前にも書いたと思いますが、かつてライトノベルは、
「一般小説では書けないことが書ける」
「面白ければ何でもあり」
ということで、自由度が高かったはずなのに、21世紀(2010年代)になると、
「ライトノベルとは、〜でなければならない」
という硬直した思い込みが跋扈し、自由度が低くなったのです。こちらのサイトでも、次々と縛りが生まれたということを書いています。
http://www1.odn.ne.jp/drinkcat/topic/lecture/awh9_rekishi.html
ぼくも以前は、ライトノベルを幾つか読んでいたのですが、ライトノベルに興味を失いかけたのは、
「ライトノベルでは、女の主人公はタブー」
「主人公は何が何でも男じゃなければ駄目」
という風潮があることを知ったことです。これを知ったぼくは、
〔ライトノベル黎明期作品であるスレイヤーズは、女性が主人公じゃないか。ザ・サードやロケットガールや人類は衰退しましたも、女性が主人公だぜ〕
と思ったものです。でもこの頃はまだ、女性主人公の作品も少なくなかった。アイドライジングは、結構面白くて読んでいました。
そしてライトノベルに興味を失ったのは、新世界よりの原作小説を読んだことで、ぼくはライトノベルではなく、一般小説を読む人間なのだと、再確認することが出来たことです。そして今は、
〔ライトノベルの特徴だった、かつての自由度の高さは、どこへ行ったのだ?〕
〔ライトノベルではないけれど、小説作品でアニメ化された新世界よりや響けユーフォニアムは、女性が主人公じゃないか〕
という思いがあります。
また、バッカーノや戦う司書など、特定の主人公が存在しない群像劇も、恐らく今のライトノベルでは、企画段階で没になると思います。
はたしてライトノベルは生き残ることができるかどうか? もしライトノベルが再び盛り上がるとしたら、かつてのように、
「面白ければ何でもあり」
という、原点に回帰することが必要だと思うのですが……。
余談ですが、 今のライトノベルは、ぼくが知る限りでは、異世界転生作品が主流になっているようです。異世界転生、異世界召喚の作品自体は、昔からありましたが(ウルティマやダンバインなど)、異世界作品ばかりなのはいかがなものかと思うのですが……。
異世界作品については、後日書こうと思っています。
ログインしてコメントを確認・投稿する