉しそう)」
男1「違うよ。オマエは透明人間じゃない。見えるもん(凝視)」
男2「恥ずかしい〜。透明人間だと思ってた自分が恥ずかしい〜。」
男1「オマエは丁寧語条例が出ても、それを実行するな。」
男2「丁寧語条例って?」
男1「全て丁寧な言葉で喋ると言う条例でございます〜。」
この後、男2の方が透明人間はいると言い出す。「証拠は?」と男1が問うと、「見たから」と(笑)。
男1「見たの?見えたら、透明人間じゃないじゃん。オマエの言ってる透明人間てどの程度透明なの?例えば、ペットボトルって透明じゃん。でも見えるよな。で、ああいう素材で出来た人間がもしいたら、それは“透明人間”って呼べるよな。」
男2「それは透明人間じゃないよ!ペットボトル人間だよ!」
(私、これツボ・笑)
男2「オマエは透明人間か?」と男1と同じような論破を試みるも、出来ず、結果「逆非透明人間」という複雑怪奇なモノを出してくる。

コレ、オチをハッキリ覚えていないのですが・・・。
“同じ言葉で違うシチュエーション”がアンジャッシュのそれだと言うのなら、こちらは、バナナマンのコントですね。
設楽氏が良く使う手法、設楽理論(屁理屈)。で、元を辿れば、この設楽理論コントは、私が愛してやまない“ビシバシステム”が元々やっていたコントです。(屁理屈で相手を霍乱していくコントね)
繋がってるねぇ〜(笑)。

片桐氏がプチパニクっていたのが可笑しかった。やってるうちに、分からなくなるんだと思うよ(笑)。
こういう屁理屈コント。結構私、好みです。あ・・でも、コレも、私がビシバ好きだから、このテイストのコントが好きなのかなぁ〜。屁理屈って、理屈と違って元の根っこの部分がまず間違ってるから面白いよね。

・色々な条例。
前述のコントに“短歌条例”や“丁寧語条例”が出てきたので、それを実際やってみよう・・というコント。

寝不足の青年(小林)が、男(片桐)に、仕事で忙しく慢性的に寝不足だから、目を覚ます為、何か刺激があるコトを言ってくれと頼む。
男は「小学生男子の妄想ベスト3は何か知ってるか?」と問う。男「3位、蛇口からコーラ。2位、週休7日。1位は何か分かるか?」青年が答えるも、男は「いや、小学生男子の妄想はもっと生々しい。1位はエロい姉の存在。どうだ?目、さめたか?」
男はこれから、強盗に行くと言う。強盗先はペットショップ。小指サイズの象とキリンを盗むらしい。

前述のこのシチュエーションを条例が出た体(てい)で行なう。
“短歌条例”。
「小学生〜男子妄想、生々しい〜、1位エロい姉の存在〜」
(台詞は全て、百人一首を読むような口調で言う)

“ミュージカル条例”。私はコレがお気に入り。ミュージカルなので、歌で表現するのだが、妄想部分の時、小林氏が子供のように「♪みんなは知らない〜、僕らの本当の思い〜」のように唄うのが、本当にバカみたいで好きでした。

“アメリカンドラマ条例”。
アメリカ風のドラマっぽく喋る。基本、大仰な表現ね。
「目が覚めたかい?」
男「今だったら、アインシュタインと討論も出来そうだぜ!」
こんな会話(笑)。コレもバカっぽくて好きだったな。
「セクシーな姉」で「ヒュ〜ッ」ってやるのもバカっぽい。

“丁寧語条例”。
全て丁寧に喋る。途中、めんどくさくなり、普通に喋り、サイレンが鳴る。

“しゃべらない条例”。
喋らない。マイムで表現。結果、サイレンが鳴り、捕まってしまう。

・馬と騎手。
舞台下手に椅子。馬の被り物をした小林氏。金のジャケットを着た騎手(片桐)登場。馬がゲートインしてくれないので、必死でいうコトを聞かせようとする騎手。

基本、“タカシと父さん”と同じ感じです。
片桐氏を放置プレーにして、自由にやらせ(ているように見える)、小林氏はじっとしている。
個人的に好きなのは、片桐氏が乗馬鞭をラケットのように振り「ガット小さっ!こんな競技流行るか〜い!」っていうところ。
あと、壁にゴロゴロ転がって「保護色。・・・保護されねぇよぉ〜、こんな金と白じゃ、保護されねぇよぉ〜。」と言うのもツボ。
やたら「物の本によると・・・」と言って、嘘知識も披露していた。

・ある男の1日
活版印刷所に勤める男(小林)。よくミスをして“忍”を“忘”と間違い「忘者」にしたりするらしい。
“侍(さむらい)”を“待(まつ)”。片桐氏によるコント披露→「何だ、コノ、“桃太郎待(ももたろうまち)”って。『あぁ〜桃が流れて来ましたねぇ〜』みたいなコトかい!」
“特(とく)”を“持(もつ)”。片桐氏「何だ、この“持撮(もちさつ)”って?ハンディカメラの撮影か〜い!」
男「はい。」

