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2023年05月21日19:06

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ヴァンゲリスが79歳で死去 『炎のランナー』『ブレードランナー』など映画音楽の巨匠

https://rollingstonejapan.com/articles/detail/37678
2022/05/20 03:10

破壊されながらもまた動く状態にある浪漫を受け付けたのはマジンガーZだと思われる。最終回の不利な状況を知っていても出撃し悪化しつつある現状を変えようとする。負けると分かっていても戦う時という松本零士の浪漫、出力低下しかし我が航行に支障なし、ターミネーター2の熱くなる終盤。

しかし、そこで初めて植え付けれた嗜好なのか、それともそれ以前から持っていた敗者の論理が覚醒する単なる切っ掛けに過ぎなかったものか。

太子町の奥で、カノンを聞きながらモーツアルトを喚くような知識不足のまま切れ味だけで勝負しようとする自負だけが未来だった頃、土井くんが教えてくれたのが、ヴァンゲリスだった。

それはコスモスのテーマ曲だったか、炎のランナーの音楽だったか、記憶にはない。しかし、優れた音響にこだわって揃えられたヘッドフォンから聞こえてくる音は透明で雑音がなく、それがひとつの宇宙空間に見えた。

レコードの針の音、雑踏も音楽の一部と思っていた。ラジオの雑音が記憶と記録となってカセットに残っている。その夜の記憶とは全く違って、それは音の空間を究極まで削り取ったような音だった。必要とあれば、血の流れる音も鼓動も呼吸音さえ消し去ってしまう。月面から見える音楽、そのクリアさが辿り着こうとしている感動がある。それを初めて聞いた。

ヴァンゲリスを教えてもらってからずうっと買い続けている。テレビ朝日の全英オープンのテーマ曲で流れる音楽、2002 World Cupのアンセム。普段から耳にする訳ではないが、それらの有名な曲以外にも、これは違うのかと思う曲もある。the mentalist CMで流れていた曲は似ていると思ったりした。そうやって折に触れ、耳に届く度にその夜の星を思う。

半年もたたずその地からは離れたが、ヴァンゲリスはずうっと身近にあった。ずうっと未来へ続く曲だった。未来とは宇宙の事でもある。人類は必ず宇宙に進出する。その時に流れる中に彼の曲が入っている事は疑わない。すべてはコスモスだから。

あの番組以来ケプラーが今でも最高の天文学者だ。チコブラーエの記録から数式を見つけたケプラー、ニュートンへ続く宇宙の法則を求めた人、彼のイメージは戦火を逃れてロバに揺れている姿がある。ケプラー充填予想を読みゴミ箱の中の大半は空気が閉めている事を理解する。

ブレードランナーが好きだった友がいた。その彼がこの映画の何にそこまで強烈に刺激を受けたのかは知らない。その世界観にそう驚いた記憶はない。全て初めて見るものだからそういうものかとは思っても違うなどという感慨はなかった。その意味では自分の中には白い画用紙しかなかったのだろう。

ハリソンの何がとか、ディックの羊の何がとか、背景造形の何がとか、今も分かっていないが、音楽だけは分かる気がする。あの世界観と音楽が切り離せないでいる。

そうか、ヴァンゲリスとは、今は去ってしまった友人たちとの記録だ。これからの再会はあるのだろうか。

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