『夏への扉-キミの居る未来へ-』 2021年63作目 ☆☆☆☆ MOVIX仙台
https://natsu-eno-tobira.com/
ロバート・A・ハインライン先生の『夏への扉』の映画化。
原作の小説が発表されたのは1956年で、半世紀以上前の小説だけあって「優しい」作品でした。
ネタバレになるので詳しくは書きませんが、「人が死なないし」、「極悪人が出ない」。
「人を騙す悪人」は出るけれど、「極悪人」じゃないし、ちゃんと報いを受けているので「観ててムカつかない」。
「観ててムカつかない」て大事だと思う。
いつになっても「個性的」を「際物/キワモノ」と勘違いしてる演出が多くて、キワモノのせいで作品自体は良いのに「作品そのものの価値を下げている」作品が未だに有る。
なので「観ててムカつかない」は大切だと思う。
話はこんな感じ。
科学者が主人公で、研究成果を騙されて奪われた上に「冷凍睡眠」で未来まで眠らされる。
目覚めた「未来」で自分が冷凍睡眠している間に何があったかを調べたら、「あのままならああなった筈」が起きておらず、「何故こうなった?」「あれはどうなった?」と疑問ばかり。
疑問を解くためにタイムマシンで過去に戻る。
原作が半世紀前の古典SFだけあって、タイムマシンに関するあれやこれやがお約束。
と云うか、この作品で描かれた「タイムマシンに関するあれやこれや」が「タイムマシンの基本」になったわけだから当たり前。
「自分は相手の事を知らないのに、相手は自分の事を知っている」
↓
「過去に既に会っている」
「知ってる会社が無くなってるor変わってる」
↓
「過去で何かあった」
てな感じで、「過去に何があったんだ?!」を確認しに行く。
「過去に干渉して未来を変える」てやつなんだけど、「既に未来を知っている」ので「過去を変える」ではなく「未来に合わせる」だったりする。
SF作品としてタイムトラベル、時間旅行の古典、元祖をスクリーンで観られて嬉しいです。
見どころは「タイムトラベルあるある」なのですが、未来で出会う主人公を助けるアンドロイド役の藤木直人さんの「無表情さ」と「何処か人間離れした動き」が大変に似合っていて、逆に藤木直人さんらしかったです。
「極悪人が居ない」ので作品自体がストレス無く観れましたが、時間を超えた純愛ドラマであり、タイトルの由来になった猫ちゃんが可愛い映画でもありました。
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