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2022年05月04日00:44

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『やがて海へと届く』 2022年43作目 ☆☆☆★ ユナイテッドシネマ大河原

『やがて海へと届く』 2022年43作目 ☆☆☆★ ユナイテッドシネマ大河原
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 健太郎の受け止め方の問題なのですが、難しい映画ではない筈なのにちょっと難しかったです。
 語弊があるかもしれませんが、作品自体優しく軟らかな作品なんですね。
 その優しさ、軟らかさが「弱さ」に感じてしまい、メッセージや趣旨を受け止めきれませんでした。

 二人の女性が主人公で、浜辺美波さん演じる自由奔放な卯木すみれと、岸井ゆきのさん演じる、すみれに振り回されつつも一緒に過ごす親友、湖谷真奈の出会いと別れ、喪失と再生の話です。

 時系列が過去と現代に分かれていて、過去のパートではすみれと真奈が大学で出会い同居に至るまでの話。
 若い女性同士なだけあってキャッキャウフフで、真奈がすみれの奔放さに振り回されるのがいいですね。

 現代のパートはすみれが居なくなってからで、生前は仲が険悪だったすみれの母と、すみれの彼氏がすみれの死を受け止めているのを真奈は気に入らず、険悪になっている。
 「死を受け入れる」のと「忘れる」は同じではないけれど、真奈にとっては同じ事で、「すみれの死を受け入れる」事は「すみれを忘れる」事になると頑なに拒否する。
 真奈は見ようによっては意固地になっているようにも見えるんだけど、意外な事で考えが変わる切っ掛けになる。
 勤め先の店長が突然、何の前触れもなく自殺する。
 そんな素振りが全くなかったので呆気にとられる真奈。
 続けざまに、新しい店長が自殺した店長をまるで最初から居なかったかのように扱う。

 「人ってそんなに簡単に死ぬの」
 「死んじゃうとそんなに簡単に忘れられちゃうの?」

 的な心情の変化があったんだと思います。
 健太郎の読解力ではこれが限界です。

 後半は「何故なくなったのか?」で、2011年3月11日のすみれの足跡を辿ります。
 そうです。
 すみれは東日本大震災の当日に被災地に居たのです。
 すみれは海の彼方へと行ってしまったのです…

 このパートだけはドキュメンタリータッチでした。
 聞けば、原作者の先生が実際に震災を経験したそうで、妙なリアリティがあるのはそのせいかもしれません。

 優しく軟らかな作品で、健太郎にはちょっと難しかったですが、主演のお二人、浜辺美波さん、岸井ゆきのさんが素敵な作品です。 


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