ここのところ古い映画に嵌っている事は、昨年10月29日の日記にも書きました。
その時は、片岡千恵蔵主演の「任侠清水港」を観た話でした。
今年になっても、先日は大川橋蔵主演の「若さま捕物帳」を観ました。
この映画は1960年の映画です。
時代考証など歯牙にもかけないと言う感じの荒唐無稽の娯楽時代劇です。
歌あり踊りありで、とにかく楽しめました。
そして、今日はNHKBSで放送された「真昼の決闘」を観ました。
僕は昔の西部劇が大好きなので、この映画も何度か観ています。
改めて調べてみたら、1952年に封切られていますので、僕とタメですね。
「真昼の決闘」は、フレッド・ジンネマン監督の映画で、
主役は、ゲイリー・クーパーですね。
悪漢が、結婚したばかりの保安官に復讐するため町に帰って来るので、
町の人々に加勢を頼むけれども、誰も助けてくれません。
保安官は、結局1人で4人の悪漢と戦い、これに勝って、
町を出て行くと言うストーリーです。
誰も助けないと言う状況は、
ジンネマンがアカ狩り当時の社会風潮を批判したものとの噂がありました。
本人は、政治的意図はないと否定していますが。
そんな事もあり、社会派西部劇とも呼ばれています。
これに対して、悪漢と対決するのは、プロの仕事だと、
素人の協力の申し入れを断って戦うのが、
1959年に封切られた、ハワード・ホークス監督、ジョン・ウェイン主演の
「リオブラボー」です。
「真昼の決闘」の反論として作ったと言われています。
「真昼の決闘」の主人公のゲイリー・クーパーは
1901年の生まれですから、封切りになった時は51歳でした。
その新妻役が後にモナコ大公妃になった
グレース・ケリーは1929年生まれですから、親子ほど年齢が違った事になります。
どうして、こんな小父さんと若くて綺麗な女性が結婚するのかとの思いがあります。
酒場の女主人ヘレン・ラミレスを演じたメキシコ人女優のケティ・フラドの方が、
僕の好みだと思いました。
悪漢4人の内の1人に扮していたのが、
後にマカロニ・ウェスタンのスターになるリー・バン・クリフです。
彼のデビュー作でした。
悪漢の中に、もう1人忘れられない俳優がいます。
テレビ映画「ローハイド」の偵察役ピート・ノーランを演じていた
シェブ・ウーリーです。
彼はカントリーウェスタンの歌手が本業のようですが、演技も上手いですね。
主人公と対立する保安官助手は、若い頃のロイド・ブリッジスです。
チャーリー・シーンの「ホットショット」に出て来る将軍役ですが、
ジェフとボーの二人の俳優の親父さんとしての方が有名でしょうか?
ジェフ・ブリッジスとボー・ブリッジスが共演して
ミッシェル・ファイファーが出演した
「恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」は良い映画だったと思います。
フランキー・レインが歌った主題曲の「ハイヌーン」を作曲したのが、
多くの映画音楽を手掛けたディミトリ・ティオムキンです。
前述の「リオブラボー」の主題曲も作曲していますし、
フランキー・レインとのコンビでは、
ジョン・スタージェス監督で、
バート・ランカスターがワイアット・アープを演じた
「OK牧場の決斗」があります。
そして、何と言っても前述の「ローハイド」の主題歌がこの2人のコンビです。
今日、改めてこの映画を観て、
真っ直ぐと伸びる線路とその脇に建つ田舎駅を低いアングルから撮ったシーンや、
主人公が4人の悪漢と対決するのに町の通りに出て、
誰もいない事から怯えるような孤独な感じになるのを、俯瞰で撮ったシーンなど、
映画の撮り方も良いなぁと思いながら感心して観ていました。
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