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2023年04月15日10:32

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【映画日記】『Zola ゾラ』、『FALL/フォール』、『マッドゴッド』

 4月14日、金曜日、昼過ぎ。

 先月に手術をした眼の調子があまり良くなくて、右目が時折、斜視気味になる。糸もまだ抜けきっていないらしい。そのため、再来週に大病院で検診を受ける事になった。となると、その後はすぐにGWに突入するため、作業所の通所復帰が連休明けとなった。止む無し。どうして黒目が「ぐりぃ〜っ!」と外れるんだろうなあ? 気持ち悪いなあ。痛い思いをしたのに&術後すぐの経過はすこぶる良かったのにぃぃ……

 まあ、しゃあない……

 夜、なんば方面へ向かうため外出。雨が降り始めた頃だ。

 シネマート心斎橋、TOHOシネマズなんば、なんばパークスシネマにて新作映画チラシを収集。『アルマゲドン・タイム ある日々の肖像』のチラシが、まだ大阪では出回っていない。遅いなあ…… シネマート心斎橋では、スタッフさんに「新宿は『キングダム エクソダス 〈脱出〉』をやるらしいんですけど、コチラでは? 旧作2作を合わせたら約15時間というヤツなんですがー……」とお尋ね。「あー、東京は色々やるみたいですよねー。でもウチでは無理かも、ですー」的な答えが……(TT) <東京のみ上映>ってのだけは止めてくれー! どこか掛けてくれー!! 1&2作目を大阪のシネマ・ヴェリテ梅田で観たファンを野ざらしにしないでくれー!! 拝むからぁぁぁーーーっ!!(←悲痛)

 BOOK OFFオンラインで注文していた商品が届いたというので、途中で買いに立ち寄った。韓国映画『デュエリスト』の4枚組コレクターズBOX (初回限定生産)。日本公開版&特典ディスク2枚の他、韓国公開版も収録されている。このBOXで無いと韓国公開版は観られない。コレ、映画ファンからはケチョンケチョンに貶されているけれど、僕は大好きなんだなあ。封切で3回も観たもの。定価は10,000円近くするけれども、中古価格は1,000円以下なのでお安い。在庫、市場でダブついているのだろうなあ…… まあ、お蔭でお安く手にする事が出来て良いのだけれど。さて、今月は、もう本もDVDも買わない。コレで打ち止め。

 なんばパークスシネマからエッチラオッチラと歩いて新世界国際劇場へ。

 23時前に到着。

 今後の新世界国際劇場のラインナップを挙げておくと……


・【『レリック ―遺物―』、『ヒトラーのための虐殺会議』、『少林寺 怒りの金剛拳』】
・【『アントマン&ワスプ:クアントマニア』、『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』、『バイオレント・ナイト』】
・【『トップガン マーヴェリック』、『ブラックアダム』、『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』】


 やっと『トップガン マーヴェリック』が来る! 『ブラックアダム』もGWらしい編成。『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』は、GW明けだと予想していたけれど、もう来るのか。『1950 水門橋決戦』は上映しないのかなあ? 年末年始に『1950 鋼の第7中隊』を上映していたのに…… まあ、好みの作品では無さそうなのでイイっちゃあイイんだけど……(←どないやねんっ!‐‐;)


 さてさて、この日の3本立は……


●『Zola ゾラ』

【2015年。アメリカのデトロイトで、ウェイトレス兼ストリッパー(=ポール・ダンサー)として暮らしていた黒人女性のアザイア“ゾラ”キングが、自らの実体験を基にTwitterで148のツイートを投稿し、大きな話題となった。ゾラは、ステファニという白人女性ストリッパーと懇意となり、大金が稼げるという事でフロリダ行きに誘われる。同行したゾラだが、それは悪夢の48時間の始まりだった……】というスジ。

 2022年度インデペンデント・スピリット賞主演女優賞(テイラー・ペイジ)&編集賞受賞作品。年齢制限はR18+。成人指定作品である。

 カッチリとした作りではあるが、僕が苦手とするタイプの作品だった。ゾラがステファニの売春の客をSNSを用いて引く事になり、お蔭で二人は大儲けするが、ずっとステファニのマネジメントをしてきた黒人男性のXが、更に欲をかいた事から事態が悪い方向に転がっていく。その様が、左程にドラマティックでも無く、刺激的でも無い。なんだか淡々とした風。序盤は「おっ! これはチョイと小粋なガーリー・ムービーかな?」と思って、少し期待したのだけれど肩透かし。汚れ役でもあるステファニに対し、ゾラが高潔過ぎるのも「ほんまかいな……?」と。あと、客たちの萎びた男性器を無修正&連続でパンパンパンと見せられるのだけれど、それでR18+ってどーなん!? 誰が見たいの? おまけにゾラとステファニは乳房さえ見せない、と来たもんだぁ、っとぉ…… もっとキュートな作品かとばかり思っていたのだけれど、違った。残念。


