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2020年10月10日07:36

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ひめゆり平和祈念資料館ー30


牛島司令官最後の命令

 6月下旬、沖縄守備軍は崩壊した。牛島司令官は、自決に先立ち、最後の軍司令官命令を発した。
 「全将兵ノ三ヶ月ニワタル勇戦敢闘ニヨリ遺憾(いかん)ナク軍ノ任務ヲ遂行(すいこう)シ得タルハ同慶ノ至リナリ。然(しか)レドモ、今ヤ刀折レ矢尽キ、軍ノ命旦夕ニ迫ル。スデニ部隊間ノ連絡杜絶(とぜつ)セントシ、軍司令官ノ指揮困難トナレリ。爾後(じご)各部隊ハ各局地ニオケル生存者ノ上級者コレヲ指揮シ最後マデ敢闘シ悠久ノ大義ニ生クベシ。」
 
 米軍上陸から3ヶ月、十数万人の住民と十万の将兵が死んだが、司令官は、これを「軍の任務を遺憾なく遂行できた」といって、「同慶の至り」とし、この事態にいたっても、生き残った将兵に対し、降伏を許さず、最後まで戦って死ねと命令した。将軍らは、住民の保護について米軍と交渉することもせず、砲煙弾雨のなかに放置したまま自決した。

(当館では、ひめゆり学徒隊の映像による証言を開館以来記録し、現在も続けています。

●沖縄戦記録フイルム1フィート運動

証言とともに上映されている戦争の映像は、沖縄戦の記録映像です。
アメリカの国立公文書館には、沖縄戦の中でアメリカが記録したフイルムが2000タイトル以上、保管されています。1983年、沖縄戦の実態を伝える映像を、1フィート百円の基金で買い取ることを目的とする市民団体「子どもたちにフイルムを通して沖縄戦を伝える会」(通称・沖縄戦記録フイルム1フィート運動の会)が設立されました。初代会長は、ひめゆり学徒の引率教師、仲宗根政善先生でした。仲宗根先生は、当ひめゆり平和祈念資料館初代館長でもあります。
1フィート運動の会がこれまでに入手した映像は、アメリカ国立公文書館にあるフイルムの1割強です。入手のための活動はこれからも続きます。

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