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2024年05月07日07:14

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小噺0462 海洋清掃

レジ袋などのプラスチック製品の製造・流通は1970年代から世界的に急増しましたが、使い終わったら廃棄されるのが大部分でリサイクルに回されることは殆んどありません(2023年でもリサイクル率は10%以下と言われています)。
ゴミになったプラスチックが様々なルートで海に流れ出ているのは周知の事実。その量は世界中で年間1100万トンにも及ぶそうです。そのため、漂着したゴミが溢れるビーチが至るところに。

https://images.app.goo.gl/afGuJ7b97wqSHsxw8

1994年生まれのBoyan Slat(ボイヤン・スラット)が代表を務めるオランダのNPO法人The Ocean Cleanupは、長さ800メートルほどの巨大なネットを2隻の船でゆっくり引っ張るという方法で、海洋を浮遊するプラスチックごみ(世界総量2億トンとか)の90%を2040年までに回収するという目標を立てています。

https://images.app.goo.gl/qpAR1QW8PLuZ54Rw5

各国で流通したプラスチック製品がゴミになって、海流等の影響で集中的に浮遊している西太平洋のカリフォルニア沖の海域を「太平洋ごみベルト」と言います。

https://www.sankei.com/photo/images/news/180820/sty1808200005-f2.jpg

The Ocean Cleanupは、ここで2021年夏にゴミ回収の実証実験を行いました。1回に約9トンもの浮遊ゴミを回収できたそうです。
しかし、あくまで浮遊している比較的大きな(ネットで捕捉できる)ゴミだけです。海底に沈んだゴミや、波の影響などで細かく砕かれたゴミ(所謂マイクロプラスチック)は対象外です。

https://images.app.goo.gl/MhnT6h3CUjboP2Ex7

プラスチックは分解されることがありませんので、前者の海洋沈下ゴミは半永久的に海底の環境を害します。後者のマイクロプラスチックは魚介類が食べてしまいますし、さらにそんな魚介を食することで人間の体内に入りこみます(空気中に浮遊したり水道水に混入したりすると言う学者もいます)。

このマイクロプラスチックの悪影響は甚大で、国連環境計画(UNEP=United Nations Environment Programme、地球規模の環境問題に取り組む部門)の調査ではヒトの肺・肝臓・脾臓・腎臓・胎盤からプラスチックが検出されたと言います。
だから、海洋浮遊ゴミの回収をしつつ各国が一丸となってプラスチック製品全廃などの思い切った施策を実施しなければならないと思います。フロン全廃によってオゾンホールが縮小してきた(1980年のレベルになるにはまだ20年以上かかるそうですが)という例もありますし。
更に、プラスチックごみからメタンガス(天然ガスの代替)を生成する技術の開発が日本で進められているそうですので、それと組み合わせれば!
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