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2020年03月06日23:00

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゚Д゚) < ボンベイ・トーキーズ (Bombay Talkies)

■大人になっても…「学生時代の友人」と遊んでいますか?「YES」62.9%
(TOKYO FM + - 03月05日 17:40)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=257&from=diary&id=5997821

 遊んでるって言うか、呼ばれたら顔出しに行くって言うか。
 自分からはあんま連絡取らない人間なもんで、自然消滅も普通なんですがなぜか切れない縁というものある世の中で。ある時突然音信不通の友人から連絡くるじゃん? 怪しいと思いつつ会ってみるじゃん? まっっっっったく学生時代と変わってない盛り上がり方するじゃん? いつの間にか、定期的に会ってたりするんだよねえ…。縁は異なものとはよく言った。
 全然会ってない期間があるから、「全く変わってたらまあ、それはそれでおもろそうだな」とか「逆に学生時代のノリそのままで来られたら、こっちがまいっちゃうな」とか考えるんだけど、まあ、だいたいそこまでして切れない縁は、ある程度考えなくても盛り上がれちゃうもんで。
 ビックリなのは、それで自分と同じくインド映画なんてものにもハマってくれて南アジア人たちと仲良くなった友人がいることでね。縁は続くよどこまでも。世界中駆け回って、新しい扉を叩いて色んな話で盛り上がっちゃえばイイジャナーイ!




ボンベイ・トーキーズ (Bombay Talkies) 2013年 128分
"夢、希望、願望、想像、歓喜、傷心、欲、愛、悲嘆"
"4人の語り部が、ともに語り始めるー"

http://www.youtube.com/watch?v=njzTBH8mZLU

(Ajeeb Dastaan Hai Yeh / 聞いたことも、見たこともない話)
主演 ラーニー・ムケルジー & ランディープ・フーダー & サクィーブ・サレーム
監督/脚本/原案 カラン・ジョハール

 その日、アヴィ(本名アヴィナーシュ)は自分を去勢男となじる父親に怒りをぶつけ、家を出て行った。「俺は同性愛者なだけだ! 教授のくせに去勢と同性愛との区別もつかないのか!!」
 翌日、雑誌社でインターンを始めるアヴィは、上司ガヤトリーに「自分は同性愛者です」と告白するも彼女は特に彼を特別視することもなく受け流す。そんなガヤトリーの態度に驚きつつも親しくなっていくアヴィを、彼女は家に招待しようと言い出すのだが、夫デーヴは招待される部下が「男」であること、「ゲイ」であることを聞いて…。

*タイトルは、1960年の映画「Dil Apna Aur Preet Parayi(心は私のもの、愛は誰かのもの)」の挿入歌からの引用。


(Star / スター)
主演 ナワーズッディーン・シディッキー
監督/脚色/台詞 ディバーカル・バナルジー

 職探しに毎日奔走するプランダルは、妻と小さい娘とペットのエミューと暮らすしがない身の上。今日も今日とて、不満顔の娘に「帰ったら映画スターの話をしてあげる」と約束しては家を後にする。
 その途上、映画撮影現場に立ち寄ったプランダルは突如監督から"通行人役"として出演してほしいと言われ、思いがけず映画撮影に参加することに。その撮影を待つ間、様々に思い悩む彼の前に、死んだはずの演技の師匠サダーシヴ・アムラプルカル先生が現れて…。

*その内容は、サタジット・レイの短編「Potol Babu Filmstar」と「Pterodactyle-er Dim」を脚色したもの。


(Sheila Ki Jawaani / シェイラーの若さは)
主演 ナーマン・ジャイン
監督/脚本/原案 ゾーヤー・アクタル

 12才のヴィッキーは、父親の方針でサッカーの特訓を受けさせられていたものの、本人はスポーツよりもダンスに興味を持っていた。
 家族で映画を見に行った後、その映画の女優のダンスに魅了されたヴィッキーは、母親の部屋から女ものの衣装とアクセサリーを引っ張り出して女装して踊り始めるのだが、彼の様子を面白がる姉と母に対して父親は激怒し彼を殴りつけてしまう…!!

