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2020年11月18日18:45

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国立劇場 令和2年11月歌舞伎公演 第二部

国立劇場 令和2年11月歌舞伎公演 第二部

行ってきましたー!

国立劇場では初歌舞伎。
チケット代が安いです〜
1等席 7,000円(学生4,900円)
2等席 4,000円(学生2,800円)
3等席 2,000円(学生1,400円)

サイトのアクセスに従い、お堀の方から行きました。
お堀の向こうは皇居だから空が広く、開けていて、紅葉目前の木々も美しく、なんともいい気分。

30分前に入口に行くと、スタッフがアルコールスプレーを手に噴射してくれ、
半券は見せた後、自分でもぎる形式。
1階でパンフレット(1000円)購入。
歌舞伎座と異なり、後半になると写真入り、ということではない様子。
広々と抜けた空間。
2階には名画の数々。鏑木清方の「野崎村」がよかった。
お手洗いの個数は多くないけれど、両脇にあり、手拭きの紙が置かれており良い。
売店も開いていました。

開演16時半。10分前には着席。2階3列目。
千鳥席のため、視界良好。傾斜強め。
でもって、国立劇場の2階は舞台と距離が近い!わーい!
花道も逆七三くらいまで見えました。

さて、始まります。

「彦山権現誓助剣(ひこさんごんげんちかいのすけだち −毛谷村−」

・第一場 豊前国彦山杉坂墓所の場

土手を模した高めの場所に3人の百姓のような男。
そこに、花道より六助(仁左衛門)登場。
万雷の拍手。七三で喋りはじめてるのにかぶるくらいの拍手。
布団のような縁の短めの着物。足首出てる。

第一声が明るい柔らかい関西弁。(福岡の設定らしいが)
坂田藤十郎さんが亡くなったことを思い出させる。
やっぱり関西人としては西のニュアンスがうれしい。
土手を上り男たちを話してる様子で、母の四十九日の墓参りであることが知れる。
まーとにかくニッコニコ。平和な村なやあ、って感じ。

そんで、おばあちゃん連れた浪人(彌十郎)さんに、ばあちゃんの為にあんたとの試合勝たしてくれへんか、と八百長を持ちかけられ、ええよええよ親孝行したり、って六助。
おばあちゃんを遠くから覗く姿がまたよしで、約束した後、亡き母への供養にもなるっつって、水汲みに行く様もよし。
でもって、悪い奴らに追いかけられた爺と子供が出てきて、六助が助けてくれるけど爺は倒れる。子供は預かる。子供は、梅枝さんのお子様。初お目見えの小川大晴くん。
これらが約10分。

・第二場  毛谷村六助住家の場
場所は、六助の家の前。
浪人と六助の決闘シーンから。見届け人もいる。
約束通り、六助は負けたげて、片膝ついて、打たれた右手をさすりさすり、親孝行できてよかったなあって顔して、見届け人の話聞いてる。
なのに、浪人は、お前なんて弱いんじゃ偉そうにすな、ぐらいの勢いで、下駄で六助の額殴って、出て行く。六助の額に血。え??私、ここびっくりしました。
なにすんねん、負けてもろてその態度ないやろ、と思ったのですが、六助は笑ってる。
「親孝行できてよかったなー」みたいなことも言うてやってる。ええ人すぎるやん。
そっからは、おばあちゃん(東蔵)が旅の途中じゃ休ませてくれってきて、うち上げたったら、独りもんと知るやいなや自分を母にして、って言う。
六助もジョークとして笑って受けたら、いや、ほんまやで、お金もあるねん、って、六助にシュッとお金投げる(エアです)。
六助も、いやいやそんなそんな、ってシュッとお金投げ返す。おばあ受け取る。
なんやねん、この、寺内貫太郎一家みたいな茶番。めっちゃおもろいやん。
まあ、休んでな、って奥の部屋に入れてお茶出して、預かった子供と遊んでたら子供が膝で寝てもうて、枕屏風の向こうで寝かしつけてると、花道から虚無僧(孝太郎)。濃い茶色の高下駄履いてかっこよい。怪しい男たちをやっつけて、六助んとこへ。
初め、甥っ子を盗んだと思って六助に斬りかかろうとするのに、途中で、名前聞いて許嫁と知って、「いい男」「嫁じゃ嫁じゃ」と慌てて食事の支度しようとするさま、めっちゃ笑える。
呆れた六助に「自分誰なん?」と聞かれ、また、慌てて自己紹介。
すごい大木上げ下げしたり、忍者みたいなんをやっつけたりしながら、説明。怪力。
なんと、六助の預かってる子が、実は、虚無僧のお園さんの妹の子供で、寝てるお婆がお園の母。でもってお園の母は、六助の剣の師匠の嫁で、お園さんは実は許嫁だった!
なんという偶然。
六助も、「稀有な一日」と言っている。
でもって、師匠も、お園さんの妹も、あの、勝たしてやった浪人にやられたとな!
怒る六助。踏み込んだ石が凹む。おもしろい演出。
そんなこんなで、色々わかって、許嫁と手が触れてウキウキもしてりして、ほんなら、仇討ちに行ってくるわ!と元気よく子供を左に抱きかかえて、4人が型作って終了。
1時間30分。

