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2021年11月30日19:56

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宇宙戦争

「宇宙戦争」(War of the Worlds)観ました。
2回目だけど、まだよく理解できなくて、映画の解説を読みました。
2005年のSFアクション映画で、スピルバーグ監督、トム・クルーズ主演で、ダコタ・ファニング、ジャスティン・チャットウィン、 ミランダ・オットー、ティム・ロビンスなどが出演、ナレーターはモーガン・フリーマンです。
原作はH・G・ウェルズ(イギリスのSF小説の巨人)で、脚本は
ジョシュ・フリードマンとデヴィッド・コープ。
興行収入、$603,873,119! 605億円くらい?すごいですね。
さすがトム・クルーズ主演のアクション映画でスピルバーグ監督作品。
このコンビは最強ですね。
「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」の
$791,107,538には及びませんけど。

興行収入だけで判断はできない、とは言いながら、トムの人気というのはやはりすごいし、今も世界でトップの俳優、という評価は正しい、とわかりますね。
どの映画も、「もしこれが他の俳優の主演だったら、こんなに面白くなってなかっただろうな」と思わせる、迫真の演技をしてますからね。

宇宙人による地球侵略の話、「オブリビオン」(トム主演)とテーマが共通してますね。
こういう話には、この俳優はなくてはならない、というと言い過ぎ?でも「人類で最もタフで優秀な戦士となり得る人が、地球の危機に際しても、最後まで生き延びて、人類を救済へ、と導いてくれるのじゃないか?」と思わせるキャラです。
トム・クルーズが演じるのは、貨物港でクレーンのオペレーターを勤めるレイ・フェリエという、バツイチの男性。
そして人類の危機、という運命の日に、たまたま元妻に頼まれて、2人の実子、レイチェル(10歳の女の子)とロビー(10代の男の子)を預かってます。

この映画にはたまきのお気に入りの俳優がもう一人出てます。
最初観た時には気づかなかったけど。
ティム・ロビンス。「ショーシャンクの空に」という、不朽の名作で主演を務めた人。
今回は救急車の運転士で、ちょっとエキセントリック、というか、このパニック状態の中で、自制心を完全に失う人の役を演じてます。
エイリアンの侵略で、周囲の人間がどんどん殺されていく場面に遭遇し、自分にもそれが襲い掛かってくる、という状況で、冷静でいられる人がどのくらいいるか?
というのは興味深い問題ではありますが。

そしてこの人、まだ自制心を失う前に、レイと話していて、とてもいいことを言ってましたよ。
「俺が運んでいた救急患者は、大抵病院に到着する前に死んでしまうんだ。だが中には、到着してもまだ生きてる奴がいる。
どういう奴か?
頭を使って考え続ける奴なんだ。パニクらないで、必死で考え続ける・・・」
なるほどね。同時多発テロを扱った映画でも、似たようなセリグがありました。
生き埋めになった救命隊員が、「俺たちを生かしているのは脳なんだ。脳が死なない限り体も死なない。だから眠るな」と仲間に言うのです。

たまきは以前から、こういう、危機的状況の中で生き延びる人と死ぬ側に分かれる人の違いは何か?
という問題に興味がありました。
勿論、運の良し悪しにも大きく左右されるけど、それにしても生存率には、個人の持つ力が大きい、ということがいろんな場面を見ていてわかります。
頭脳明晰な人、体力のある人、運動能力の高い人・・・
でも一番大きな分岐点は、「最後まで冷静さを保てる人」であるかどうか?という気がします。
一瞬の判断の良し悪しが生死を決める、という場面には、なかなか日常では遭遇しないけど、こういうパニック映画を観てると、生死の分かれ目は、いかに素早く、正確な判断ができるか?に大きく左右される、ということがわかります。
パニックに陥った人は、大抵命を落としてますもんね。
でも冷静でい続けるって並大抵のことではないこともわかります。
そして、集団の中で一人パニクる人がいると、全体を破滅に導いてしまうこともあるし、逆にたった一人の冷静な観察者が、敵の弱点を見抜いて、それが逆転劇のきっかけになったりもする・・・
こういう映画を観ていると、自分が冷静でいる訓練を普段からしておくのも大切だけど、本当に優れた人を周囲に誰か確保しておくのも重要だな・・・と思っちゃいます。

もう一つ。
「オブリビオン」と同様に、この映画のエイリアン地球侵略の原因も、「宇宙人は地球という豊かな星に嫉妬して、それを奪おうとする」というものです。
その通りだ、と思いますね。
この奇跡の星、地球には、神様だって嫉妬するでしょう。
まったくの偶然から、広大な宇宙で唯一、豊かな生命を生み出せる星になったんだから。
そして最終的に、人類をエイリアンの侵略からかろうじて救うことができたのも、この「生命の源」のおかげなのでした。
これについては後程触れます。

今のところ、地球以外に「知的生命体」の住む星は発見されてないですね。
永久に、そんな星は発見できないだろう、という気がします。
他のレビューでもたびたび言及するようですけど、地球を失ったら人類が生きられる場所なんてないのだ、と思います。
ま、遠い将来はわかりませんけどね。
よその星に住めるようになっても、地球はちゃんと確保しておかないと、人類は存続できないだろう、と思いますよね?

