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2021年08月29日00:46

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『ファニーバニー』 2021年48作目 ☆☆☆☆ チネ・ラヴィータ

『ファニーバニー』 2021年48作目 ☆☆☆☆ チネ・ラヴィータ
https://entm.auone.jp/camp/funny-bunny/lpc

「自殺する人を見抜く力のある自称小説家」の男と、巻き込まれる友人の話。
 飯塚健監督がご自身が書いた脚本で、元は舞台だそうです。
 図書館での話と、ラジオ局での話で出来ていて、図書館での話の撮影を、宮城県の大崎市の市立図書館で行ったので宮城では先行上映でした(話では区立図書館となっていて、館内には「区」の掲示物がありましたが、よく見ると東日本大震災の掲示物も貼ってありした。これは元々張っていた物でしょうか?)。

 兎の着ぐるみの頭だけを被った男が閉館間際の図書館に押し入って、「誰も借りられない本」を探す話と、ラジオ局をジャックする話で出来ていて、時間の割り振りは7:3ぐらいに感じましたけど、両方とも良い話でした。

 「自殺する人を見抜く力のある自称小説家」の男が中心人物なのですが、これが情熱的な「口の上手い男」で、図書館への移動の為に乗ったタクシーの運転手は、当初は嫌々運転してたのが、降りる頃にはすっかりやる気満々になっていて、僅かな時間で人の心をつかむ「口の上手い男」で、演じているのが中川大志さんでした。
 口の上手さ、情熱的な感じが見た目にも出ていました。
 巻き込まれる友人が岡山天音さん、図書館に監禁される司書が岡めぐみさん。
 久しぶりにスクリーンで見ました、岡めぐみさん。宮城でのロケは『アヒルと鴨のコインロッカー』以来でしょうか? 相変わらずお美しいです。

 何故図書館を占拠したのか?
 誰も借りられない本とは何か?
 が図書館パートのキーなんだけど、元が舞台なだけあって登場人物達の台詞のやり取りだけで進んでいく。
 最初は淡々としているように感じる台詞のやり取りが、実は一つ一つに意味のある事が後で分かり、舞台は図書館のままで台詞のやり取りだけで話が盛り上がっていくのは舞台の様でした。

 図書館パートは前日談で、その数年後がラジオ局のパート。
 自殺しようとしていた男を助けた「口の上手い男」が、二人でラジオ局に向かって今度はラジオ局を占拠する。
 相変わらず無茶をするけど、何故そんなことをするのかがまた台詞のやり取りで明かされていくんだけど、フリが図書館パートにあったりするんでこの辺も脚本が良く出来てる。

 元が舞台なので、動きとか演出じゃなくて演者さんのお芝居と台詞のやり取りだけで魅せてくれる作品です。
 図書館パートは図書館。ラジオ局パートは、他の場所もちょっと出るけどラジオ局。
 場面が少ない中で演者さんの台詞のやり取りで話を進めるので、本当に脚本が良いし演者さんのお芝居が上手い。

 舞台を観ているような映画でした。

 両パートの狭間に出てくるラーメン屋、じゃない中華料理屋の大将の角田晃広さんも良い味してました。
 たまに映画で見かけますが、どの役も良いですね。


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