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2020年04月30日08:48

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死線を越えて 賀川豊彦ー2

 そして家出、最底辺の人夫暮らしをした後、廻船業者だった父親の死後、神戸の店を引き継ぎ、そして更に紆余曲折の後、当時11、000人の貧民が暮らす(神戸のスラム)葺合新川の貧民窟に暮らし、キリスト教の布教活動を始めるのだった。「死を決しても貧民窟へ行く」という覚悟で。さあこれからが凄いことになる。そして、この貧民窟での出来事の数々が400万部という驚異的なベストセラーを生み出した要因だと気付いたのだった。明治の終わり頃の貧民窟(スラム)の人々の悲惨は絶句するほど。彼が家を借りると、次々に転がりこんで来る人達。彼のせんべい布団に一人また一人が潜りこみ、また次々に金を借りようと脅し、暴れる連中。しかし主人公、新見栄一は拒否することなく、彼等の全てに援助の手を差し伸べる。そしてもう一つ驚くのは彼が会社員ということ。会社から帰ると路端説教を行い、貧民窟の家に帰る日々が胸を打つ。
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