mixiユーザー(id:430289)

2023年09月24日05:10

78 view

【映画日記】『コンペティション』、『モンスター・ウォーズ』、『ハンサン ―龍の出現―』

 9月20日、水曜日。

 朝、起床。通所。

 早々に専務が「全体ミーティングを……」と。現在、週の内1日は<自立訓練>で作業は無く、僕は主としてPC入力を頑張っていたのだが、主任さんが体調不良で欠勤が続いていて、それが長期療養となり、復帰の目途が立たないとの事。よって、自立訓練事業は<一時休止>とするそう。二年契約なので、休止申請をしないと徒に契約日数が消費されていくだけになってしまうためだからだとの事。よって、これから通所日は当面、全日が作業日となる。

 担当さんが「来週からPCの表作成や計算式の勉強をしてもらおうと本も購入して準備していたのですが……」と。僕も教えていただきたかった。ある程度、身に付いたら、検定を受けようと思っていたので残念。タイピングは「相当に速い」らしいので問題が無い。あとは表作成と計算式なのだ。けれど、こうなったら自分で勉強しようと思う。機械、コンピューターの類に対しては猛烈な苦手意識があって、ずっと避けて来た。そのダメダメ振りは相当に酷く、15年程前までは、電池の+と−の向きを間違えてマウスに挿入した挙句、「動かない!! 動かないぞ……」と悲嘆に暮れていたというアホ丸出しのへっぽこレベルだった。無論、自宅PCに不具合が生じてしまった時などはパニックもパニックで…… 電化製品の配線なんかも碌に出来なかったし。10代の頃から、ずっと人頼み・人任せにしていたからなあ…… でも、段々とマシになって来た。現状、自分で対処しないといけない身だから。ピンチに陥った時、マイミクさんらにアドバイスを求める事もあるけど、「だいぶ詳しくなってきたと思いますよ」と仰っていただけるようにはなった。やろうと思えば、なんとかなるのである。だから、「苦手だーい」として放り投げるのではなく、勉強して身に付けて行こう。

 この日は午前中に<脳トレ>という事で、アナグラムに取り組んだ。ランダムに並んだ文字を入れ替え単語を作るというものだ。全10枚。手渡され、年月日、名前、天気を記入してから解いていくのだが、いずれもサクサクと。1枚ずつ手渡され、それぞれ約2分。「出来ましたぁ〜♪」という度に「えっ……! 早っ!!」と。海馬のトレーニングらしいが、20日間で取り組むものを3日で終えてしまった。「やる事、なくなっちゃったから、PCで適当になんかやっといて下さい……」と。

 昼。食事を摂り、空いている時間に梅田へ。新刊書店で『キネマ旬報 2023年10月号』を購入。以後はシネ・ヌーヴォの会員割引で購入するので、こちらでの定期購読は終了。その後、「今月は、もう取り寄せ手続きをしている物以外、本は買わない!」と決めていたのだが、「古書店『もっきりや』にある『カイエ・デュ・シネマ・ジャポン』のバックナンバー2冊だけは売れる前に買ってしまっておこう」と考え、そちらまで移動したが…… あ…… 水曜日は定休日だった…… 無駄足…… 気を取り直してT・ジョイ梅田に向かい、新作映画チラシを収集。『身代わり忠臣蔵』、『翔んで埼玉〜琵琶湖より愛をこめて〜』(2種類目)、『火の鳥 エデンの花』(二つ折り、両A面仕様)、『青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない』(2種類目)の4種類を新たにGET。その後、リターン。

 午後はPC入力作業。先週、途中まで取り組んでいた物を全て終わらせる。この日が差し当たってのラストという事なので最後まで終わらせられて良かった。キリが良い。中途で終わるとモヤモヤするから(←性分)

 これまで、朝は睡眠薬が身体に残って若干フラフラした状態である事もあったので、送迎をお願いしていて、帰りのみ自力としていたのだが、来月からは行きも帰りも自力通所とする事にした。前進、前進。亀並みの遅さだが、少しずつ前進。

 通所後、新世界に移動。新世界国際劇場にて三本立鑑賞。


●『コンペティション』

【大富豪が名声のために映画を撮ろうとし、天才肌でエキセントリックな女性監督(ペネロペ・クルス)&一流映画スター(アントニオ・バンデラス)&ベテラン舞台俳優(オスカル・マルティネス)を起用して大ベストセラー小説の映画化に着手するが……】というスジ。