この男の家に牛乳が届いていなかった。牛乳店に電話をするも、きちんとした受け答えをしてもらえず、男は、牛乳店に出かけることにする。
電車内。男と、もう一人青年(片桐)がいる。
青年「○○(失念)てミュージシャン知ってる。」
男「(男は窓の方を向いている)あれ、何やってるんだろう?」
青年「何でも、若いアーティスト新人アーティストの育成をやってるらしい。」
男「発掘か。」
青年「5万人から5人を絞り込むんだ。」
男「大雑把だな。」
青年「今度その5人がデビューするんだ。ダイナソー(だったかな?)っていうアーティスト名らしい。」
男「恐竜みたいだな。」
青年「でも、5万人のデモテープを聴くことを考えるとなぁ〜・・・」
男「骨が折れたな。」

青年は、男にしりとりをしようともちかける。
しりとりをするも、男は“ん”を付け、負けてしまう。
青年ははしゃぐも、雰囲気が変だ。どうやら男には青年の姿は見えておらず、青年はここにいてはいけない存在だったらしい。

先ほどの男の会話は全て独り言。男は、窓から恐竜の骨の発掘を見つけ、独り言として「(男は窓の方向いている)あれ、何やってるんだろう?」
「発掘か。」
「大雑把だな。」
「恐竜みたいだな。」
「骨が折れたな。」
と言っただけだった。

しりとりも実際は一人でやっていた。

青年は消える。

男、窓から身を乗り出し「牛乳屋遠いな!!」

コレって、青年(片桐氏)は“透明人間”なのかな?とも思ったんだけど。
ちょっと残念だったのは、恐竜の会話は、結構すぐ「あ、コレ、独り言だ・・・」と気付いてしまう部分。
コレがメインになるワケじゃないから別に構わないのかも知れないが。
牛乳屋(片桐氏)と小林氏の会話が好きだったな。何の実もない会話なんだけど。
活版印刷所。牛乳屋。電車(汽車)。発掘・・とくると、私はどうしても一つの物語を思い出します。いや、多分、小林氏はコレを意図してやったのではないか・・と。
このシチュエーション。宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』ですね。
さしずめ、活版印刷所に勤めていた小林氏はジョバンニ。男に見えていなかった電車内にいるはずのない青年・片桐氏はカムパネルラ。

“TXET”というタイトルが示すとおり、言葉に拘ったネタが沢山ありました。ただ、拘りすぎてしまった為か、笑いの量として考えると、笑いは少なめかと。
言葉は理屈になってしまう部分も多いからね。私も理屈屋だから、その辺、分かるのだが。
理屈になると、笑いが減る。
でも、そんな中、馬と騎手のバカコントや、ミュージカル条例のようなバカコントが、雰囲気の転換にはなっていたと思う。

笑いは少ないかも知れないが、アーティスティックという部分で考えると、アーティスティック部分が高い舞台と言えるかな・・とも。

EDで、小林氏が興奮状態で登場。
ずっとお客さんが拍手をしていると、拍手がだんだん揃ってくるのだが、それが楽しかったらしく、「(拍手が)揃ってくると、何か言われるんじゃないかと思うんだよね。『殺せ〜、殺せ〜』とか(笑)。」と。客もノリ上手ですね。すぐに手拍子。客「殺せ〜殺せ〜」
その後、タモさんよろしく、客に手拍子させ、小林氏がポーズを取ると、客が拍手をピタッと止める・・という遊びを数回行なう。
小林氏「気持ち良い〜〜〜!!!」

片桐氏もやるのだが、片桐氏の独創性のある動きに客は付いていけず、揃ってピタリと止められはせず・・・(^_^;)。

小林氏。本当に興奮状態だったらしく「叫んで良い?うおぉ〜〜〜!!!」と叫んでいた。
客席に「ごめんね、俺、いっぱい喋っちゃって。あ、“俺”だって」と言っていたが、本当にテンションMAXだったんでしょうね。

小林氏曰く「今日は、何か夢中で。会心の一撃という感じで。」
片桐氏も「何か夢中だった。」
どうやら、お客さんに身を任せ、気持ち良く舞台が出来た日だったようだ。
シティボーイズが以前言っていた。「見てる側は分からないだろうが、長く舞台を打っていると、お客さんに全て身を任せ、“凄く気持ち良く演技が出来る日”がある」のだそうだよ。
多分、ラーメンズにとって、この日は、そういう日だったのだと思う。

私が見た日だけかも知れんが、お客さんも良かったな。出てきて「キャーッ」やザワザワは嫌だな・・と思ったけど、それもなかったし。出てきても客席は水を打ったように“シーン”。
まぁ、お笑いライブでコレも変なのかも知れんのだが、まだ面白いコトやってないのに、笑ったり、キャーッが、ちょっと私、苦手なので・・・(^_^;)。
初めて、グローブ座の2階席に座ったのだが、舞台上手に近い席で、近くに見えて、良かったです。2階席なので人も少なく、ちょっとそこだけ小劇場空間。それこそ“シアターD”の頃を思い出したりて楽しかったな。
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