なんといっても、仇討ちとはいえ、なんか絶対勝つやん、という晴れ晴れさがある。
笑いどころも多い。
浄瑠璃と呼応している喋りや、柝の音で作る型の場面もある。
見所いっぱい。
その上、仁左衛門さんの美しさ。
顔も形も、階段に足かけて座ってるとこなんて、左足首ぐいっと曲がり、右足はすらっとまっすぐ伸びてる。
足を揃えてる後ろ姿の足裏はばっちり対称。
2度ほど、手ぬぐいで(役の小道具の)で顔を額の汗をぬぐい、最後の、子供抱いて立つとこは膝に手を当てていたが、体にくるよね、やっぱり。

幕間30分
客席、ロビーの椅子は食事厳禁。
2階は食堂があるのですが、横の一部を無料お休み処として提供。アルコールスプレー、除菌シートあり。売店でコーヒー(300円)購入し、しばし休憩しました。

18時30分
「文売り」
始まる前に照明は全部落ちて真っ暗に。
その後、パッと舞台の照明がつき、立っているのは中村梅枝さん。眩しっ。
天井からは梅。
梅枝さんは若手の女形の中でも、妖艶で姉御感があり、美しいです。
清元との一人踊り。

「三社祭」
清元の演者そのままに、すぐに始まった。
幕が開くと、舟で立ってる男二人の後ろ姿。
勢いがある。鷹之資さんと、千之助さん。
こちらも踊りです。
鷹之資さん、とても勢いがありキレがあり、でも、静かな踊りもされて、ついつい見てる。
千之助さんは、途中からとても軽やかでした。
瑞々しく、エイヤーって感じの若さが気持ちよい。
最後、はじめと同じ後ろ姿のシーンで幕引きですが、鷹之資さんの肩がハアハアいってるのが、とても印象的でした。いいよね、一生懸命って!

終演19時。
いずれも大きな拍手。
千鳥席なので埋まっても通常の半分ではありますが、8割くらい入ってました。
やっぱり、一幕ではなく、いくつか見れるのはうれしい。
しかも、国宝の次は、若手の踊りなんて、とっても気持ちいいです。

と言うわけで、12月は観るつもりはなかったのですが(仁左衛門さんは南座だし)、
国立劇場の雰囲気と、周辺の気持ちよさと、料金と、うちからのアクセスのよさ。
安心のコロナ対策、そしてなんといっても、歌舞伎のおもしろさ! 
12月も国立第二部、行きまーす!
初「河内山」。
白鴎さんのお家芸とな。梅玉さん、莟玉さん出るし、わーい!
一度拝見したかった見目麗しい染五郎さんの踊りも楽しみです〜

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