 アルゼンチン&スペイン合作作品。監督はアルゼンチン出身で、『ル・コルビュジエの家』や『笑う故郷』で知られるガストン・ドゥプラット & マリアノ・コーン。米アカデミー賞助演女優受賞者(ペネロペ・クルス)&カンヌ国際映画祭男優賞受賞者(アントニオ・バンデラス)&ヴェネツィア国際映画祭男優賞受賞者(オスカル・マルティネス)の共演作でもある。

 アントニオ・バンデラスとペネロペ・クルスって、本格共演は本作が初めてなのね。意外。シニカルなブラック・コメディ。「コンペティション」とは「激突」の意。僕はゲラゲラと笑いながら観た。上等の映画だと思う。画面設計も気が行き届いており、カッチリとしていて上品だ。中身は毒気たっぷりだけれど。

 ペネロペ・クルスが、3人が映画祭や映画賞で得たトロフィーや盾を無表情でボンボンとシュレッダーにかけるシーンが特に笑えた。これはわりあいに好き♪


●『モンスター・ウォーズ』

 中国産モンスターSF。東京限定特集上映【カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2023】上映作品だが、恐らく単品チラシも出ていない作品。

【皆既日食の日に現れたパラレルワールドに取り込まれてしまった妹を姉が救おうとするが、そこには目が退化したトカゲ様のモンスターがワラワラ!】というスジ。

 コレは酷かった……(TT) ヘンテコな衣装を着た女性は何なの? 皆既日食時に現れたモンスターを閉じ込めたクリスタル砦みたいなのは何? 序盤で世界観の説明ぐらいはちゃんとしてくれー!! 終盤は木の槍でトカゲを突き刺してサクサクと殺してしまう。トカゲ、弱いよ…… う〜ん…… 全体的にモタモタとした語りで、CG丸出しなのもキツかった。ヒロインは可愛かったけれど。もう、それだけ。上映時間が86分と短かったのだけが救い。


●『ハンサン ―龍の出現―』

 この日のお目当てはコレ!!

 韓国産史劇アクション超大作。

 【豊臣秀吉の朝鮮出兵=文禄・慶長の役における重要な戦い<閑山(ハンサン)島海戦>での、英雄・李舜臣将軍(イ・スンシン=パク・ヘイル)の奮戦振りをメインに描く】というスジ。

 監督&共同脚本は『神弓−KAMIYUMI−』のキム・ハンミン。『神弓−KAMIYUMI−』は結構に面白く観た。キム・ハンミンは、同様のテーマ(鳴梁=ミョンリャン海戦)を扱った『バトル・オーシャン/海上決戦』が、『アバター』や『グエムル ‐漢江の怪物‐』を抑え、当時の韓国映画史上NO1ヒットとなる大ホームランをかっ飛ばした人。でも、この作品、日本劇場未公開作品だから観てないの、僕……(←DVDは出ている)

 尚、名優チェ・ミンシク主演作であるにも関わらず『バトル・オーシャン/海上決戦』が日本公開されなかったのは<反日映画>という悪評が立ったのが作用したためであろう。当初は劇場公開が予定されていたのに、結局、公開されなかったのだ。その批判評の中で「李舜臣が流れ弾に当たって戦死しない! 歴史を改竄している!!」というものを目にしたが、「阿呆か!!」と思う。彼が戦死したのは露梁(ロリョウ)海戦だ(ただ、豊臣方は確かに閑山に於いても露梁に於いても大敗を喫したが、将官クラスの人物の戦死者は確認されていない)

 また、「韓国内全人口5,000万人に対して、動員1,600万人は盛り過ぎ」という評も見かけたが、動員人数は延べ人数なのだよ! 1,600万人が観た訳では無い。繰り返し観た人も居るし、動員かけて空打ちカウントするなんてえ事は、日本の映画業界でも日常茶飯でやっとるがな。批判するなら、ちゃんと調べろー! あのな。批判に必要なのは<それに伴う努力と誠意>だ。単に<気に食わない事はなんでもかんでも叩く>というだけなら、それは<批判>では無い。そういうのは<いちゃもん>と言うのだ。