こういうSF映画を観るたびに、経済活動にばかり夢中になって環境を破壊してはいけないのだな・・・とつくづく思うし、
地球がいかに素晴らしい奇跡の星であるか、を思い知らされます。

ストーリーの概略はーーー
人類がまだ機械文明を生み出すには程遠かった数千年前に、遥かに進んだ文明を持った知的生命体(エイリアン)が、豊かな地球に住む人間に嫉妬し、地球を奪うべく、じっと観察していた。
そして人類が何の疑いもなく「万物の霊長」として暮らす間に、トライポッドなる機械を地中深く埋めて、人類を一掃する計画を練っていた。
稲妻に乗って、トライポッドのパイロット達が地球に降り立つと、地中のトライポッドが姿を現し、世界中の主だった都市は全てあっという間に全壊に近い状態にまで破壊された。

そしてレイの住むニューヨークにも破壊者達がやってきて、街はたちまち崩壊した建物と死人の山になり、パニックに陥った人々が右往左往する、危険地域になってしまう。

・・・という流れなんだけど、ここですね。
そういう状態でも、恐慌に陥ることなく、最善の方法で脱出を試み、生き延びる人は大勢いるのです。
こんな極度の非常事態で、人間がどう行動するか?というのは興味深いですね。
商店の経営者も皆、当然逃げることしか頭にないので街は無法地帯と化し、人は皆、強盗と化します。
ある意味、人の本質がこういった極限状態で露見するのですね。
レイも、人の車を盗んで子供達を安全な場所まで連れて行こうとしますが、暴徒の群れに捕まって、銃で脅され車を奪われます。
それでもどうにか隠れ家らしきものを見つけ、身を隠すと、そこで例の救急車の運転士、ハーランと出会うのですね。
その時までには、息子のロビーは、どうしても戦いに参加する、と言って、海兵隊を見つけてそこへ向かい、行方不明になってます。
ここで、ハーランがおかしくなってしまうのは、ある光景を見てからで、それは、エイリアンは人間を殺して血を吸い、その血と体の細胞を肥料として、赤い植物らしいものにふりかけている場面です!
地球に、彼らの主な食糧であるその植物をもう植え始めてる!

その後、娘のレイチェルがトライポッドに吸い込まれると、手榴弾を手に入れたレイは、娘を救出するためにそれを敵に投げて、わざと自分も敵に捕まるようにします。
そして中でそれを敵に投げつけると、意外と簡単にトライポッドは倒れてしまう。
それまで、”人類の兵器や軍隊は「侵略者」に手も足も出ず、避難民の逃げる時間を稼ぐため地上からは戦車と装甲車、歩兵部隊が、空からは攻撃ヘリと戦闘機が一斉攻撃を加えたものの全く食い止められないまま敗走。”という状態だったのに、です。それまで、トライポッドの周囲に、目に見えないシールドが張り巡らされていて、人類のどんな攻撃も、ポッドに届かなかったのに。

何かの理由で、敵は弱り始めている、と推測できる。
この辺りから、レイが発見する重大な敵の欠陥が、この街を救うことになります。

あの、ですね。
たまきは実は、この映画を観ていて最初に目を引かれたのは、レイと子供達の関係でした。
彼は離婚して、元妻は他の男性と結婚しているせいか、子供達はレイを父親とは認めていないような態度を取るんですね。
男の子なんかすごく反抗的だし、女の子も父親を「お父さん」ではなくレイ、と名前で呼ぶし。
でも、二人ともその表面の態度と裏腹に、ほんとはすごく父親が好きなんだ、というのが見ていてわかるんです。
そして、これはトムが演じたせいだ、と思うけど、3人は親子、という縦の関係ではなく、年の違う友達みたいな関係なんですよ。
トムはいつまでも若者みたいでしょ?
だからロビーと一緒にいるとこなんか、年の離れた兄弟みたいに見えるんですよ。
ロビーはすごい生意気な態度で、父親をレイ、と呼び捨てにして、反抗的なんだけど、それでも心の底では愛してるんだな、という感じ。
それがたまきは見ていてすごく不思議で、やはりこれはトムが演じているせいだろう、という気がした。
彼はね、子供が大好きなんですよ。
「ザ・エージェント」でも子役の子ととてもいい関係を築いていたけど、実際、あの子役の子は、この役を演じることは無理、と辞退しそうになっていたのを、トムが助けて、彼が演じられるようにしてあげて、それで出演したらしいんですね。

でもこの映画では脚本自体がそうだったのかもしれません。
ストーリーでは、勇敢に敵と戦って子供を立派に守り抜き、敵の弱点まで見つけて勝利に導いたことで、子供達は彼を見る目が軽蔑から尊敬に変わった、ということになってます。
でも、あの友達同士のような、本音をぶつけ合う親子の関係って、なんか魅力的に見えたし、最初から子供達はレイを好きだったよ、とたまきは思った。
あの親子の関係って、他の俳優が演じていたら、また違った印象になっただろう、という気がしますね。

ところで、エイリアンが倒れたのは、意外な理由なのでした。
地球上に無数に生息する、微生物(原作者が神の知恵と呼ぶもの)に対応できる免疫システムを、彼らは持っていなかったことが原因だったのです。

これ、ネタバレになってるようで、ストーリーに関しては、ごく大雑把にしか書いてないので、実はネタバレ、というわけでもありません。と思うけど。

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