*タイトルは、劇中にも登場する2010年公開作「Tees Maar Khan(30人殺しのカーン)」で、カトリーナ・カイフが踊っていた挿入歌からの引用。この歌は、Youtubeにおいて1億回以上と言う最多再生数記録を樹立するほどに人気となった歌である。


(Murabba : Fruit Preserve / 果物漬け)
主演 ヴィネート・クマール・シン
監督/脚本/台詞/原案 アヌラーグ・カシュヤプ

 イラーハーバードに住むヴィジャイは、急病に倒れた父親から「お前のおじいちゃんが倒れた時『この蜂蜜瓶を映画スター ディリップ・クマールのもとに届けて、彼が指ですくった蜂蜜を私に食べさせてくれ』と言われて実行したら、おじいちゃんは6年も生き続けた」と言う話を聞き、同じようにムンバイにいるアミターブ・バッチャン(イラーハーバード出身の映画スター!)の元へ同じように果物漬の瓶を届けるよう命令される。
 なんとかバッチャン邸までやって来たヴィジャイだったが、そうそう簡単に大スターに面会はできず、邸の前で何日も機会を伺うしかなくなって…。

*タイトルは、劇中のキーアイテムとなる中央〜南アジアで親しまれている砂糖漬けのお菓子のこと。


挿入歌 Apna Bombay Talkies (我らがボンベイ・トーキーズ)

http://www.nicovideo.jp/watch/sm22377363
*約8分の曲の間に、過去の、そして現在のボリウッドを代表するスターたちが一同に会し、その名シーンが怒濤の如く流れるインド映画100周年そのものの総集編的テーマソング!


わーい(嬉しい顔) インド映画100周年を記念して、実力派映画監督4人が手がけた短編4本をまとめた、オムニバス・ヒンディー語(インドの連邦公用語。主に北インド圏の言語。その娯楽映画界は、俗にボリウッドと呼ばれる)映画。
 インド映画100周年記念作としてカンヌ国際映画祭でも上映。似た名前の、1970年のジェームズ・アイボリー監督によるアメリカ映画「Bombay Talkie」とは別物。
 日本では、2017年よりNetflixにて「ボンベイ・トーキーズ」のタイトルで配信。

 同じ監督たちによる、オムニバスシリーズ第2作「慕情のアンソロジー(Lust Stories)」が2018年に、続くシリーズ第3作「恐怖のアンソロジー(Ghost Stories)」が2020年にそれぞれNetflixで配信されている。

 ムンバイ映画産業の礎を築いた映画会社の名前と同じタイトルに持ってきて、4作それぞれに(ほぼ)ムンバイを舞台に、映画が人と人を結びつけるツールとして機能している様を、それぞれの監督の作風ごとに見せていく映画。
 「インド映画100周年記念」と言っても、その内容は声高にインド万歳やボリウッド万歳するでもなく、社会の上から(ある程度)下まで、人々の日常生活にどれほど映画が密着していて、その蓄積が市井の人々の生活をささやかに前進させていくかを描いていく短編集。4本の物語は、ムンバイが主な舞台であること、映画と人のつながりがさりげなく描かれることを共通とする以外は、基本的に物語的なつながりはない。

