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2019年10月19日14:59

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幾度の変遷を経た50年に渡った「ヘヴィー・メタル・バンド」(その3)

   「BLACK SABBATH」 【オリジナル・リユニオン期 (1997年 - 2006年)】

◎1997年、正式にオリジナルメンバーの再結成を果たす。
 以降 当ラインナップ以外でブラック・サバスとは名乗らないと宣言。
 数年間ツアー活動を行いライブ・アルバムをリリースしたが、
 新しいスタジオ・アルバムは制作しなかった。

★REUNION (邦題:リユニオン)
1998年発表の21作目。1985年のライヴ・エイド、1992年のオジー・オズボーンの引退公演
のものを除けば、約20年ぶりとなったトミー・アイオミ(g)、オジー・オズボーン(vo)、
ギーザー・バトラー(b)、ビル・ワード(dr) というオリジナル・メンバーによる
97年のバーミンガム、N.E.C.でのライヴを収録した作品で、
2枚組のラスト2曲にスタジオ録音による新曲も加えられている。
ライヴの方はほぼ代表曲を網羅したグレイテスト・ヒッツ的な内容で、客の盛り上がりが凄く
いかにファンが待ち望んだ再結成(再編成)だったかが良く分かる。
オジーのヴォーカルの一部でやや苦しく感じられる部分はあるものの、トータルとしての演奏は
職人技とも言うべき安定したもので聞き応えは十分。
また想像以上にフレッシュで現役感も強く、懐メロ感がないのが嬉しいところだろう。
新曲の「Psycho Man」はリフそのものはサバスの様式そのものだが、妙にブルージーな
雰囲気になったオジーのヴォーカルとコーラスを加えた異色の出来栄でなかなかの妙味。
展開も静と動のコントラストを活かしたプログレッシヴなものだ。
「Selling My Soul」はギター・リフとのヴォーカルのユニゾンを聞かせる
初期の典型的なスタイルの曲で、焼き直し感を感じても仕方がないだろう。
ジャケットがオジー・オズボーンの「NO REST FOR THE WICKED」を踏襲しているのは
グループの力関係を垣間見るようで興味深い。        (1998年 作品)

◎2000年、楽曲「Iron Man」で『グラミー賞』受賞。

◎2004年8月26日、オリジナルサバスでのカムデン公演において、本番当日に
気管支炎でオジーの欠場が決まったのだ。
この時にも、ブラック・サバスの危機を救ったのは「メタル・ゴッド」ロブ・ハルフォードでした。

ロブはツアーバスの中でDVDを1回観ただけでしたから、歌詞を映すプロンプターを
にらめっこしながらカラオケ状態で歌い上げたのでした。
1992年は、“ロニーの代役”、そして2004年は、“オジーの代役”

◎2006年『ロックの殿堂』入り。この年でリユニオン体制の活動が停止する。

  「HEAVEN AND HELL」 【第2期サバス=ロニー終末期 (2007年 - 2010年)】

◎2007年、トニー・アイオミが、10thアルバム「悪魔の掟」時代のメンバー編成
(ロニー・ディオ、ヴィニー・アピス、ギーザー・バトラー、トニー・アイオミ)でツアーを行うと発表。
ブラック・サバスとして事実上の変名「ヘヴン・アンド・ヘル」名義で活動する。

★THE DIO YEARS (邦題:ディオ・イヤーズ)
2007年発表の編集盤。ロニー・ジェイムス・ディオ在籍時のブラック・サバスの代表曲を集めた
ベスト盤で彼の在籍した3枚のスタジオ作と1枚のライヴ盤の全てから選曲されている。
もっとも本作の目玉はこのベスト盤のためにメンバーが集まって新たに録音された3曲の
新曲で、結果としてこのセッションがヘヴン&ヘルの結成に繋がっていった。
その3曲を含めて全16曲(「Heaven And Hell」より5曲、「Mob Rules」より4曲、
「Dehumanizer」より3曲、「Live Evil」より1曲)の収録であり、概ね代表曲は網羅されている。
音質が向上して、音の纏まりが良くなりトータルで聴いても違和感がない。(2007年 作品)

★THE DEVIL YOU KNOW (邦題:ザ・デヴィル・ユー・ノウ )
2007年の復活から2年を経て発表されたスタジオ作でヘヴン&ヘル名義としては
唯一のスタジオ録音。翌年にディオが亡くなってしまうことから彼の遺作となってしまった。
全曲がメンバー全員の共作、プロデュースも同様の名義となっており、
人間関係についてもかなり良好な状態で製作されたことがうかがわれる良作である。
何故、本作を「DEHUMANIZER」('92)リリース時に、製作できなかったものか、と惜しまれる。
「DEHUMANIZER」('92)に続く17年ぶりとなる新作である。 (2009年 作品)

★Neon Nights  (邦題:ネオン・ナイツ-ライヴ・アット・ヴァッケン 2009)
トニー・アイオミ、ギーザー・バトラー、ロニー・ジェイムズ・ディオ、ヴィニー・アピスという、
1980年から82年にかけてのブラック・サバスのメンバーで構成されたヘヴン・アンド・ヘルは
2007年に始動するや一大センセーションを巻き起こす。
同年10月には「ラウド・パーク07」のヘッドライナーを務め、名曲で日本のファンを魅了した。
前述のアルバム「ザ・デヴィル・ユー・ノウ」を発表、ワールド・ツアーも開始され、
再来日への期待も高まる中、ロニーが胃癌による入院。
一時は快方に向かったと報じられたが5月16日、彼はステージに戻ることなく旅立っていった。
「ネオン・ナイツ〜ライヴ・アット・ヴァッケン 2009」は2009年7月30日、世界最大級の
メタル・フェスティバルであるドイツ「ヴァッケン・オープン・エアー」で約7万人ともいわれる
大観衆を前に行われたライヴを収めた作品で、ブラック・サバスの
「ヘヴン・アンド・ヘル」(80)、「悪魔の掟」(81)、「ディヒューマナイザー」(92)からの楽曲に加え、
日本では演奏されることのなかった「ザ・デヴィル・ユー・ノウ」からの3曲も披露されている。
この世を去るその瞬間まで世界一のメタル・シンガーだったことを物語るロニーの熱唱は
凄まじく、究極のリフ・マスターと呼ばれるトニーのギター、
ギーザーとヴィニーの大地を揺るがす重低音リズム・セクションと一体化した
ステージ・パフォーマンスは、まさに”伝説”の名にふさわしいものだ。
2010年7月24および25日、イギリスの「ハイ・ヴォルテージ・フェスティバル」での
※ JørnLandeとGlenn Hughesがセットのボーカルを演奏
ロニー追悼ライヴを最後に「ヘヴン・アンド・ヘル」は封印されることが発表されたが、
バンドの歴史の幕を引き、稀代の名ヴォーカリストだったロニーに捧げる
フェアウェル・アルバムとして、この作品は長く聴かれ続けるだろう。  (2010年 作品)



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