横浜の家の近くにも、そして広島の家の近くにも、店名こそ違うものの同じような「高級食パン」の専門店がある。
横浜・青葉台の方には「これ半端ないって」という店があり、広島駅の近くには「考えた人すごいわ」という店がある。
店名のつけ方を見ると「ひょっとすると同じ経営母体なのではないか?と勘ぐっている。
「考えた人すごいわ」という店名のお店も、広島や中国地方だけでなく、かなり広域に展開しているようだ。
どちらも、一斤で800円(+税)ほどする。
一般的に売られている食パン2つ分ぐらいの量はあるが、お値段は倍以上することになる。
一言でいえば「高い」わけだが、どちらのお店も出店したての物珍しさも手伝ってか、いつ通りがかっても「完売しました」の看板が出ているのが常だった。
販売数が限られているということもあるのだろうが、やはり人気があるのだろう。
食べ物には比較的興味のある私だが、こういう高嶺の花には手を出してこなかった。
なにしろ、販売のロット(単位)が大きすぎるのである。
食パン2袋分ぐらいの細長いパンを買うのは、独り暮らし状態の私にとっては荷が重すぎるのだ。
整理券を受け取り、焼き上がりの時間を見計らって買いに行く、という二度手間も煩わしかった。
横浜の家でもそれなりに別の美味しいパンを知っており、しかも基本週末だけしか2人でいる機会のない私たちにとってはやはりロットが大きいため敬遠し続けている。
ところが最近、ちょっと事情が変わって来た。
広島のお店で、夕方になると整理券なしで買えるようになってきたのだ。
キャンセル待ちや、売れ残ったパンが、相当数販売されるようになったのである。
そんなわけで先日、初めてひろしまでこの高級食パンを買ってみた。
どんなものだか、お手並み拝見しようという趣旨だ。
家に帰るとさっそく、まだ温かさの残るパンをスライスし、ひとくち食べてみる。
すると、生地の甘みがふんわりと口の中に広がって来た。
なるほど、これはファンになる人が出てもおかしくはない。
何もつけなくても美味しいというのはなかなか魅力的だ。
そんなわけで、毎朝厚めにスライスしてこのパンを味わっている。
買い続けるかどうかは判らないが、今のパンが無くなった後に普通のパンを買って食べた時点で、リピートするかどうかを判断したいと思う。
こういうのを、プチ贅沢というのだろう。
864円で味わう新たなパンの味を、しばらく噛みしめて楽しみたいと考えている最近の私であった
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