『ナイル殺人事件』 2022年29作目 ☆☆☆★ ユナイテッドシネマ
https://www.20thcenturystudios.jp/movies/nile-movie
ケネス・ケブラーが監督、主演を務めた『オリエント急行殺人事件』の続編。
私の世代の「ポワロ」と云えばデヴィッド・スーシェの『名探偵ポワロ』で、偏屈で頑固だけれど、お茶目で親しみのあるポワロでしたが、ケネス・ケブラーのポワロは傲慢でふてぶてしく偉そうで、全く親しみの無いキャラクターなので嫌いなのですが、ポワロはポワロなので観ました。
冒頭は第一世界大戦に従軍している際のポワロ。
兵士だったんですかね? 階級章が読めなかったので分かりませんでしたが、偉そうなんで士官かと思ってました。
この時期のポワロはトレードマークの髭を生やしておらず、髭を生やすことになった理由と、長く独身でいた理由が明かされます。
「愛」です。
作品のテーマとして「愛」が描かれていましたが、ポワロにこんな過去があったなんて…
ネタバレにならない程度に話をすると、舞台は1930年代の末。
第二次世界大戦が始まる前のエジプトが舞台。
ピラミッドを始め古代エジプトの遺跡が登場します。
『オリエント急行殺人事件』では豪華列車の旅で、セットが豪華で素晴らしかったですが、今回は遺跡です。
アスワン・ハイ・ダム建設で移転する前のアブ・シンベル神殿が再現されてました。
衣装も相変わらず豪華で、ガル・ガドットが出演されているのですが、衣装がシルク?のドレスでメタリックだったので「ワンダーウーマン?」となって、ライバルも真っ赤なメタリックなドレスで「やっぱりワンダーウーマン」でした。
ガル・ガドットの役は貴族なのかな? 資産家の女性で、友人が結婚したんだけど相手が無職の男なんで屋敷の管理人にしてやったらできちゃって結婚したら、友人がストーカーになったんで新婚旅行でエジプトまで逃げる話。
友人の婚約者を寝取ったら、そら怒るって。ストカーにもなるって。
無職のヒモが女騙して婚約までたどり着いたら、もっと金持ってる女に乗り換えただけの話。
「愛」がテーマなだけに「色んな愛」があるんだね。
そんなこんなで、ストーカーから逃げる為に更にナイル川のクルージングに行くことに。
ここで古代エジプトの神殿が出るのですが、壮大なスケールでした。
が、金あるんだから船を貸し切りにすればいいのに、ストーカーがチケット買って乗り込んでくる。
ストーカーと、金持ってる女に乗り換えたヒモとで案の定揉めて…
これ以上書くとネタバレなんで書きませんが、ここまでで実はミスリードが仕込んであります。
健太郎の誤解や解釈違い、記憶違いではありません。
わざとミスリードで書きました。ネタバレに直結するので。
殺人が起きて、乗り合わせたポワロが犯人探しをするのですが、容疑者は乗客全員。
婚約祝いに駆けつけた関係者ばかりで、揃いも揃って動機があったりする。
遺産相続人の名付け親。
財産の管理と運用を任されていて、着服してた従兄。
婚約を破談にされた使用人。
侮辱された。
揃いも揃って皆、動機がある。
謎解きは流石ポワロなんだけど、「愛」がテーマなだけに今作は深みがあった。
人種、性別、身分、愛には障害が付きもの。
細々とした事も解決しながら話が進みました。
冒頭のシーンのせいか『オリエント急行殺人事件』の時は感じなった「親しみ」をポワロに感じました。
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