mixiユーザー(id:7640532)

2019年01月31日22:54

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第4465話  札付きの朴念仁

どうも、ともんじょです。

少年探偵団ばかりじゃなくて大人向けの江戸川乱歩作品を読まねばと思い、
少し間を開けていた明智小五郎シリーズを買って読んでみました。
「魔術師」です。
ある資産家一家の家族が一人また一人と謎の魔術師に襲われます。
魔術師の目的とは、そしてその正体とは、
名探偵明智小五郎が魔術師に対決を挑みます。
少年探偵団が出てこない代わりに、グロイです。
大正から昭和の初期にかけて起きた「エログロナンセンス」の流れを組んでいる小説です。
江戸川乱歩作品の特徴って言ってもいいかもね。
気味の悪い不気味な事件。
今作もけっこうグロイ殺人シーンが出てきますよ。
人体切断マジックのトリックなし版。
昔の作家もなかなかなゴア表現ですね。
とにかく不気味なお話なんだけど、語り口がつたなくて、
たびたび出てくるのが「のちにわかったことに〜」っていう表記があるんです。
この部分がすごく取ってつけた感があるんですよ。
それに加えて急に読者諸君って話しかけてきて場面展開を無理やりするものだから違和感しか感じない。
時代の違いなのだろうから仕方がないけど、
著者に都合よくストーリーを展開させているような気がしてね。
ちょっとだけイラっときます。
つまらなくはないんだけど、ものすごい表現のわりに、もったいない作りになっています。
次の黄金仮面も読んでみるかな。
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