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2023年12月21日13:33

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ラクサンポ327

私の名前は川口民雄。子どものころから、周囲から浮いていた。学校の成績は低空飛行で、お情けで卒業させてもらった。小学校低学年のころからごく普通に生きられないと堪忍した。なんでみんなと同じことができないのだろうか。学校時代の運動会、学芸会、展示会、修学旅行で、周囲のクラスメートと同じ行動をとるのに、非常に神経を使った。仕事をいくつか渡り歩き、発達障害を支援するNPOで働いている。大人になって、検査を受け、結果で、読み書きはかなり厳しいことがわかった。発達障害当事者は別に努力して、普通に見せようとしても、無理である。例え給与は低くとも、暮らしていければ、文句はない。この仕事は自分に向いているようだ。発達障害トラブルシューティングが仕事になった。
川口が元教え子、佐々木とzoomで雑談をしている。

川口
「忙しい処、悪いな。俺の話、聞いてくれて」

佐々木
「いいよ。昔、ずいぶん、お世話になったんだからさ。元気なの」

川口
「空元気かもしれないけど。みんなまだ集まっているのかい」

佐々木
「うちはレストランチェーンだから、お客さんが来てくれるのはありがたいよ。コロナ禍が終わったんで、客も戻ってきてんだ。サクラ時代の友だちにも年二回は声をかけ、同窓会をうちの店でやってもらっているんだ」

川口
「俺、ちっとも知らなかったよ。もうとっくに友だち関係は切れていると思ったよ」

佐々木
「森井さんと俺が仲良くしていたから、続いているのかもしれないな」

川口
「仕事がらみにしても、続いているのはすごいや」

佐々木
「大検で、人生の一番、頑張った仲間は大切にしたいんだな。教えてくれた先生は関係ないからね」

川口
「ごめんな。力になれなくて、さあ」

佐々木
「そんなわけではないけど。川さんには感謝しているよ。大検が終わった後、予備校がなくなったから、帰る母校がないでしょ。ときどき寂しくなるんだ。高校中退したからさ。来年、並木さんと川さんを入れ同窓会を店で開こうか」

川口
「有れば、都合をつけるよ。心配してくれる教え子が居て、幸福だよ。ありがとう」

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