mixiユーザー(id:1417947)

2023年08月07日19:16

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国立科学博物館・・・

 東京の上野公園に、国立科学博物館があります。
 東京国立博物館に向かって右側の建物で、
 行かれた方も多いのではないかと思います。
 僕も、かなり前ですが、2・3度行った事があります。

 その科学博物館で、
 今日からクラウドファンディングを始めたとのニュースに驚きました。
 しかも何か新しい取り組みを行うための寄付金を集めるのではなく、
 光熱費などの高騰で所蔵品の収集・保管資金が大幅に不足しているためとの事で、
 目標額は、1億円です。
 寄付額に応じてオリジナルグッズや
 館長らによるバックヤードツアーなどの返礼品が付きます。

 1877年創立の科学博物館では、
 動植物や鉱物、化石、人骨などの標本や資料を収集し研究していて、
 所蔵品総数は上野の博物館と茨城県つくば市の筑波研究施設で
 計500万点を超え、年間約8万点ずつ増えているとの事です。
 ところが、新型コロナウイルス禍やウクライナ情勢などで財政難に陥いり、
 動物の剥製や植物標本などは温度と湿度の管理が欠かせませんが、
 今年度の光熱費は3億8000万円と、
 2021年度から倍増する見込みであるのに加え、
 2019年度には7億5千万円あった入館料収入は5分の1になったのに、
 国からのコロナ禍や物価高に伴う追加の財政支援は認められなかった事から、
 今回のクラウドファンディングに至ったようです。

 科学博物館は歴史がありますので、根強いファンが多いのか、
 開始と同時にアクセスが集中し、開始後9時間半で、目標額を達成したとの事です。
 館長と副館長による収蔵庫のツアー(5万円)は即完売したとの事です。
 これだけ短時間で目標額を達成できたのは、
 返礼品の品揃えが大きいのかも知れません。

 国立博物館の維持費は、本来国が負担すべきもので、
 それを寄付金で賄うのはいかがなものかと言う感じがします。
 国会議員の海外視察の経費の5億円、マイナ保険証の資格確認書の250億円、
 その他防衛費などと比べて微々たるものです。
 国の学術や文化に対する無理解を感じます。

 一方で、それだけ寄付金が集まるのならば、
 国が税金で賄う分を減らしても良いのではないかとの考えもあるかも知れません。
 しかし、今回のクラウドファンディングは、
 科学博物館オリジナルの返礼品が目当ての人も多いようで、
 永続的に寄付が集まるかは微妙だと思います。

 ともかく、今回のクラウドファンディングは、
 国の学術・文化行政に対して一石を投じたような気がしています。


【今日の一句】
 トロッコで 冒険してみた 夏休み

 芥川龍之介の小説は冬だったかも知れませんが。

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