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2019年12月25日14:51

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自分で自分を育てる時代

 今年引退したイチロー選手が、野球指導者の研修会に参加したということが話題になりました。

 いずれは小中学生とか、あるいは甲子園を目指す高校生を指導したいという意向なのかもしれませんが、その後のインタビューで非常に興味深いことを言っており、今日はそれを紹介したいと思います。

 それは「これからの時代は、厳しく教えてくれることがなくなるから、自分自身で自分を育てていかなければならない…」という趣旨で、私自身も指導者の端くれとして、全くその通りだと感じました。

 私は、厳しい指導であっても、優しい指導であっても、要するにその基盤となる愛情が問題なわけですが、今やちょっと強い調子でものを言っても、パワハラと言われかねず、教えるほうも冷や冷やしているのが現状でしょう。

 大成したスポーツ選手が、「あの時コーチや監督の厳しい指導を受けたからこそ今の自分がある」と話しているのは、至極普通のことだと思いますが、そういうこと自体これからはなくなっていくと考えるのが自然です。

 そうであれば、とにもかくにも自分自身が強い気持ちを持って、自分を鍛えて育てていくということがなければ、どうしょうもないのではないでしょうか。

 これはスポーツに限らず、音楽でも芸術でも何の世界でも同じですし、特別何かをやっていなくても、普通の子供が普通に成長していく過程においても、とても大切なことだと思います。

 要するに、今や「言ってくれる人」「怒ってくれる大人」は本当に少なく、間違った考え方をしていてもそれが正されることなく、それで良いものと感じ続けて、年齢だけは重ねてしまうということが非常に起こりがちなのです。

 そんな時代、親としてどのように我が子と接するべきなのでしょう。

 一つには子供達に対して、「言ってくれる人」「怒ってくれる人」を大切にするように、きちんと伝えるべきで、実際これができない人もかなりいます。

 むしろ逆になって「うちの子が何したんですか。」という感じで言って来る人も少なくなく、これがさらに「言ってくれる人」が減っていく大きな要因です。

 もう一つは、いくつになっても親御さん自身も頑張って、一生涯自分自身を育てていくという姿勢を見せ続けるということです。

 やはりここぞという選択の場面では、苦しい方、面倒な方を選ぶようにしていけば、子供達もそういう心意気を少なからず感じるはずです。

 誰もがイチロー選手のようになれるわけではありませんが、子供時代に自分自身で自分を育てていける基礎を作って、大人になっても時に難しい問題に突っ込んでいけるような実りある人生を送らせるために、親御さんの役割はますます大きくなっているのです。

 私自身も、多くの生徒と日々接する中で、時にきちんと「言ってくれる人」「怒ってくれる人」になり、大切なお子さんの子育てをサポートしていけるように、心がけたいと考えております。
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