 4本のエピソードタイトルは劇中では特に登場せず、エピソードの最初に監督の名前がタイトル代わりにクレジットされてお話が始まる。
 1本目のカラン・ジョハール監督編は、ボリウッド・オールディーズによって3人の人物が結びつき、その懐メロによって登場人物たちの普段は隠されている本質部分が浮かび上がる構成。その映画挿入歌ネタのマニアックさ、同性愛への理解と断絶の有様、4本の短編中一番セレブなお話であることなんかは、ジョハール監督らしさってこと…でしょかどうでしょか。
 2本目担当のディバーカル・バナルジー監督は、06年の「Khosla Ka Ghosla(コースラのねどこ)」で監督デビューした人で、「Love Sex Aur Dhokha(LSD : 愛とセックスと裏切り)」や「Shanghai」など刺激的な話題作を連発して発表してる人。本作では、夢破れた元俳優が、ふとしたきっかけで夢にまで見た映画撮影に参加することになる希望と絶望、幻影の後押しによって刹那の希望を手に入れるまでを描く。その刹那的希望がいかに明日を生きる喜びになっているか、たった1シーンのエキストラ演技にどれだけの人のアイディアが盛り込まれ、どれだけの人が救われているかを、言葉少なに静かに見せていく叙情性も素晴らしか。まさに映画とは、幻影によって与えられる永遠の刹那的希望でございましょか。
 3本目は、「ガリーボーイ(Gully Boy)」で日本でも注目されているゾーヤー・アクタル編。こちらはこちらで純粋な「少年が夢を叶える話」ではあるけれど、父権制の強いインド家庭、姉弟の格差、親からの重圧などの中流家庭の有様を背景に、ゲスト出演の大女優カトリーナ・カイフのダンスとその生き様が、姉弟それぞれに自身の生き方をほんの少しだけ変えていく様を描いていく綺麗にまとまった一編。主人公の年が年なだけにハッキリとは描かれないものの、性同一性障害的な一面も垣間見えるのも新鮮(性同一性障害をテーマにした映画といえば、NHKアジアフィルムフェスに来ていた「ナヴァラサ(Navarasa)」なんて映画もありましたっけ)。親への静かな反抗に自立心の第一歩を見せてくれる、姉弟のお互いを支え合う様がスンバラし。そして、出てくる子供たちが全員可愛い。スゴい。
 4本目は、4編中一番とぼけた印象のあるアヌラーグ・カシュヤプ監督編。そのストーリーテラーな実力を、1作ごとにいかんなく発揮するカシュヤプ監督らしさを思い切り見せつけながら、なお映画スターを神の如く崇める一般インド人たちの緩やかなとぼけた佇まいが、見ているだけで楽しい味わいとなる一編。ゲスト出演のアミターブ・バッチャンも、企画を持ち込まれて自宅での撮影を快諾したと言うノリの良さが画面から伝わってきそうな雰囲気で、バッチャン邸の前に集まるファンやそのファン相手に商売する屋台やモノマネ芸人たちの、スターに群れ集う庶民のパワフルな生活力がなんとも楽しい。ちゃんちゃん、で終わるオチも本当にナイスで、短編としての構成力では4編中一番かもしれない(だから最後に持ってきたのかねん?)。

 そして。
 この映画が「インド映画100周年」として強烈な印象を残すのは、以上の4編の後に始まる、映画スター総出演の挿入歌「Apna Bombay Talkies (我らがボンベイ・トーキー)」の珠玉の映像構成!
 挿入歌の1番にあたる部分は、白黒時代から最近に至るボリウッドの代表作を歌に合わせて編集し(わかるだけで、ナルギス、ラージ・カプール、デーヴィカー・ラーニー、デーヴ・アーナンド、マドゥバーラー、リシ・カプール、レーカーなどなど現役スターから故人まで、まさにボリウッドの歴史そのもの!)、2番では現在の映画スター勢ぞろいで歌を披露(&間奏部分に、そのスターそれぞれの代表作のフレーズが流れてくる!)。そのスターたちで彩る歌を、特別チケットで映画館に来た青年へのサービスとして見せていくと言う構成の「映画」のための「映画」。ボリウッドが100年の歴史を積み上げてきた、その蓄積と人々の生活との密着具合が存分に表現された最高にアガる映像詩は、これだけでも何回もヘビロテしてしまう魅力全開。もうホント、これだから映画はやめられないんですよ。まさに。


プロモ映像 Bachchan (バッチャン)

https://www.youtube.com/watch?v=fGrc-DkHVtE


プロモ映像 Akkad Bakkad (アカド・バカド)

http://www.youtube.com/watch?v=ZvfScDFwp3o
*アカド・バカドとは、"アダブラカタブラ"のような意味を持たない囃子詞だそうな。

挿入歌 Ajeeb Daastan (それは不思議なお話)

https://www.youtube.com/watch?v=fb1qDbawcec
*元は、1960年のヒンディー語映画「Dil Apna Aur Preet Parai」の挿入歌。




・ゾーヤー・アクタル監督による、日本公開監督作「ガリーボーイ(Gully Boy)」はこちら
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1973390170&owner_id=3570727





・Bombay Talkiesを一言で斬る!
「撮影現場で突然出演させたエキストラに、しっかり助監督たちが世話を焼き、連絡先を聞いてギャラの話を進めるボリウッドの健全さよ…!」
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