ミランダの第2幕 大晦日、コミックマーケットとライブ
その日は、大晦日という事で、町は人であふれかえり、有明のとある場所では、コミックマーケットが行われており、同時に、ある武道館では、人気アイドルグループのライブが行われていた。
そして、コミックマーケットも、様々な同人誌を買う人と、コスプレをしている人と写真を撮るなどして、その場は盛大に盛り上がった。
だが、これを逆の意味で待っている者がいた。
「フフフ。そろそろだな」
と、その者は、水晶玉に、指先を向け、ピンクの球体を指から放ち、一斉に電気を落とした。
すると、まだ昼近くだというのに、まるで闇に覆われたように真っ暗になった。
「やだなに?」
「停電?」
「あれ?スマホもダメっぽいよ電源すら入れない」
と、スマホをいじっていたその時
―――――
なんと形態の中心部から、赤い丸がどんどん大きくなり、それはなんとスマホを越えて、現実世界にまで溢れたのだ。
「キャア!! な、何これ〜」
「うわ〜俺のもだ」
「こっちも〜〜〜!!」
と、内部は大騒ぎになり、係員が、すぐさま。
「落ち着いてください! 落ち着いてください! 誘導に従ってください!!」
と、係員が、皆を出口へ誘導するが、なんと扉が自動で全部閉まり、上げく、血は床からも溢れ、その血が、ある女性の足を掴んだ。
「キャー!! な。なによこの血は!?」
彼女の方に、係員がライトを向けると、血は彼女を呑み込もうとしていた。
だが、これが合図になったかのように、全員のスマホから漏れた血が、床から溢れ出し、どんどんその女性と同じ様な現象が起きた。
そして、ライブ会場でも、同類の現象が起こり、ライブどころではなくなってしまったのだった。
しかもそのアイドルグループの控室も爆発し、アイドルグループも、全員血で染まってしまった。
無論観客だけでなく、その場にいた全員が血で埋もれてしまったのだった。
そして、その時
―――――
「ははははは。いい気味だな〜さあ、立ち上がれ、今日からお前達は、俺の配下、ブラッディモンスターズになるのだ。そして、この世界全てを制圧しようではないか。集まれ! コミケとほざいていた者達よ。我々がこれからの人間世界を変えていくのだ!!」
彼がそういうと、その血は既に人間の形をしておらず、頭には角があり、目はブルーに白いライトが入ったようになると、手は、血から生えてきて、足も完全いモンスターのそれに近い様な形になると、皆は1列になって歩き出し、アチコチの人間に襲い掛かり、人間達を、どんどんブラッディーモンスターにしていった。
「ハハハハ。そうだ。人間等いらぬ。これからはこの私が、この国を統べる王となるのだ!」
「今日は実に気分が良い。こういう時の酒程旨い物はない」
と、ブラッディーワインと、骨付きに肉にかぶりついた。
だが、彼は気づいていなかった。
彼を倒す為の勇者達が、選ばれていた事に……
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