 まあ、『バトル・オーシャン/海上決戦』の豊臣軍勢の軍旗の中に<風林火山>と記されたものがあったらしく、その点に関する「違う! おかしい!」という指摘に対しては「武田信玄(及び武田軍)、もうとぉに滅んでるがな…… それは明らかな事実誤認やな、うん」として、正しい指摘・批判だと思う。

 叩く動機が「韓国、嫌い!! だから、なんでもかんでも叩く!! 事実なんてどうでもイイ!!」なんていう脊髄反射的スタンスに依るものであれば、そりゃあ、相手方の態度も硬化するわいな。そういう手合いに対しては、僕は「盛大、勝手に吠えとけ、ボケナスビ―っ!!」としか思わない。「ココとココとココが事実と異なります。資料・証拠はコレです。だから、その点に関してはいけません。ダメです」というのなら判る。そういうのこそが正当な指摘・批判であろう。観もせずに叩くのは、本当に愚かな事である。自身のイデオロギーを表明するにも順序・方法というものがあろう。

 要は<肝要なのは事実である>という事だ(←ただ、荒唐無稽な娯楽作に対して、なんでもかんでも「ここが事実と違う! アレも違う! ウッキー!!」となり過ぎるのも「それはそれで楽しくないんじゃあない?」とも思うが)

 逆に、日本側にも中国や韓国に関する間違った描写を含んだ映画も沢山有る。矢鱈と「これは反日だ!!」と騒ぎ立てている人達は、そういった日本映画に対する真摯な指摘・批判も、無論、受け止めねばならない。そうでないとスジが通らないからだ。しかし、なかなか、そうはなっていないのが現状であるようだ。要は感情優先なのであるな。無論、「日本、嫌い!! なんでもかんでも叩いてやる!!」と主張する中国や韓国(に限らずだが)の一部の人達に対しても、僕は同様に「それはおかしい!」という想いを抱いている。無用無益な泥仕合は議論にならない。有益な議論であれば、どんどん行うべきだと思うが、そうでないのはひたすらに悲しい。心が寒くなる。

 ただ、正当な指摘・批判に端を発した、<意志の行為表明>を行う事は悪く無い事だと思っている。僕は、チャン・イーモウ監督がクリスチャン・ベール主演で撮って、米アカデミー賞外国語映画賞(現・国際長編映画賞)の中国代表作品に選出されたにも関わらず、その反日的な描写から日本では劇場公開されなかった南京事件を扱った『金陵十三釵』を、無料上映会で観た事がある。その際、無料という触れ込みであるにも関わらず、事前告知こそ有ったものの、1,000円を<カンパ(=カンパニア)>として支払えという。あくまで、<鑑賞料金ではなくカンパ>だと言う。上映会告知には、あくまで「観た上で判断して欲しい。なので無料です」と記されてあった。その上での<カンパ>強要…… これでは実質、有料興行ではないか。なら、せめて紙資料を作成して配布し、<資料代>として1,000円を支払ってもらうというシステムを採用したら良かったのだ。その方法を採っている上映会は少なくない。が、<カンパ>となると話は変わって来る。<カンパ>は自由意志の下で行われなければならない事だ。決して強制されるべきものではない。そこで僕は「それはおかしいだろうが!」となり、事前に、電話で「作品を実際に観てから判断します。カンパを強制されるのでしたらば、それはカンパでは無いので行きません」とお伝えした。結果、「よくわかりました。是非、いらっしゃって下さい」という事で、行った。結果、内容が不当に酷かったので、「チャン・イーモウも、すっかり御用監督になっちゃったな…… でもさすがにコレはアカンで……」と思い、カンパもしなかった(←不当にケチったわけではない。納得した場合や作品を支援したい時は進んでカンパもする。実際に何度もしてきたし。尚、昔、同様な上映会があって、しかもその時に示されたのは事前告知すら無しの当日カンパ強要であったが、「作品に賛同出来なかったのでカンパはしません」と言ったら、「チッっ!! タダ観かよ……」と言われたので、「あぁ!? ほなら、くれたるわ、ボケぇっ!!」となって、二千円ばかり投げつけてやった事がある。後悔している。払うべきでは無かったし、トコトン、カンパとはどういう物かを説いた上で、「これは、とどの詰まりが興行ですよね。<無料上映会>というのは詭弁ですよね。きちんとしている団体・個人に対して失礼ですよね? どうなんですか?」と詰めてやるべきであった) 

