mixiユーザー(id:39339823)

2020年08月26日23:47

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谷崎潤一郎「細雪」を読む

  基本あまり小説は読まないけど、故郷関係(「のぼうの城」「陸王」)、趣味関係(「羊と鋼の森」「蜜蜂と遠雷」)などは時々読みます。
 京都に住むようになって、川端康成の「古都」も読みましたが、平安神宮の紅枝垂桜の関係で「細雪」を読んでみました。京都が出てくるのは主人公姉妹が毎年桜の季節は京都に来て、桜を愛でトリは平安神宮の紅枝垂桜という場面だけで、基本は次女の住む芦屋が舞台の中心です。私の初めての関西暮らしが西宮の苦楽園口ということもあり、思わぬところで懐かしさを感じました。明らかに阪急神戸線の世界ですね(夙川が出てきたり)。
 こういう小説を東京人(日本橋出身)の谷崎が描いたところが面白いです。谷崎の東西比較論は知らないけど、住む場所としては東京圏よりも関西圏に愛着を感じていたのではないでしょうか。その辺は関東出身で関西生活が長くなった私としては共感を感じました。
 具体的な店(今はなき大阪北浜の三越とか)もいくつか出てきましたが、クラシックホテルの代表格のひとつ奈良ホテルが南京虫(つまりゴキブリ)がいたホテルとしてボロクソに書かれていたのには少々驚き。やはり事実だったのかなあ(そうじゃないと名誉棄損で訴えられるのでは)。谷崎は住まいは芦屋だったけど、お墓は京都の法然院にあるようです。紅葉の季節に行ってみようわーい(嬉しい顔)
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