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2020年08月12日12:06

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朝ドラは冒険だ!続き

連続テレビ小説朝ドラの歴史をひも解いてみたりすると、朝ドラの原点には十朱幸代や岩下志麻が新人時代に出演していた帯のホームドラマバス通り裏がなによりもあったのだがいまバス通り裏の映像はろくろく残されてはいないのは残念なことだ。
正式に朝ドラがスタートしたのは娘と私という獅子文六原作の作品からでありその頃から朝ドラヒロインは女優の足掛りとして朝ドラヒロインを目指すムーブメントも動き出すのだろう。
東京と大阪で交互に半年ずつ朝ドラを造る原点になった作品は大竹しのぶさんヒロインの水色の時からである。大阪朝ドラの本格的元祖は秋野暢子さんヒロインのおはようさんだったりする。

私が朝ドラで印象に残るのはなんといっても橋田壽賀子が書いたおしんと春よ来いだろうか?
おしんが放送されて山形県は複雑な思いをしたのではあるまいか?なによりもおしんが山形県が痛め付けていることを山形県民は恥ずかしくおもったことだろう。おしんが企画されたとき明治ものは受けないとか反対意見が局内であったという。おしんのモデル人物は橋田壽賀子にこっそりと身の上話の投書をした明治女の複数とも言われている。中には女郎やに売られた過去を打ち明けた明治女もいたとか。おしんは子守奉公から女中奉公を経て髪結いや行商人食堂オーナーなどの商売をするうちセルフ方式のスーパーマーケットを立ち上げた叩き上げ女の物語であったが貧農の娘の辛抱の日々ばかりでない、戦争責任や富とのつきあい方なども含めてよくぞまあ書いてくださった優れた作品ではあった。
一方の春よ来いは橋田壽賀子自身の人生を高倉春希という一女性の一代記に替えてフィクションとして描き出したまたおしんと同じく一年がかりの大作であった。高倉春希は矢野原氏と結婚して矢野原春希として脚本家としての歩みを進めて行く。矢野原とは死別して春希はなお渡る世間は鬼ばかりを書き始めなお書く地獄のなかを生きたというなかで春よ来いは閉じられた。
橋田壽賀子が一年間朝ドラを書けて俺はなんで半年しか書けないのかとぼやいたのは鮎のうたという朝ドラを書いた花登筺であったらしい。鮎のうたは山咲千里が清純派女優だったことを証す花登筺お得意の商魂ものであった。商家の扱う商品は繊維類だったようだ。ちなみに山咲千里のあゆの故郷は琵琶湖畔にされているのは鮎のうたに自らの故郷への思慕を重ねてのことであったのか?花登筺の遺著私の裏切り裏切られ史の記述に橋田壽賀子への嫉妬が垣間見え、作家の果てなき矜持の高さを伺わせる。
平成に入っては朝ドラは61作品もつくられたことになる。
2019年記念すべき通算100作品目のなつぞらがつくられた。さらにスカーレット、エール、おちょやん、おかえりモネ、カムカムエヴリバディと朝ドラが続くことになるが、ともかく、朝ドラは安らぎをときにスリルを垣間見せ、主婦の朝仕事上がりの一服の清涼剤的な機能を果たしてきた。
銀河テレビ小説やポーラテレビ小説、さらに花王愛の劇場のなくなった現在にあって朝ドラはまさに生活のよりしろいきるかてたるメッセージを伝えながら未来になお続いて行くであろう。
朝ドラエールはまだ再放映が続いているがそれなりに楽しい結末を期待したいものだ。今はおたのしみ副音声のキャストのドラマへのツッコミが朝ドラおじさん日村に輪をかけてすごいのでけっこう楽しんでいるところだ。
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