 けれど、僕は、その後のチャン・イーモウ作品も全てでは無いが観続けているし、クリスチャン・ベール出演作に対しても同様である。要は「映画は1作1作が勝負だ」(@中野翠)なのである。

 「ちゃんと観て それから語れ ボケナスビ」(←季語無し^^;)

 と思う。

 と、あれこれと前置きが長くなったが、本作。

 これはなかなかに面白かった。ドラマ部分は少々ダレるのだけれど、<魚鱗の陣(豊臣軍)で攻め立てろ! 鶴翼の陣(朝鮮軍)で迎え撃て!>なクライマックスの大海戦シーンに燃えた!

 『バトル・オーシャン/海上決戦』では、重厚な木材や鉄で装甲した亀甲船(囲い船)が登場せず、また抗日的であると批判もされたらしいが、その点に関しては、作品を観ていないので、僕はなんとも言えない。ただ、本作では亀甲船がクライマックスでドドーンと登場し、そのタイミングも抜群で爆上がりである。

 日本人俳優は一切に出演していないのだけれど、韓国人俳優に日本語台詞を喋らせた上で、日本人声優が声をアテている。そのため、カタコトの不自然な日本語になっていない。朝鮮軍勝利の戦だが、脇坂安治をスター俳優のピョン・ヨハンが演じている上、スジ&演出ともに、徒に反日的で無いのも良かった。反日的だわ、カタコトだわ、だと、観ていて「……」となってしまうもの。『暗殺』とかよ…… 『密偵』は面白かったけれど、やはりカタコトで、そこに関しては「……」となったもの。そういうのが、本作には無い。そこはきちんと評価するべきだろう。豊臣勢の援軍を率いる加藤嘉明(キム・ソンギュン)の軍勢に九鬼水軍がついているのは個人的に嬉しかった。なぜなら、僕の実父方の先祖は九鬼家に仕えた士族であったらしいからだ(尚、元・義父=実母の再婚相手の先祖は現在の香川県、高松城に仕えた包丁侍である。これは間違いない。母方の先祖は伊賀上野城に鬼役(毒味役)として仕えた士族であったと聞いている。なのに、某掲示板で「半島に帰れニダ!!」とか書かれたワタクシ……(‐‐;))

 クライマックスの大海戦シークエンスは、CGも多用されているが、それほど作り物感が漂わず、けっこうな迫力であった。本作はシネマスコープ作品なのだが、本来、シネマスコープ(横縦比2.35:1)というのは、肉体的に人間の鑑賞限界を超えたものだと思っていて、なんでもかんでもシネスコだと観ていてしんどくなるのだけれど、やはりこういった大スクリーンでの鑑賞に向いた作品だとスケール感が有って「あ! 作品によってはシネスコも良いな!」と思う。スクリーンで観て大正解!

 あと、老将オ・ヨンダムを演じたのが、今や国宝級の名優と言って良いアン・ソンギ! 彼が出て来るだけで画面が締まる、締まる!!

 まあ、朝鮮水軍の勝ち戦なので、それで気を悪くする方もいらっしゃるだろうけれども、僕は戦記娯楽大作として、なかなかに面白く観た。既にDVDがリリースされているけれども、スクリーンで観て良かったと思う。

 帰り道、スーパーに立ち寄って食材を購入。新世界まで来て白ネギを買うワタクシ……(^^;)

 その後、近くの中華料理店『福星楼』にて夕食。毎度ながらに『やきそばセット』。たまには別の物を食べなくては、と思うのだが。ただ、この日の味付けはいつもより薄かったなあ。胡麻油が勝ち過ぎちゃって。決して不味くはなかったのだけれど、いつもの味付けの方が好みだなあ、って。少々、残念。

 んでもって、帰宅。

 といったところで、この日は以上。


<左添付画像使用許諾:(C)Mediaproduccion S.L.U, Prom TV S.A.U.>
<中添付画像使用許諾:(C)Jetsen Huashi Wangju (Changzhou) Media Cultural Co., Ltd.>
<右添付画像使用許諾:(C)2022 LOTTE ENTERTAINMENT & BIGSTONE PICTURES CO.,LTD.ALL RIGHTS RESERVED.>


7 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2023年09月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930