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2019年06月14日12:10

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六月大歌舞伎 昼の部

「六月大歌舞伎 昼の部」

行ってきましたー

六月大歌舞伎。
夜の部の三谷かぶきが話題の六月ですが、やっぱり昼の部でしょう!
今回は発売日後の戻りチケットをまめにチェックし、
平日3階Aの1列目14番。
ここ、今まででいちばん見やすい!
通路側の16番17番なら最高席だな。

「寿式三番叟」11:00−11:30
鼓、三味線、笛など、ずらっと勢ぞろい。
背景は松。能の演目?
下手の入り口には赤い結ばれた紐で飾り。なにやらおめでたい雰囲気。
2人が出てきて、三番叟が出てくる。
皆、各々順に舞う舞踊。
三番叟は幸四郎と松也。
彼らが踊っている途中で気づいたのですが、背景の松に花が咲いている!
いつの間に。
すごいなあ、歌舞伎の背景。
踊る2人は断然、幸四郎。
もしかするとちょっとバランス崩したように見えるとこもあったけど、
勢いも、リズムも気持ちよく、
なんというか、気力がみなぎっている、なんでもござれな力強さがありました。
後半の激しい踊りも盛り上がり、
最後の決めポーズも鮮やかに、大きな拍手で幕。

幕間 15分
まだ30分しか経ってませんから、座って静かに次を待ちました。

「女車引」11:45−12:03
先ほどのが男性の踊りなら、こちらは女性の踊り。
背景は吉田神社。天井からも梅が飾られ、春の神社。
歌舞伎は現実の季節には合わせてこないもんなのかな。
なにをしているかはわからないけど、
お台所で夕餉の支度をしているところだけわかる。笑いも起きていました。
いちばん若手の女、児太郎さんの柔らかい美しさ。
指先見ているだけで、この人は軟体動物なのではなかろうかくらいのしっとり。
程よい長さ。

幕間 30分
ランチだ!と急いで2階に行くも、ロビーの椅子はすでにいっぱい。
じゃあ、と1階の売店をじっくり見て、歌舞伎ハンカチ買ったりして、
時間をずらして昼食。
あ、ちなみに座席での飲食OKです。
私は客席で食べるのが落ち着かないのでロビーへ。
三越で買った天むす。美味しい♪
三越の地下は歌舞伎観覧に寄せてきたお弁当がたくさん売ってました。
そういうのも楽しみのひとつですね。

「梶原平三誉石切」12:33−1:54
八幡宮の門前。
本宮がちゃんと奥にあり立体感を感じさせる背景。
上手に、三味線と歌う人がいる。歌う人が心情を説明している。
花道から梶原平三の吉右衛門。わー、よく見える。
赤面の血気盛んな人が、声の通りも、動きもいい。
と思ったら、歌昇さんだった。やっぱり、この人、いいな!
歴史に疎く、平家も源氏もよくわかりませんが、
それでも、わかりやすかったのは、
吉右衛門の演技によるものかもしれません。
演出?
刀を売りたいという父娘に、というか、刀に、心奪われているのがわかる。
また、台詞回しが、みんな揃ってたり、面白い。
「御意、御意〜」とかも。
切られの罪人などの台詞回しも面白い。
しかし、何かあれば切られる時代ですから、切る場面があるんですが、
そこは人形な訳で、
断面がマグロのようなので笑う観客。
んー。
そう言う笑いには違和感があるが、やってる側はどうなんだろう・・・。
名刀を中心にいろんな見せ場があり、
娘は切らせんと父が構うところで、そんなことするかいな、的な吉右衛門の柔。
様式美の中にも、人情な部分もあり、笑いもあり。
平家方の2人も、父娘も、実際の親子なんですね。
よくご存知の方だと、そういった楽しみもあるのだろうな。
面白いお話でした。

幕間 20分
1階に降りてみる。
こちらは3階よりもおしゃれした方々が多い。
とはいえロビーでスマホゲームしている子供なども。
親に連れられてくるのでしょうか。

「恋飛脚大和往来 封印切」2:14−3:33
目当てはこちら!
幕が開くと、井筒屋と書いた店の行灯。中では浴衣の男衆が賑やかし。
芸者衆もワイワイと、酒の席であることがわかる。
そこで、女将のおえんさん、傾城の梅川が順に呼ばれて出てくる。
梅川は「かわ」と呼ばれている。なんかいいですね。
ちなみに、全編関西弁。
というか、「いぬ」「さいぜん」などの上方言葉。
よろしいなあ。
忠さんが花道から登場するところ、
手を肩あたりでフラフラさせて、軽く飛ぶような感じで、
軽ーい声で、やってくる。
そのお気楽さに笑いが起こる。
蝙蝠になっているところとか、
頭ちょっと弱いんかなくらいのお茶目さ全開。
みんな呆れつつ、でも気のいい男前、で愛されているキャラ。
おえんをやっている秀太郎さんがめっちゃよかった。
梅川の気持ちを知ってこっそり味方する役。
忠さんとかわを裏で引き合わせた後、
自分の馴れ初めを思い出し、いう一言。
「てれくさ」
わはは!
その投げ出し具合がめっちゃいい。
おえんさんの言葉は、時々、本人の素の喋りかと思わせるくらい馴染んでいました。
ライバル、八右衛門を愛之助さん。
初めて拝見しましたが、男前やし、声が通る。わかりやすい。
ともすればちょっとわかりやすすぎるかもー。
八右衛門は自分でお金大好きな嫌な奴だとわかっているのがいい。
おえんとのやりとりも笑いがたくさん。
さて、おそらく見せ場である封印切。
忠さんと八右衛門のやりとりだけで、
忠さんは封印を切る(公金に手をつけ犯罪を犯す)訳ですが、
判の封を切る仕草を八右衛門が先にやっているので、
着物の中で封を切るジリジリした仕草が何をしているかわかりやすい。
着物の中から流れ出る小判。その形の美しさ!
葛藤と、やってもうた的な諦めと悲しさが伝わります。
正直、花道をよろよろと去っていく最後の幕切れは、
「え、終わり? これからでは?」と思いました。
続きがあるのですね。
それを今度見たいなー。


そんなわけで、
いまいちパッとしない気分で歌舞伎座を後にしました。

ちなみに入りはあまり良くなかったと思います。
3階Aの後列はがっつり空いてました。

さて、歌舞伎座の七月大歌舞伎は、なんと、3階席前日売り切れ!
一般発売日発売時間は混み合っていてサイト繋がらず、
1時間後に確認すると売り切れておりました。
すごいね!
どうやら一般発売前に3階は売り切れていたようです。
昼の部の見所はおそらく海老蔵とかんげんくん、夜は海老蔵早変わり。
海老蔵一家は人気だなあ。

ま、わたくしは七月は松竹座に行くので。おほほ。
仁左衛門の「義経千本桜」楽しみ〜


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