●『FALL/フォール』

 <地上600メートルのテレビ塔の頂上で立ち往生してしまう2人の女性クライマーの運命を描いたサスペンス・スリラー>である。

【冒頭はロック・クライミングのシークエンス。黒髪のベッキー、その夫のダン、金髪のハンターが登頂を目指すが、途中でダンが滑落死してしまう。それから1年後。ベッキーは夫の死から立ち直れずに居た。そこに各地で冒険を続けて来たハンターが現れ、ベッキーを新たなる冒険に誘う。全米4位の高さを誇る地上600mの古いテレビ塔に登ろうと言うのだ。始めは断るベッキーだが、テレビ塔の頂上から夫の遺骨を散骨し、過去と区切りをつけようと考えて了承する。しかし、二人が頂上まで登った直後、ハシゴが折れ崩れ、2人はテレビ塔から降りる事が出来なくなってしまう。2人はあの手この手で救けを呼ぼうとするが上手くいかず……】というスジ。

 緊迫感はなかなかのものだ。全体が赤錆びてギシギシと音を立て、ところどころでボルトが外れかけているテレビ塔の局所的アップが緊張を高める。また、登頂後、ハシゴが崩壊して以降は、高所過ぎて携帯の電波が入らない&飲み水を落としてしまうといったトラブルに始まり、ドローンの充電切れやハゲタカの襲来などなど、様々な問題が生じる。観ていて飽きる事は無かった。冒険中にハプニングが起きて往生する映画って、他にもあったなあ…… あ、そうそう! 『127時間』ね。ダニー・ボイル監督&ジェームズ・フランコ主演の。ロック・クライミング中に片腕を挟まれて身動きが取れなくなってしまった男性の実話を映画化した作品。アレを思い出した。

 ただ、ハンターという女性のキャラクター造形がねえ…… 気分悪い。夫がロック・クライミング中に滑落死してしまった後のベッキーを、普通、危険な冒険に誘うか? どんな神経だよ。あと、他にも色々と問題のある性格なハンター。けっこうにビッチだし。なんだかいけ好かない。となったら、そうなるのね、納得。ただ、終盤の幻覚ツイストはやり過ぎかなあ、って。夢オチに近い。伏線は張ってあるけれども。ほぼ全ての観客がミスリードさせられる事だろうが、アンフェアな語りなのでスッキリとしないというか。でもまあ、ボチボチとは楽しめましたです。テレビ塔を上から下から横から、あらゆる角度から捉えた撮影がお見事。CGもCGに見えなくて迫力が有ったし。まあ、アリかな。


●『マッドゴッド』

【人類最後の暗殺者として認められたジャケットとガスマスクに包まれた背の高い人物=アサシンが、ダイビングベルを介して荒廃した地獄の世界に降りていく…… そこで彼が目にする暗黒の地獄絵図とは……?】というスジ。

 まさか、アニメーション作品が新世界国際劇場で掛かるとはっ!!(驚)

 視覚効果界のリビング・レジェンドであるフィル・ティペットが、製作&監督&脚本を兼任し、足掛け30年越しで完成させたストップモーション・アニメ(←一部、実写有り。『シド&ナンシー』、『ウォーカー』などで知られる映画監督のアレックス・コックスが出演している) 

 『スター・ウォーズ』も、『ロボコップ』も、『ジュラシック・パーク』も、『スターシップ・トゥルーパーズ』も、フィル・ティペットが特撮を担当していた。彼が居なければ、映画史は確実に違ったものになっていただろう。正に<神>である。そんな彼が、クラウドファンディングで資金を集めつつ、長い年月と手間暇を掛け、作家魂を込めまくって作り上げた執心の作品である。

 これは異形の秀作だった。全編台詞無しの血みどろ地獄巡り。このダーク・アート・アニメーションは作家性の塊だ。マルク・キャロと組んでいた頃のジャン=ピエール・ジュネ作品を思わせる部分も有り。ただ、もっと、うんと暗黒。ユーモア、無し。うん、凄かった。圧倒された。<撮りたい物を思う存分に撮った感>が全編を覆っている。そんなだから、万人向けの作品では無い。観ていたけれど、途中で退席していった方もいらっしゃったし。合わない人は全く合わないと思う。けれど、好きな人はトコトン好きな作品だろう。身も心もスクリーンにどっぷりと埋没しつつ、瞠目しながら観るべし。この唯一無二振りは凄い!!


 というわけで、この日のマイ・ベストは『マッドゴッド』でしたー。次いで『FALL/フォール』かな。『Zola ゾラ』は、僕はダメでしたー。

 うーん…… 予定では、今日、これから、シアターセブンで開催されるイベント上映【おうちでCinem@rt 出張編】で、『69歳』と『少女』(2017年)という韓国映画2本を観たかったのだけれど、もう歳だな。3本観て、一旦、家に帰ってしまうとダメだ。加えて雨だし…… 両作品共、DVDリリース無し&配信のみなので押さえておきたかったのだけれど。【若いイケメン看護師に暴行された69歳の女性が、誰にも話を信じて貰えずに孤独に陥っていく】という社会派テイスト強め(らしい)の『69歳』は特に観たいのだけれど。コレだけ、明日も上映するから、そっちで狙うかぁ〜……

 いや、まあ、取り敢えず予定は未定……、って事にしておくか。低気圧のせいで酷く身体が怠いし。明日、考えよう。

 といったところで、以上ですー。


<左添付画像使用許諾:(C)2021 Bird of Paradise. All Rights Reserved.>
<中添付画像使用許諾:(C)2022 FALL MOVIE PRODUCTIONS,INC. ALL RIGHTS RESERVED.>
<右添付画像使用許諾:(C)2021 Tippett Studio>
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