企業の存在意義は、一次的には
「利益獲得」
にある。
社会貢献等々はその次で、まずは儲からないと従業員は給料がもらえないどころか、働く場所もなくなる。経営者は債務履行も含めて多大な責任を負う。
綺麗事ではなく、儲からないのであれば存在の意味すらない。
儲かるためにまず考える必要があるのが、料金設定である。相場を考慮する必要もあるだろうが、利益をいかに獲得するか、利益率と原価率の設定が必要になってくる。
飲食店であれば、原価としてまず考えられるのは原材料費である。大衆向け店、高級店など店のコンセプトにより使用する食材は変わってくるが、通常は無料で仕入れることはできない。
そして店舗経営に関わる人件費、光熱費、厨房機器の減価償却又はリース代金、不動産賃貸料、税金等々、単純に食材費だけを計上するわけにはいかない。調理にかかる全てのお金を組み込まなければならない。
原価は、金額をそのまま100%として計上し、利益率を低くすると儲けはまずでない。イレギュラーとして原価がかさむこともあるからだ。なので、原価には金額を上乗せしなければならない。その結果、品物の料金に占める大元の原価の割合が下がる。これと上乗せ金額の合計の割合が原価率。
以前勤めていたファストフード店では、原価率が60%に達すると儲けは出ないと言われていたので、いかに原価率を下げるかが大きなテーマとなる。
そこへ利益となる金額をプラスして品物の料金が決まる。品物の料金に占める利益の割合が利益率。
原価率が高くなれば利益率も高くしないと最悪赤字となり、店舗経営に多大な悪影響を及ぼしてしまう。
こめおさんの店の越前がにコースの料金が二万円なのは高いと指摘した輩がいて、こめおさんはうまいものは高いと反論、その中で越前がにの仕入れ金額を一般論としてとりあげている。
越前がにの仕入れ金額が一万円かかるとするならば、料金二万円ではまず儲からない。仕入れ金額以外の原価を考慮すると原価率が高すぎるからだ。様々な企業努力を重ねた結果として二万円を設定しているはずなので、あとは単純にその店を利用するかしないか、自分の財布と相談するだけの話しである。
高いと批判している連中は、推測ではあるが品物の料金設定の知識がない輩であると思っている。
会社経営、こめおさんの場合は飲食店経営は、旨いものを提供するだけではこめおさん自身が食っていけなくなる。儲からないのであれば経営する意味がないのだ。
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